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カテゴリ:読書ネタ
カラスの親指 今回の出来事は、まるで一編の小説か映画のようだった。テツさんとの出会い。まひろとの出会い。トサカ。やひろと貫太郎の闖入。ヒグチ。アルバトロス作戦。そして、三人の再出発。おまけにトサカの生まれ変わり。 よくできている。 とてもよくできている。 ・・・・・・・・・・・・。 何か幻影のようなものが、数秒間で一気に武沢の頭の中を行き過ぎた。それは、今回の出来事の無数の断片たちだった。まるで自分たちを主人公にした映画のように。あるいは小説のように、それは一つの物語を描き出していた。 よくできた物語を。 (CROW/krou p.462) ということで読了しました。 とてもよくできた物語を。 よく出来ているから。だからこそ小説だっていう見方もあるし、 最後の最後のどんでん返しはタネあかししなくても良かったんじゃないか、 っていう見方もあるし、なんとも読了感を書きにくいんだけど・・・ 「「詐欺師が騙されるというよく出てきた物語」と物語中に言わせる」この入れ子構造。 小説界のマトリョーシカだ!ってことで★★★★で4つ。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。「このミス」常連、各文学賞総なめの文学界の若きトップランナー、最初の直木賞ノミネート作品。第62回日本推理作家協会賞受賞作。 ストーリーは読んでても十分面白いし、そのトリックたるや、 自分の見ている地平が揺るがされるぜって言う衝撃波。 オチをどこまで許せるか、次第って感じだな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.08.14 07:38:40
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