カテゴリ:コラム
モルトウイスキー紹介コラム、今回はピート香が強い個性的なウイスキーが多いアイラ島の中で、現在手に入る中で唯一の閉鎖蒸留所であるポート・エレンを取り上げます。
ポート・エレンは1983年にモルト・ウイスキーの製造を中止し、現在はモルトスターと呼ばれる麦芽だけをつくる精麦専門の施設となったため、現在の在庫のみでしか味わえないウイスキーとなってしまいました。アイラ・モルトの個性であるピート香は、アードベッグやラフロイグほど強くはありませんが、ややライトなボウモアを上回ります。やや泥臭さを感じるその独特な個性は閉鎖蒸留所の希少性もあって高い人気を誇り、今後の値上がりは必至であろうと思われます。 そろそろストックが少なくなってくるだろうと思いますが、ディアジオからのオフィシャルボトルが4回リリースされたり、ボトラーズからも結構出てきています。どうやらまだまだ樽は眠っているようですが、貴重なものには違いないので値上がりを期待するあまり、ボトリングの時期が遅れてしまうようなことがないようにして欲しいと思います(一部のボトラーズ・モルトにはピークを過ぎていると思われる長期熟成ものを時々見かけます)。 写真はジョン・ミルロイ・セレクションの23年もの、蒸留所閉鎖の前年1982ビンテージで、シェリー樽熟成とあります。ときどきシェリーの風味がしっかり乗ったポート・エレンを見かけますが、どうもあまり感心しません。個人的にポート・エレンはシェリー樽との相性があまり良くないように思いますが、これはリフィル・バットが使われているのか、シェリーの風味はほのかです。 正直言ってあまり関心がなかったポート・エレンですが、このボトルが素晴らしい出来なのにくわえ、2005年6月のコニサーズクラブでオフィシャル3本を含む5本をテイスティングした結果がまずまずと思えたので、あまり高くならないうちに何本か手に入れておこうかと思います。 ※ネットショップで買えるポートエレンのリストはこちら ※各種ポート・エレンのテイスティングノート(モルトクラブ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 30, 2005 03:18:54 PM
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