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第8章 黒影狩り 中編2
サイバー「なんだ、てっきりシャドーの援護にまわんのかと思いきや、こんなとこでのんびりしてやがるぜ。」 ノイズシティ立体駐車場の最上階、やつはそこにいた。 テルドム「今回はブラックシャドーに任せて問題ないでしょう。いくらピーオーとはいえ、Qモンスターマグナムに加えて『悪魔の力』、そしてブラック・マリアの魂を持ったシャドーの相手にはならないはず。」 サイバー「だが、前回のスプラッシュハイウェイのレースじゃ、ピーオーが上だったぜ。」 テルドム「そのときはあなたとフェイドが邪魔をしていましたからね。もっとも、あのときもさっさとその二人を潰してピーオーを追いかけていればどうなるかはわかりませんでしたが。」 サイバー「なめやがって。俺があんなやつに潰されると思うのか?今日だって、ピーオーを潰すなんてシャドーにはとても無理だぜ。」 テルドム「いや、今回はできるでしょう。」 サイバー「なんでそんなことが言えるのか。所詮、たいしたレーサーじゃないおまえにはわからんかもな。あいつはブラック・マリアの魂で動いてんだから、なんつってもレースが好きだぜ。そんなやつは、闇レースで敵を潰すには向かない。」 テルドム「フフ、”今”はどうでしょうか―――。」 戦いはファイナルラップに突入していた。逃げ切りを図ったピーオーだったが、その車間は依然離れずにいた。また、同時にシャドーの猛攻もピーオーを倒すには至っていない。 ピーオー「なんだよ・・・。俺はこんなレースをやりにきたんじゃないぞ。」 死に物狂いのピーオーの全力ドリフトに対して、シャドーは一見安定した走りを見せる。しかし、それは『悪魔の力』、そしてQモンスターマグナムの賜物であって、ドライビングテクニックではなかった。また、ピーオーも全力を尽くしながらも、どこかレース魂が燃えないというところがあったのであろう。それが、この拮抗状態につながっていた。 ピーオー「前に一緒に走ったときはこんなんじゃなかったぞ・・・。」 そのとき、リアバンパーにシャドーの接触を感じた。この瞬間、ピーオーは大きくコースを逸れ、コースブロックに直撃した。一旦完全に停止したピーオーだったが、走れなくなったわけじゃない。しかし、本来これでレースの負けは決定するはずであった。 シャドー「まだ、潰れてないみたいだな。」 すると、シャドーもスピンターンでその場にとどまり、最後の体当たりを開始した。当然、ストップしたピーオーに逃げる術はない。 そのシャドーの体当たりに躊躇はない。間もなく、コースの洞窟地帯一帯に重い衝突音が伝っていった。 テルドムの余裕、そしてピーオーの苦戦。そして、ついに攻撃を食らって停止してしまうピーオー。そこへ、シャドーの一撃が入る・・・。 しかし、この最後に体当たり食らって次回へ続くってパターン、前にもあったような・・? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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