ふらここ手帖

2011/11/12(土)00:19

福島の友人より

友人(5)

9日に私が書いた日記で、署名のお願いをしました。 福島県南相馬市に現在も住む、友人へも転送しました。 すぐに返事が来ました。 「ありがとう(笑)」と。 彼女は、津波被害をほとんど受けず、無事だった自宅で 家族そろって生活しているので、なかなか被災者と認識することに 罪悪感があるようなのです。 母校からお見舞い金が届いて申し訳ない、 友人からお見舞いをもらって申し訳ない、 家族と暮らせているから、しあわせだ、ありがたい、と言います。 彼女から聞きましたが、私たちの母校では、 福島県から受験して合格した人に、奨学金を出すことを決めたそうです。 その基金の内容です。 この文面を読んで胸が熱くなりました。 この話を知ったとき、 「この大学で学んだことを誇りに思う。 ここで学んだことを、教育というかたちで、 福島の子どもたちに返すことが私の仕事なのでしょう」 と言っていた彼女に、胸が熱くなりました。 と同時に、被災地から遠く離れた地で、彼女にしたり顔で 「危ないから逃げた方がいい」と告げていた自分は 何様なのか、とも思います。 何も背負っていないから言えるのかなぁ…と思います。 だから口をつぐむわけではありませんが、 きっと、私の友人は、恐怖を感じながらも そこから「逃げない」決断をしたんだと、 今度こそ私も理解したのでした。 でも子どものことは、また別の問題。 この友人のお子さんは中学生。自閉症なのです。 だから、子どもだけで避難することが難しい、 なかなか遠くへ行かせることができないと彼女は思っているようです…。 その気持ちを覆させることはできませんが、 「ここならいっとき任せてもいいかも」 と思えるような場の選択肢だけでも、 伝えていけたらと考えます。

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