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カテゴリ:食べ物の話
○甲州ほうとう こうしゅうほうとう
前回から始めた麺シリーズ。「急に何?」って思われたかな? 何のことはありません。なぜか年末年始に麺類を中心に全国各地の名物が手元に集まってきただけのこと……。せっかくなのでネタにします。 上がその一部。なぜか山形名物の玉こんにゃくも、ね。 じゃあ、その2を始めましょう。 10年ちょっと前だったろうか、NHKの大河ドラマで新田次郎原作の『武田信玄』を放映して以来、すっかり市民権を得たような気がしますが、それ以前はあまり知られてませんでした。 若かりし頃、雪の降る晩に甲府駅近くの郷土料理屋ではじめてこれを食べて以来、すっかりファンとなり、週末ともなるとほうとう食べたさに、わざわざ甲府に通ったこともありましたっけ。 当時、「山梨にはほうとうというおいしい麺がある」と人に言っても、「ほうとう息子の戯れごと」ぐらいにしか聞いてもらってなかった(笑)。 ほうとうを知らない人に、これを紹介するのはなかなか苦労します。 「平たいうどん風の麺が入った味噌仕立ての鍋」と説明すると、たいていは「名古屋の味噌に込みうどん」と混同されてしまいます。 味噌に込みうどんもおいしいけど、明らかにほうとうとは違う……。それを説明するのは難しかったです。 しかし、後で分かったのですが、そもそもほうとう文化の根付く山梨の人には「ほうとう」=「うどん」という概念がないみたい。「ほうとうはほうとうであって、うどんじゃない! 強いて言えばすいとんの親戚」なんだという。 ほうとうには打ち粉がついたままの生めんをそのまま投入(うどんは一回湯がいて水洗いする)します。具材はかぼちゃ、ダイコン、人参、ジャガイモなどの根菜類、肉が主流。 確かに作業工程、材料からは、すいとんの方が近いというのも納得。 ほうとうに関しては、ウィキペディアが詳しい。 これによると、うどんよりも古く中国から伝わったらしいことや、中国のワンタンと語源が同じとされる説があるなど、粉ものの食のルーツを想像力豊かにたどれて面白いです。 ところで、ほうとうといえば甲州(山梨県)ですが、その仲間と思えるものが隣接する県にあるのをご存知ですか。 武州(今の埼玉県)には「煮ぼうとう」があります。基本的には甲州のほうとうに類似していますが、大きな違いがスープ。こっちは醤油ベースで、あっさりとした味。 また、これは食べたことがありませんが、埼玉県秩父地方と群馬県には「おっきりこみ」というやはり幅広の生麺をそのまま煮込んだ料理があり、写真で見る限りはほうとうにそっくり。 地方によって醤油、味噌と分かれるそうです。味噌味の「おっきりこみ」は、ほうとうと酷似していますが、ほうとうのようにかぼちゃや小豆を入れることはあまりないと言います。 似ているものといえば、北関東には「ひもかわ」と呼ぶ幅広のうどんがあります。これこそ、「きしめん」と酷似していて、なんか歴史的なつながりを想像したくなります。 我が家の食卓には月に1、2回はほうとうが登場。 山梨出身でもないのにね(笑)。 ★いっそ、これで店でも開きますか。 南部鉄器 鉄なべ14cm 業務用甲州ほうとう(生)1キログラム 鍋料理店、ファミリーレストラン、郷土料理店に!飲食店向け のぼり旗「ほうとう鍋」 ◎豆本・オリジナル手帳・製本 豆本工房 わかい 人気blogランキング参加中 1日1ポチお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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