涙なくしては見られなかった
テレビをつけると、どこもかしこも海老蔵の傷害事件ばかりでうんざり。それにしても、記者会見の丁寧な言葉遣いは、血なまぐさい傷害事件の渦中の人とは思えず違和感を感じた。それとは対照的に、NHKのクローズアップ現代「ある少女の選択~”延命”生と死のはざまで~」は涙なくしては見られなかった。延命治療を断って死を選択した少女と彼女をまわりで見守る両親と医師達のドキュメンタリーである。気管の手術で声を失った少女が筆談で語る言葉には重いものを感じた。死は怖くないかとの問いに「天国はおつかれさまの場所でもあるから、おわりだけどおわりじゃない、心があるからこわくない」「命は長さじゃないよ どう生きていくかだよ」「医療は全部受けたつもりだし穏やかに過ごしたいです」と腎不全の人工透析を拒否して自宅で両親に看取られながら穏やかに天国に召された。合掌。