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ナヴァリヌィ氏、モスクワのフルシチョフ型アパート取り壊し反対の住民集会に参加も当局からつまみ出される
*モスクワ市長のソビャーニン氏がプーチン大統領の一声で5階建てのいわゆる「フルシチョフカ」取り壊し、新住宅建設計画を突然発表したことでモスクワ中の現住民が寝耳に水で大慌てです。 それというのも取り壊しは2017年から18年に行うと言うのです。 市内にはこの突如の計画を支えるような上下水道、電力網などのインフラ設備もなく、プーチン大統領の思いつきにただ媚びへつらうソビャーニン市政に対し住民が怒りをあらわにしています。 レンタニュース ナヴァリヌィ氏、夫人と息子 反政府活動家のアレクセイ・ナヴァリヌィ氏はモスクワ中心街で行われたフルシチョフ型アパート取り壊し反対住民集会に出向いたところ「特殊部隊オモン職員がやってきて集会に参加しないようにとその場からつまみ出された」とツィッターで公開。 それによると、治安局職員はナヴァリヌィ氏と妻のユーリヤさん、息子のザハール君を集会から追い出しました。 「30人ぐらいの職人が私たちを追い出しました。息子のザハールはまだ幼くこの出来事にショックを受けていましたが今は大丈夫です。」とナヴァリヌィ氏。 ナヴァリヌィ氏はこれまでに自分自身のために、そして現在プレオブラジェンカの5階建フルシチョフカ(フルシチョフ型アパート)に住む妻の祖母(90歳)のために集会に参加する、と発表していました。 この集会の主催者の女性でジャーナリストのエカチェリーナ・ヴィノクロヴァさんがナヴァリヌィ氏に苦言。「ナヴァリヌィ氏が集会のステージに急に登場した。彼はこの集会とは関係ないわけで、不愉快だった。」とフェイスブックに綴っています。 ナヴァリヌィ氏は「自分は集会のステージに参加するつもりはなかった。しかし主催者の一人ユーリヤ・ガリャーミナさんが私を呼んだのでステージに上がったまでです。」と説明。 集会は5月14日日曜の午後、サハロヴァ通りで始まりました。警察は、集会は違法行為もなく平穏に終わったとしています。 内務省では集会には5000人ほどが参加したと発表。一方、主催者「ベールィ・スチェーチク(白書)」の報告によると集会に参加したのは19900人ということでした。 市当局は参加者は最高5000人と発表しています。 ************ こちらがナヴァリヌィ氏のブログ 家族全員が集会からつまみ出されました 息子のザハールは当然の成り行きで私どもと一緒に集会に行きました。「集会は長く続くの?警察が追い出そうするの?」と聞きます。 「心配ないよ、追い出されないから。許可されているから平穏無事に住むよ。」と私。 しかしパパである私の言葉は嘘だったことになりました。 私がどこに行っても禁止されるというのは定番となっているようです。 結局30人の特殊部隊の職員が私とユーリヤ、ザハールを取り囲み集会からつまみ出しました。 集会自体は大勢の市民が参加し、とても嬉しく思いました。なんとまあ大勢が詰め掛けたことか。 私たちの放送している『ナヴァリヌィ20:18』のニュースでは毎回この「フルシチョフ型アパートの強制取り壊しの問題」に触れており、この集会に参加してほしいと視聴者に呼びかけていましたから、今回の参加者が多かったことをとても嬉しく思っています。 おそらく全開の放送を見てくださったのは85万人から170万人です。 私自身集会のステージに参加する予定はありませんでした。 ごく一般人として出かけけ、関係者の許可証もありませんでした。 一番後ろの方で集会を静かに見ていたのですが、突然一人の主催者、ユーリヤ・ガリャーミナさんが私にメッセージで「ステージにおいでください。登場してくださったら集まった人たちも大喜びですよ。」とお書きになった。 それならば、ということでステージに出かけました。初めて出かける集会では必ず「スピーチしますか?」と聞かれます。 集会の皆様の間を2時間ほど歩いておりました。 ステージではまた治安局から何やら命令があり、ステージには近づくことができませんでした。 ステージのそばを通り、主催者からなんらかの指示が来るのを待っておりました。 そのあとの自体はクリップでご覧ください。 私のところに特別部隊の隊長がやってきて私に治安局職員である証明書をかざしました。 「一体なんでしょうか?」と私。 彼自身も訳がわからないようで、職員を呼び寄せ私たちを取り囲みました。 ザハールは私を不安そうに見ています。「パパ、追い出されないって言ったのに。」 そこにガリャーミナさんがやってきました。 「あなたがた何してるのです?この方達を入れてあげてください。」 特殊部隊隊長「ダメです。(私たちに向かって)あなたがたは主催者ではありませんからね。」 結局その場で言い合いとなり、私たちは様子を伺っていました。 ガリャーミナさんは必死で説明しなんとか解決しようとしてくれました。しかし、市当局(あるいは警察にただ命令するだけで何も知らない市行政の背広を着たお偉方)から送り込まれたおじさんたちが私たちに立退くように命令。そしてこの命令は主催者のヴィノクロヴァ氏の意思だというのです。 この方は早速私がステージに突然現れた、などというでまかせを掲載し始めました。 真実はクリップにありますから、どうぞご覧ください。本当に私がステージに突然乱入したのかどうか、一目瞭然です。 結局私たちに「ここからお引き取りください。」と治安隊長。 「拘束するんですか?」と私。 隊長さんは誇らしく「そんなことにはなりません。拘束しませんが、ご自分でここからお引き取りください。」と。 ザハールはすでに目に涙を浮かべています。治安隊と言い争いをせずに彼らから離れました。 初めはステージからどんどん離れた場所に連れて行かれ、結局集会のはずれまで歩かされました。 ディーマ・グードコフ氏がこの集会でスピーチしたというニュースを見ました。良いことだと思いますが、スピーチするならこの問題に関して考えていること全てを話したらよかったのにと思います。そうすれば他の市民らも一体何が起こっているか分かるでしょうから。 とにかく、応援をありがとう。 最新:このリンクで今日の出来事の説明が掲載されています。 集会の場から追い出されてしょんぼりするザハールくん、慰めるユーリヤ夫人とナヴァリヌィ氏 結局これまでのお決まりです。治安隊の態度はこれまで同様で、集会を絶えず監視しており、集会に首を突っ込んできます。 残念なのが今日のような出来事でせっかくの集会から注意をそらそうとしていることです。 市民は大勢集まり、確固たる決意でいます。これはとっても大切なことです。 一番不愉快だったのは、私たち家族を集会からつまみ出した際に、行政からの背広を着た方々が私たちを眺めて誇らしそうにニヤニヤしていたことです。 「何考えてんの?私たちが何か悪いことでもしたって言うの?」と言いたくなります。 全く不愉快極まりない。自尊心に満ちた顔からこのニヤけた笑みを洗い落とすにはどうしたらいいか考えて見ます。 全般に集会は素晴らしいものでした。最低でも2万人参加、これは素晴らしい。 集会を見れてよかったです。不愉快な出来事はあったものの気分は上々です。 抗議集会となるといつも政府は何らかの挑発を行い集会の話題を台無しにしようとします。そして集会を制御しようとします。 相手の思う壺にならないように、冷静に対処しなくてはなりません。 私たちは市行政(その他政府全ての)からのペテン師、盗人と戦い続けてまいります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
May 15, 2017 08:50:01 AM
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