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テーマ:受験シーズン(578)
カテゴリ:ビックリ! 珍しいモノ・コト
明日から冬休みに入る学生さんは多いのではないでしょうか。
しかし、受験生にとっては追い込み時期、休みだなんて浮かれていられませんよね。 さて、受験シーズンの言えば、思い出すことがあります。 それは私が中学3年生の時のことでした。 当時、自宅のまわりは田んぼだらけで、近所に家もあることはありましたが、夜中の12時近くに部屋に明かりがついている家などほとんどありませんでした。 ある夜、季節は夏だったのかもしれません、1階の自分の部屋で受験勉強をしていると、庭に誰かが入ってくる足音が聞こえたのです。 「今晩は~」という男性の声。 マズイ! カーテンは閉めてあったけど、窓ガラスは閉めてなかった! 男性は「今晩は」と繰り返しています。 私は息を潜めたままじっと固まっていました。 すると、諦めた足音は今度は玄関の方に回ったのです。 そして、また「今晩は」と呼びかけているのです。 私は仕方なく部屋を出て玄関へ向かいました。 玄関の電気をつけると、曇りガラスの向こうにフラフラと揺れる男性のシルエットが浮かびあがりました。 これは酔っ払いだ。嫌だなぁ。 「すみません。この道は○○に行きますか?」 道を尋ねているだけなら教えてあげなくては可哀想だろうと思い、私は仕方なく玄関の鍵を開けたのです。 そして目に入ってきたのは、 顔半分が血だらけの男性だったのです! 私は「ギヤ~ッ!!!」という悲鳴を飲み込みました。 恐怖で声が出ませんでした。 どう対処して良いかわからず、すぐ脇の両親の寝ている部屋に駆け込んでいきました。 そしてぐっすり寝ていた母を揺り起こし、玄関へ引っ張っていったのです。 訳もわからず出てきた母は、その男性を見るなり1m程、後ろに飛びのきました。 しかし、すぐに気を取り直して、「おじさん、どうしたの!」と言って、チリ紙(!)を持ってきておじさんの顔の血を拭いてあげたのです。 「いや~、ちょっと自転車でころんじゃって」とおじさんは平然としていました。 酔っ払っていたため痛みも感じていないようでした。血もすでに止まっていました。 「○○へはこの道をまっすぐ行けばいいんですか?」 「そうだけど、そんな格好で家に帰ったら、家族が驚くよ」 「大丈夫、大丈夫。じゃあ、ありがとうございました」 そう言って、おじさんは自転車に乗ってあっさりと去っていったのでした。 人間、本当に驚いた時は悲鳴は出ません。 ホラー映画などでヒロインがキャーキャー悲鳴を上げ続けている時は、まだまだ余裕がある証拠です。 私はその事実を、その時、身をもって知ったのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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