テーマ:食べ物あれこれ(49656)
カテゴリ:由来や歴史
イカ墨パン、イカ墨パスタ、沖縄のイカ墨汁などイカ墨を使った料理は多くあります。
しかし、同じような生物なのにタコ墨を使った料理は、ふつうにインターネットで検索してみても出てきません。なぜタコ墨は料理に使われないのでしょうか? 「イカ墨」も「タコ墨」も、成分は同じセピオメラニンと呼ばれるメラニンの一種です。しかし、次のような違いから、「たこ墨」は一般には使われていないようです。 ●タコ墨は粘り気が少ないので料理にからみづらく量も少なく取りづらいからのようです。タコの墨袋は内臓にピタっとくっついていて、取り出そうとするとすぐに破けてしまうそうです。 ちなみに、イカ墨には、うまみ成分の研究によればタコ墨の30倍含まれている報告があれば別の調査によればタコ墨の方がイカ墨よりも1.5倍うまみ成分が多いと言う説もあります。 何をうまみ成分とするかで、異なってくるようです。 実際に食べてみると、タコ墨の方がおいしかったという報告もあります。 個人の嗜好性にもよるのでしょう。 ●イカ墨とタコ墨の性質の違いは、イカやタコの墨の利用法のちがいを考えるとわかります。 タコは墨を煙幕として使います。 だから、さらさらしてすぐに水中に広がるほうが都合がいいのです。 それに対して、イカは敵に襲われると、かたまりのまま墨を吐きだし自分を大きく見せます。 そしてその直後、自分の色をうすく変化させて、逃げます。 敵はイカと同じくらいの大きさの墨のかたまりをイカと勘違いしてしまいます。 そのすきにイカは敵から逃れられるわけです。 ●タコ墨には、天敵ウツボの臭覚を麻痺させたり、カニの感覚を麻痺させる特殊な成分があると思われていて、そのため経験的に利用をさけていたと考えられます。 また、タコは大部分が輸入され、加工段階で内臓が取り除かれていること、水揚げの際にはすみを吐いてほとんど残っていないこと、またすみ袋が非常に小さいこと、などが利用されにくい理由と思われます。タコが真っ赤に怒らない前に活用方法を工夫したいですね。 ●タコ墨料理 無いと思ったらメキシコのトラコタルパン(TLACOTALPAN=世界文化遺産)にあるらしい。 ベラクルス市内からバスで約2時間30分(約100Km)のところに位置する「トラコタルパン」の町は、コロニアル調のメキシコによくある感じの街並だそうです。 川辺にはレストランが数軒あり、新鮮なシーフードが自慢です。 ここのメニューはタコ墨料理や、MARISCOS TUMBADOSという魚介類のミックスの炊き込みご飯等がありボリュームも満点だそうです。 ●セピア色はイカ墨から生まれた。 イカ墨の方は昔から食用の他、インクとしても使われています。 イカ墨のインクは真っ黒には発色せずにセピア色になる。 セピアとは実はコウイカのことでイカ墨のインクをそのままセピアと呼んだ事から、その色をセピア色と呼ぶようになったそうです。タコ墨もできない事はないらいしが量と濃度に問題があるそうです。 ●液晶画面 携帯やパソコンの液晶画面にはイカから取れる特殊材料が研究段階で使用されていた。 現在は同じような成分を化学的に作っています。 ◎イカとタコの言葉合戦!! ●いかす 「いかす」という語である。「あの人、いかしてるよね」とかいう「いかす」だ。 旺文社の辞書には「格好がよくて人の心をひきつける」とだけ書いてあるのだが、新解辞書には「合体の際、男が女にエクスタシーを与える意そのもののよさが自分をひきつける」と言うようにある。 もとは「行く」が転じた言葉のようである。「イカ」とは関係ないようです。 ●すかんタコ タコは八本の腕で抱きしめて、締め付けて、吸い上げるということから好色的で淫らなイメージが出来上がり、また、骨がないことから芯がない、だらしないの意味が加わったと思われます。関西方面で使われるようです。 すかんタコ、ばーかタコはここら当りからでてきたのかな。 ●このタコ 徳川幕府の直臣は旗本と呼ばれます。旗本の中でも、将軍に直会えるか会えないかでまた格が違ってきます。会えるのをお目見えと言い、会えないのをお目見え以下といった。 これがまた子供同士の喧嘩にも影響してくるらしい。 そうすると「お目見え」旗本の小坊主は、喧嘩になるとお目見え以下のガキどもに 「やーい、やーい、このお目見え以下、イーカ!イカ!」 なんてはやし立て、言われたイカは悔しさのあまりに 「うるさい、このタコ!」と罵ったのが語源とかは定かではない。 しかし、なんとなくタコはイカ=以下より下位のレベルを指すようですが、イカガでしょうか? ●凧揚げの元は「紙鳶(イカ)のぼり」だった。 「凧あげ」と呼ばず「烏賊上げ」は江戸時代の庶民の娯楽の1つで、年中揚げられていたようですが、・交通の邪魔になる。・凧同士が絡まったりして喧嘩が起きる。等の理由で「いかのぼり禁止令」が発令されました・・・しかし、烏賊を揚げる事が禁止ならば蛸を揚げると言い訳をして「紙鳶のぼり」を「凧揚げ」と言うようになったそうです。日本各地に大凧上げ祭が残るのも、その名残でしょうか。 色々と調べた結果、イカ(Squid)VSタコ(Octopus)合戦の今回の勝敗は引き分けとさせていただきます。タコ墨を研究しタコ墨パン、タコ墨パスタ、タコ墨汁やタコ墨たこ焼きなど製品化したいものです。特に「タコ墨たこ焼き」はヒットの予感がします。 【北海道産★】北海お刺身4種セット(いかそーめん・タコ刺し・ホタテ・秋鮭昆布) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009/11/19 04:32:08 PM
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