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カテゴリ:アジアな人々
今日は、店を開けてから立て続けに4人のお客様。
さすがに、雑誌の効果すごいです。 そして皆さん、「結婚式」用の服やバッグをお探しです。 秋の挙式って多いんですね~。 一番の人気は・・・以前紹介したコチラ・・・ 二番目は・・・ コチラです。 ありきたりなチャイナドレスに飽きた方や、初めてチャイナを体験される方、どちらにも人気です。 昨日紹介したタイプも人気ですが、もっとあっさり着たい方にはこの2点はオススメです。 さて、もうすぐ上海出張。 いつもハードなので(よく、旅行出来ていいね、と言われますが、想像を絶するハードさ!なのですよ~~涙)今回もココロしてかからなければ・・・。 歩き回り、価格交渉で声を枯らし、思い荷物を肩に食い込ませ・・・ ホテルにたどり着いた頃にはもうボロボロでドロドロに疲労しているのです。 そこで、楽しみはやはり食事です。 そんなに高いレストランでなくても美味しいディナーが頂ける!それが上海!! (でも高いトコロは高いですよ~~ん) 美味しい中華をたらふく・・・・ ある日、友人のTさん(上海人)が食事をごちそうしてくれると言います。 「僕の行きつけのお店だよ。お洒落な店なんだ。」 彼は、胸元の金の鎖をキラリとさせながら言いました。 上海の経済成長に便乗し最近小金持ちになった彼、どんな店に連れて行ってくれるのか・・・。 彼が車を停めたのはあるビルの前・・・。 そこには『日式焼き肉』の文字が。 『ええ~~!中国に来て日本式の焼き肉~~~!!』 私はちょっぴりがっかりです。(失礼なヤツです・・・) 私は、日本でも焼き肉はほとんど食べません。 肉を大量摂取すると、どうも身体の調子が良くないからです。 しかも、Tくん。 たしか、「お洒落な店」と言ったはず・・・。 しかし、看板はギラギラとしたネオンに輝き・・・とてもお洒落といった風情ではありません・・・。 『まあ、Tさんがせっかっく連れて来てくれたのだ。』 私はそう思い直し、久しぶりの焼き肉を堪能しようとココロに決めました。 期待などしてはいなかったこの焼き肉店。 しかし、この後、私の心を鷲掴みにする光景が待ち受けていたのです!!!! 建物に入り、エレベーターで3階へ。 開けると・・・そこは・・・ ただの「焼き肉屋」でした。 『日式って書いてあるけど・・・本当に普通の日本の焼き肉屋だわ』 造りは日本の焼き肉屋です。 店内に入ると「いらっしゃ~ましぇ~!」。 『お!日本語じゃん!』 見ると・・・ウエイトレスの女の子は全てキモノを来ているのです。 着物ではありません。キモノです。 ナイロン素材の花柄で作られたキモノ。 マジックテープ留めの帯・・・。 そして、胸元には・・・大きな名札が付いています。 見ると・・・ あい よしこ かずよ ゆみ ・・・・・・・ 席につくとやって来たのは「としこ」さん。 「いらっしゃ~ましぇ~。ご注文はにゃんにしますか~?」 ヒマワリ柄のぺらぺらのキモノを着た「としこ」さん。 日本語はどうやらそれしか話せない様子です。 注文はTさんが中国語でしてくれました。 オーダーが入るとそれを大声で伝えます。 すると・・・ 「ありがと、ごじぇましゅ!」 従業員全員が大声でご挨拶。 『ここは・・・焼き肉屋なのか・・・居酒屋なのか・・・』 客は日本人が多いのか・・・と見回すと・・・ 奥の席に駐在員らしき日本人のビジネスマンが座って食事をしているだけで、あとは中国人です。 「Tさん、ここって日本人経営なの???」 と聞くと・・・ 「前の経営者は日本人。でも今は中国人が乗っ取った。 みんなキモノでお洒落でしょ?」 ・・・・・。 怖い話でございます・・・。 しかし、社員教育は日本式で行われているらしく、どの子も感じが良い!! 私たちの席の担当の「としこ」さんも・・・ 『おしゃけ』(=日本酒)を勧めてくれた「あい」ちゃんも・・・ 鉄板を頻繁に交換に来てくれた「たろー」君も・・・ みんなニコニコと・・・。 実は私、海外で日本食の店に入ったのは初めてでした。 『中国でもこんなに「笑顔」が見られる場所があるのね!』 ・・・感動です。 味は・・・・まあまあでしたが、彼女達の笑顔で全てを許せました。(オヤジ発言??) Tさんと話をしながら箸を勧めていると・・・ 「あら~~Tさん~!!」(←中国語) と言いながらやって来た女性がひとり・・・ 私は一瞬にして彼女に目を奪われてしまいました。 その店のチーフであるらしい彼女は、 例のペラペラのテカテカのお花柄の生地で作った「振り袖」を着用していたのです。 どぎつい花柄のそれはやはりマジックテープで留められていて・・・ 振り袖の袖の部分は袋にはなっておらず・・・一枚布・・・。 まるで折り紙のよう・・・・。 襟口は花魁並に抜かれ・・・下に着たTシャツが見えている・・・。 『アバンギャルドな着こなしだわ・・・』(アバンギャルドの意味はわからんが) 髪はゴムで括られ・・・派手なかんざしがぶっささり・・・ そして足下は・・・・ 5本指ソックス(!!!!!!)に草履履き。 和服の着こなしを良い線までは真似出来ているのですが、決定的に全てを外している・・・のです。 「ふ、振り袖・・・ですね・・・」 と声を掛けると・・・ 彼女は得意そうにいいました。 「日本の雑誌を見て真似して作ってみたの~。うふふ」 『・・・・・。』 彼女は、Tさんとかなり仲良しのよう。 Tさんの隣に腰掛けて・・・何やら密談。 『Tさん、綺麗な奥さんいるくせに~~~!』 そう思いTさんを睨みながら肉をほおばっていると・・・ Tさんがニヤリと笑って言いました。 「実は・・・焼き肉屋の経営をはじめようと思って・・・。」 詳しく聞くと・・・ Tさんは焼き肉屋を彼女と一緒に経営しようと企み中。 肉の卸し業者とも話しがついていて、彼女をはじめノウハウを持った従業員を全て引き抜こう・・・としているらしい。 勿論、ここの経営者は何も知らないというのです・・・・。 こわい話でございます~~~。 「日本のサービスはすごく良いし、このサービスで美味しい肉を出せば必ず当たるから。」 Tさんの首の金の鎖のネックレスがまたキラリと光りました・・・。 『Tさ~~ん・・・刺されたりしないでね』 振り袖姿で大股を開き椅子に座っている彼女と密談を続ける彼を見ながら・・・そっと祈ったジャスミン25でした。 いや~~ それにしても・・・海外で見る「キモノ」でまともなものを見た事がほとんどありませんが・・・ ここまで完成度の低いモノを見たのは初めてです。 (いや・・・ある意味、完成型かもしれませんが・・・) そのデザインの斬新さに私のハートは鷲掴みされてしまいました・・・ しかし、お店を出る際、腰に手を当て仁王立ちでお見送りをしてくれた振り袖のチーフ「まりこ」さんを見ながら・・・ 「Tさん・・・お店出すなら、制服は和服じゃない方がいいと思うよ・・・」 と小声でアドバイスをした私です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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