連日猛暑が続いている。生まれ育ったのが盆地で、夏暑く冬寒いので、比較的暑さには強い方だと思っていたが、年のせいかこの暑さは結構こたえる。子供の頃は冷房なんてないし扇風機のある家も限られていた。せいぜい団扇であおぐことくらいしか涼をとる方法はなかった。昼間は暑くて家の中には居られず、友達を誘って川に泳ぎに行くのが日課だった。体を冷やしに川に行っていたようなものだ。日が暮れても家の中は未だ昼間の熱気がこもっていて、とてもじっとしてはいられない。そそくさと夕飯を済ませ道端に出て涼をとるといった具合だった。気の利いた家では女の子に浴衣などを着せ、縁台を持ち出して線香花火を楽しむ風景もあった。どこの家も似たりよったりの生活だったせいか、向う三軒両隣の付き合いが自然に出来ていた。ところが今はどうだろう。冷房をつけて締め切った家の中にみんな閉じこもったままである。常日頃から全くコミュニケーションのない向う三軒両隣である。外は猛暑だが人間関係は冷え切っている。
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最終更新日
2006年07月15日 21時43分23秒
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