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Jan 5, 2005
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カテゴリ:ジャスミン一家
そうそう・・・家の父が来週からタイ(バンコク)に行くのだと張り切っておりました。
昔はよく、仕事で行ったようなのですが・・・最近は中国ばかりなのでバンコク行きが楽しみで仕方の無い様子でした。

タイといえば・・・
思い浮かぶ顔はただひとり・・・。
ママンの兄のR叔父さんです。

R叔父さんもまた、貿易の仕事をしています。
以前は父と一緒にタイやインドネシアに出張をしていました。

そのR叔父さん・・・。
私と大変似ているのです。
顔ではございませんよ。体質というか・・・気質というか・・・。
食に対する執着が・・・。

『初めて見た食べモノは口に入れてみる』という点とか・・・。

そのせいか・・・
私も彼も・・・食べてはならないモノ(腐ったモノや古いモノ)を食べて
酷く苦しむことが多いのです。

「腐っていると思ったら、はき出せばいいじゃないか!」と人は言います。
が・・・・
彼や私に言わせれば・・・

「こんな味の食べ物だと思うじゃない???」ということになるんですよ・・・。

というか・・・腐っているかも?って思っても口に入ったモノは飲み込んじゃうという性質の動物なんです。
私たち・・・。

しかしこの私も・・・R叔父さんほどの「食への飽くなき探求心」は持ち合わせておりません。
彼には負けますよ・・・ホント・・・。

もう10年ほど前のことです。
父とR叔父さんはタイのバンコクに出張しておりました。
その際、バンコクから少し離れた田舎町で
現地の会社の社長さんと一緒に昼食をとることになったのです。

それは・・・あまり衛生的とは言えないレストランでした。

うちの父は何でも食べますが・・・
お腹が弱い為に海外では食べ物には意外に慎重派なのであります。
そのレストランを見たときに・・・
「なんかヤバイニオイがした」と彼は証言しております。

一方、R叔父さんは「お!牡蠣だ!牡蠣が食べたい!」などと店内のバケツに入ったソレを見て大騒ぎする始末。

「止めとったほうが良かばい。
 喰うならホテルのレストランで喰えば良かたい!」という父の忠告に・・・

「うんにゃ。こげん田舎の方が美味しかに決まっとる!」(=こんな田舎の方が牡蠣は美味しいにきまっている。)と・・・牡蠣をオーダー。

あのクソ暑いタイで生牡蠣・・・。
きっと私でも少し躊躇するでしょう・・・。
普通・・・躊躇くらいはするはずです!!
しかし・・・彼の「食への飽くなき探求心」は躊躇することすら忘れさせたのでございました。

もちろん彼らのテーブルには様々な料理と共に・・・生牡蠣盛り合わせ・・・。

父の心配をよそに・・・叔父は次々に生牡蠣を平らげて行ったのです。
現地の会社の社長さんですら「この店で生は怖い」と食べなかったそう・・・。

会食の途中・・・父がお手洗いに立つと・・・
トイレは厨房の隣にあったと言います。
フとのぞき込むと・・・厨房は意外に綺麗だったそうな。
しかし・・・その厨房の床は・・・ドドメ色(何とも言えない濁った色)の水が溜まり・・・
何だか解らない饐えたニオイを発していたのだとか。
さらに奥を見ると・・・その床の隅に少年が座り込みながら牡蠣の殻剥きをしていたのです。
手元はおぼつかず・・・ときどき手から牡蠣をその水の中にポチャンと滑り落とし・・・
またそれを拾い上げ・・・仕事続行。

それを目撃した父は慌ててテーブルに駆け戻ったのです。
「その牡蠣は食べてはならぬ~~~!!!」と叔父に伝える為に・・・。

しかし・・・時遅し。

10数個もあった牡蠣はR叔父さんに美味しくいただかれてしまった後だったのです・・・。

「あんた・・・ど~~ん無かの?」(=あんた、何とも無いかい?)と訊ねる父に・・・

「うまかったばい。」と叔父・・・。

見たことは忘れよう・・・。そう心に決めた父でありましたが・・・
数時間後・・・。

叔父はヒドイ吐き気と下痢に見舞われ・・・立つことさえ出来ずに・・・病院へ運ばれたのでございました。
勿論、食中毒。

しかしです。
彼の「食への飽くなき探求心」はそこで止まりはしなかったのです。

病院で点滴をし・・・1泊の入院。
そして退院した次の日・・・。

彼は・・・街中の小さなレストランで出た貝の炒め物にまた当たったのでございます・・・。

今度は・・・口の開いてない貝を、無理矢理に開けて中身を食べたのだとか・・・。(日本でもしないじゃん・・・)
懲りない男でございます。

1度の出張で2度も病院の世話になり・・・
普通の人間ならばそこで懲りるものの・・・

その後も、台湾で弁当の中に入った腐ったソーセージを食べて病院へ。
(この時も父は一緒だったらしいですが・・・
 ニオイがおかしいと感じた彼はソーセージを野良犬に投げてやったらしいです。
 しかし・・・犬も喰わなかったという・・・。)

更にインドネシアで刺身を食べて病院へ。
また、タイで生牡蠣を食べて点滴を。(「今度は大丈夫だと思った。」R叔父さん談。)

などなど・・・あるわ・・・あるわ・・・。
さすがのジャスミン25も呆れるほどでございますよ・・・。

次回の父のタイ出張には叔父も同行するらしいです。
先日正月に行ったときに・・・
「さ~てタイで何ば喰うて来うかね~~~。」(=さ~て、タイでは何を食べてこようかな。)
・・・と手揉みをされておりましたが・・・

彼が牡蠣にリベンジをしやしないかと冷や冷やのジャスミン25でございます・・・。














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最終更新日  Dec 13, 2006 07:00:09 PM
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