認知症と言われていても、女です!
今日は、ちょっとイタリアの旅行記をお休みして、
90才の義母の話をさせてください。
日曜日に、義母と一緒に
都内の高齢者専門のマンションの見学に行きました。
今の静岡県のマンションだと、我が家から遠いのです。
緊急時だって、ドア to ドア で
1時間半は、かかってしまいます。
義母は、久しぶりのドライブ、更に、まだまだ桜も楽しめて
とても幸せそう。
横浜よりも暖かい熱海の方が、
桜は綺麗で、ほぼ満開だったのです。
すこぶるご機嫌でした。
ただ、帰り道は、長年住んだ鎌倉に帰るのだと思ってしまい
「今は熱海のマンションよ。」
と私が言うと、
『ああ、そうだったわ。
なんで間違えちゃうのかしら。』
と、苦笑い。
でも、また10分くらい経つと、同じ会話の繰り返し。
こういうところで、やはり認知に異常があるんだなと
思い知らされます。
帰宅時に、バッグを開けても鍵がなかなか見つからず
玄関先でバッグの中身を全部、出し始めました。
その中身を見て、私は感激しました。
小さなファンデーションが入っているのはともかく、
ピンク色の、シャネルのネイルが出てきたのです
女なんですねえ~。
マニキュアを持ち歩いているなんてね~。
入っていたのは、愛らしい桜色のネイルでした。
(楽天の写真だと、この色しか出てこなくて……)
今だって、下駄箱には80足を下らない革靴が入っていて
低いにしても、全部にかかとがついています。
運動靴なんかは、一足も持っていないのだろうと思います。
元々、おしゃれさんです。
90才を過ぎていても、認知症でも、要介護1級にされていても
マニキュアをバッグにひそませている!
なんて、可愛い
でも、もうひとつ、
意外なものがハンドバッグから出てきました。
テレビのリモコンです
これがなくなると、大事(おおごと)になるそうです。
だからって、バッグをパンパンにしながら
持ち歩かなくっても、いいのにねっ
昔は気性が激しくて大変な人だったという話ですが
私が、とうのたった嫁としてこの家に入った頃には
もう、ヒステリーを起こして倒れるなんてことは
なくなっておりました。
今ではもう、天女様みたいに優しくて穏やかなおばあちゃんに
なっています。
ヒールの革靴をはき、マニキュアをバッグに入れてる90才。
スーパーおばあちゃんだなと思いました。