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病は気から（僕は病気のデパート）

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現在の状況

あれから長い年月が流れました。ブログを読んで頂いた方は、「しんぼーたまらん」は死んでしまったのではないかと思われてしまったかもしれません。長い間ブログを放置プレイしてすみませんでした。<m(__)m>気に掛けて頂いて、たまにこのブログに訪れていた方がおられましたら、ごしんぼう感謝します。私はそれなりに（とりあえず）普通に生きております。ご安心ください！←心配していないと思うけど。生きている事をお知らせしておかないと、日記読んでも話題が話題だけに暗い気持ちになってしまいますもんね。外科と睡眠科と糖尿科と眼科には相変わらず通っています。年に通院だけで30万ほどかかっており、今は私の財布も病気にかかっています。また少しずつですが日記をアップしてまいりたいと思いますので、宜しくお願いします。

2016.09.28

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狭心症２

前回から随分日にちが経ってしまいました。m(__)m結果がわかったのでご報告します。今回はセーフでした！ヽ(^o^)丿今回のCT画像では前回からの進行は見られなかったということです。医「胸が苦しくなったりしませんか？」(^0_0^)私「ありません！」（●＾o＾●）医「前回と今回では画像での変化は見られません。本当に胸が苦しくなったりしませんか？」(^0_0^)私「しません！」(#^.^#)医「一部動脈硬化をおこしているのは事実なので、胸が苦しくなったらすぐに来て下さい！」(^0_0^)私「わかりました！」(*^。^*)医「本当に苦しくなったりしませんね？」(^0_0^)私「し・ま・せ・ん！！」(－－〆)ということで、心臓血管の一箇所に動脈硬化の所見はあるが、カテーテル等の処置をしたり薬を処方したりされるのは免れました！CT検査の時、ぎっくり腰になって…　　　　　　　　　もう二度と歩けなくなるかと思った！CT検査の結果では、狭心症の所見が認められたら…　　　　　　　　　もう二度と走れなくなるかと思った！でも…　　でも今は…本当にピンポンダッシュが出来るくらいになったもんね！！ピンポ～ン！こらっ！(~_~メ)※本当にはピンポンダッシュはやっていないよ！　ピンポンダッシュは迷惑なので絶対に止めましょう！(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

2012.01.13

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ぎっくりごし４

ようやく車に乗り込み私は〇田接骨院に向かいました。この〇田接骨院は思いっきり山の中にあるにもかかわらず近隣の栃木とか茨城からも患者がくるという、結構その筋では名の知れた所でありました。腰の痛みに耐えながら車を走らせていますが、操作する足は重くなるばかりでした。実はその接骨院の先生？とはちょっとした親戚関係にありまして…数年前の親戚の集まりでちょっとしたいざこざがあり、こんなぎっくり腰などとは無縁と思っていた私は「お前なんかの世話になるもんか！たとえ体が不自由になったとしてもな！」なんて啖呵をきっていたのでした。あんなでかい口…叩かなければよかった…お、男としてのプライドが…でも、今はそんな事はいっていられる場合ではないのでした。恥をしのんで○田接骨院に行きました。でももう一歩も歩けなくなっていました。接骨院に向かう途中、一人では行きにくいのでおばあちゃんに一緒に行ってもらえるように頼んで、乗ってもらっていました。今考えると、痛くて咄嗟のブレーキも踏めない状態で人を乗せるのは無謀な行為だったと反省しています。接骨院に無事についたものの、もう自力で立つ事も出来ない状態になっていました。そこでおばあちゃんに誰か助けを呼んで来てもらう事にしました。そして出てきた接骨院の助手に担がれて中に入っていきました。すると、因縁のじいさんではなくて息子が出てきました。そういえば息子に譲って第一線から退いたと聞いたような…とにかく助手に手伝ってもらい上半身裸になって台に横になったところ…接「はは～ん。これは痛いね！腫れてるよ！」と見ただけでわかったようでした。そして実際に「ここだね」って言われて触られた所が、まさにドストライクに的中！私「いててててて…」接「じゃあ、今、治してやるから！」って言って私の腰やらお尻の付近の筋らしき所をつまみ上げてもとあった場所に戻すようにグイグイと押し始めました。私「うぎゃ～」と声を上げるも、二・三分経ったら「はい、終わったよ！」の声。接「少し痛いけど、もう自分で歩けるよ！」確かに痛いけど…立てる！接「でもまたなる可能性があるから注意してね。運動して筋力をつけるとぎっくり腰になりにくくなるよ。明日ぐらいまで痛いけど…あとはどんどんよくなるよ!]その言葉の通り翌日は痛かったけど、3日経ったらピンポンダッシュが出来るぐらいに回復しました。今は、くしゃみする時は腰を抑えながらしています。(#^.^#)

2012.01.11

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ぎっくりごし３

待合室の前の人が座っている椅子の背もたれに手をかけ立ち上がろうとします。激痛が走り思うように力が入りません。足腰はダメなら手の力でということで、思いっきり力を入れるとなんとか立ち上がることができました。でも、一歩一歩歩く毎に激痛が走ります。心底困ってしまいましたが、ここの整形外科で診てもらってもどうせ痛み止めしか処方されやしない。それなら、一刻も早く接骨院にでも行って治療してもらった方が賢明と考えました。なんとか病院の会計をすませ、駐車場へと移動します。あまりの痛さに、休み休み歩を進めるのですが、だんだん一気に歩ける歩数が少なくなってきます。しまいには３歩ぐらいしか続けて歩けなくなってしまいました。それでも時間をかけ、なんとか車までたどり着くことが出来たのでした。ホッとしたのも束の間、車に着いたら着いたで、座席に座らなければなりません。いつもなら左足から颯爽？と運転席に乗り込むのですが、その左足があがりません。そこで、足を揃えて椅子に座るようにお尻から座席に座り、腰をおろしてから左足・右足と入れるように作戦を立てました。そして、ゆっくりとお尻を座席におろそうとする…と、痛みが走ります。でもこのままではいつまでたっても先に進まないので、痛みをがまん…し…て…す…わ…り…ます。ズゴッ！…目から火花が出て、後頭部に激痛が走ります！そうです。座ることにばかり気を取られて、車の入口の屋根の部分にまで気が回らなかったのです。こんなところをカメラで撮られてユーチューブなんかに投稿された日にゃあ１０万ヒット間違いなし！！なっ…情けない…こ、こんな俺は、もうすぐ…５０歳！つくづく自分が嫌になりました！どうなる、俺！

2011.12.20

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ぎっくりごし２

ものすごい痛みが私に襲い掛かります。苦痛に耐えていると名前を呼ばれたのでＣＴ室に移動します。私「いてててて…」看「大丈夫ですか？」私「…ええ、大…丈夫…です…」技「それではこのベッドに横になって下さい！」私「は…い…」痛みをこらえながらＣＴ検査機のベッドに横たわりました。私「い…てて…」技「大丈夫ですか？」私「は…い…」そして痛みと闘いながらやっと思いで心臓のＣＴ検査を行なったのでした。技「お疲れ様でした。では起き上がっていいですよ！」私「はい…、いててて…」看「あぁ、腰が痛いんでしたね。どれ」といって手を添えてくれました。ＣＴ待合室に戻って着替えをするのですが、痛さでなかなか着替える事が出来ません。それでも時間をかけながら、ゆっくりと着替えをしました。着替えをなんとかすませ、脱いだ検査用着衣を拾おうとしましたが、痛くて拾う事が出来ません。看護師さんに「腰が痛くて、着衣が拾えないので、このままで帰ります。すみません。」と詫びると、「大丈夫ですよ。お大事にして下さい。」といわれたので、ほっとしました。これが「悪い子だね！さっさとかたづけておしまい！」などといわれようものなら「ごめんなさい。ごめんなさい！」と泣きながら拾わなければなりません。なんだか妄想ワールド全開ですが、得てして体が弱っているときというのは心も弱ってきているものだと思います。それから検査終了手続きを済ませ、会計を待つのになんとか椅子に腰をかけて考えました。このままこの病院で整形外科を受信しようか？いや、いまから１０年ぐらい前、頚椎ヘルニアと診断されたときがあって、医師の目の前で右腕がキュイーンキュイーンとつって、ものすごい痛みをうったえたら「じゃあ、痛み止めを出しますから、様子を見ましょう！」で済まされた事を思い出しました。あんなあてにならない治療ならサルでも出来る！とりあえず他の方法を考えようと思っていると、私の会計番号がモニターに出たので、会計すべく立ち…た…ち…た……ち………あがれない…痛くていたくて、立ち上がれません。どうする俺！

2011.12.16

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びっくり！

それは11日（日）のお風呂上りのことでした。うちはお風呂に入ってから夕食をとるので、ひとっぷろ浴びて着替えを済ませ靴下を履きました。すると…　　ゴリッ　　　　…私の中で音がしました。　　　　　　　　　あらららら…腰がいてぇ～～！でも、ものすごい痛さでもなく、動けるし、あまり気にしないことにしました。食卓で私「さっき靴下はいたら、ゴリッって音がして腰が痛くなっちゃったよ｝カ「えっ、大丈夫？無理しないようにしないとだめだよ！」私「ありがとう。大丈夫！そんなに痛くないから…」子「へへっ、父さんビックリ腰になったのかい？」私「ビックリじゃなくてギックリ腰だよ！」とその日は穏やかに夕食を頂いたのでした。それからなんとなく腰に違和感を覚えながらも12日を過ごし、１３日の心臓のＣＴ検査を迎えました。病院で受付を済ませ、ＣＴ待合室に通されて造影剤の説明を受け、血管に針を刺してもらいました。看「なにか気になることはありますか？」私「少し風邪気味なのと、日曜日にぎっくり腰になりました。ですので横になったり起き上がったりするのが少し辛いかも…」看「それはたいへんですね～。腰が辛ければ手を添えてあげますから大丈夫ですよ！」私「ありがとうございます。」看「ところで熱はないのですか？」私「熱はありません！」看「それはよかったです。ではもうすこしここでお待ち下さい。」私「はい！」そこで私は椅子に腰掛けて待っていたのですが、突然胸がむずがゆくなり、大きくひとつ咳をしました。ゴキュ私の体の中から鈍い大きな音がして、一瞬にしてものすごい痛みが私に襲い掛かってきたのでした。い、いってえ～～～～～～～～～～～～！

2011.12.15

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狭心症

病気のデパートをいわれる私ですが、新たな病気の疑いが出てまいりました。それは、狭心症です。先々週の木曜日に糖尿科を受診した際、先生に「狭心症の疑いが有ります。なるべく早い時期に循環器科を受診して下さい！」と言われました。そこで一昨日、循環器科を受診してきました。レントゲンと心電図の負荷検査をしました。心電図の負荷検査とは、３段ぐらいの階段を上り下りして心電図を取る検査です。これは技師さんの「いち、にい、さん」の掛け声に合わせて上り下りするのですが、私は目が回ってしまい苦手としています。そのことを技師さんに話すと「時々違う回り方をすると目が回らないで済みます。」といわれましたが、突然回り方を変えるとかえってよろけたりしそうなので、同じ方向で回る事にしました。心電図を測るためにベッドに横になると、天井にミッキーマウスの絵が貼られていました。みんな心電図をとりながらこのミッキーを見ているんだなぁ～と考えると、なんだか可笑しくなって心電図が乱れそうに感じました。技師さんに「でははじめましょう！」と促され、検査が始まりました。途中上り下りのペースが早いといわれたりしながらも、なんとか４０回を終えました。たかが３分間ですが、結構疲れます。直ぐにベッドに横になり、心電図を７分間に渡ってとりました。検査が終わっていよいよ診察です。名前が呼ばれ診察室に入っていきました。N「はじめまして、循環器科のNです。」私「宜しくお願いします。」N「今回、狭心症の疑いがあるということで受診されたわけですが…」私「はい」N「昨年の１０月に心臓のCTを撮ったものがあるのですが、…」私「はい」N「若干、血管が石灰化した部分が見られます。胸は苦しくなったりしませんか？」私「いまのところありません。」N「今日の検査では狭心症の所見はみられませんでした。ですが、もう一度心臓のCTを撮ってみましょう！」私「CTですか…」私は１０月下旬に外科で腹部のCTをとったばかりだったので、あまり気が進まなかったのです。N「二泊三日で入院してカテーテル検査という方法オもありますが、どうしますか？」私「できれば通院で済ませたいので、では、CTをお願いします！」N「では来週１３日にCTを撮って下さい。それで２２日に結果を説明します。もしその時に少しでも前回の石灰化している部位に変化があるようなら、入院してカテーテルしましょう！」私「はい、わかりました！」ということで、どうなる俺！結果はわかり次第報告します！

2011.12.08

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へるにあ２

自分ではあまり意識していなかったヘルニアですが、おへそのすぐ上からみぞおちにかけての範囲でなっていました。私「先生、これって大丈夫なんですか？」I「見た目はあまりよくないけど、見た目を気にしなければ実は大丈夫なんです！」私「でも…こんなにさけているのに…」I「仕事で力を使う仕事をよくするのなら、早く手術したほうが良いでしょう。でもあなたは事務のお仕事ですよね？」私「はい。」I「それなら、そんなに心配しなくてもだいじょうぶですよ。」私「でも…腸が飛び出してきたら…」I「あなたの場合、裂け目が大きいのです。だから大丈夫なんです！」私「えっ？？？」I「裂け目が小さいところに腸が飛び出すと、腹筋に腸が締め付けられてたいへんな事になります。でも、大きいと飛び出た腸はぴゅるっと元に戻るのです！」私「ぴゅるっとって…そんな、ところてんじゃあるまいし！」I「ははは、大丈夫ですよ！気になったらいつでも手術してあげますから！」というわけで、私のヘルニアは今でも放置してあるのです。それからというもの、私はいやがる小学生の息子に「ほ～ら、お父さんの腸だよ～！」って触らせるのをひそかな楽しみにしているのです！（このあいだその現場をカミサンに見つかって、こっぴどく叱られたけど。）

2011.11.29

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へるにあ1

それは膵頭十二指腸切除術を受けからのおなはしです。手術前と同じとはいかないまでも、どうにか生活にあまり支障を感じることなく普通に過ごせるようになって安心しておりました。私の場合、膵頭十二指腸切除術を受けたとはいえ、幸いにも悪性腫瘍ではなかったため、抗がん剤の投与もなかったので術後の経過はよかったのだと思います。ただ手術から４箇月ぐらいは便秘に悩まされていました。やはり腸を切っているので便通に問題が出たようです。俺のウンチ、カッチカチやぞ！カッチカチやぞ！ゾクゾクするやろ！なんてお笑い芸人のフレーズがピタリと当てはまるような状態でした。一度トイレに入ると30～40分ぐらいは出てこれません！ …俺もウンチも！お腹を切っているので、傷口も痛くて思うようにりきめないのです。それは手術後３箇月目の事でした。その日もトイレに入って格闘していたのですが、りきんだ途端にブツッと音がしました。その音は確かに私の体の内側から聞こえてきました。というか響いてきました！かなり大きな音です。驚いて体を見回しましたが、痛みを感じるでもなかったのと、その音が一度きりだったため、その時はそのままにしておきました。お風呂に入ったときも確認しましたが、特別な異常は感じませんでした。その後定期通院で外科の先生にお腹を診て貰った際、その音の原因が分かりました。 I「その後どうですか？ちょとお腹を見ましょう！」私「便秘がちなのがつらいところですが、そのほかは以前に近い状態に戻ったと思います。でも先生、私のお腹…かっこ悪いですね！」I「あれっ、ヘルニアになっていますね！」私「えっ！？」I「手術で腹筋と腹筋をつないでいた糸が切れてヘルニアになっているようです。」確かにお腹がダランとだらしない状態に… 私「I先生！どうすればいいんですか？」I「手術すれば直ぐに治りますよ！」私「え～っ、手術ですか？」I「この前のような６時間も７時間もかかるような大きな手術ではありません。１時間程度で済みます。でも手術は手術です。リスクはあります。」私「……」 I「自分でお腹を触るとわかるとおもいますが、おへその上十数センチにわたり左右の腹筋が離れています。その間、つまり割れている所を触ると腸を確認できると思います。」私「ﾎﾝﾄo(ﾟДﾟ)だ！気持ちワル～！」

2011.11.27

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睡眠時無呼吸症候群１３

それからは結露との闘いでした。部屋の温度の調整とシーパップ用加湿器の設定が、私のよしあしを左右する事になりました。私「こしゃくな加湿器め！」などと思ったりしますが、それでも治療前に比べると数段深く眠れるのは事実です。その日の温度を考えて、加湿器の調整ツマミをあわせております。調節がバッチリだと朝までスースー眠れます。調節に失敗すると夜中に溺れます。なにをおおげさなと思うでしょうが、本当に溺れます！これで死んでしまったら「布団の上の溺死」ということになります。これでミステリー小説がかけるのでは？←書けないよ！シーパップのマスクの中に出来た小さな結露…それがだんだん大きくなってきて…それが突然落ちてくる！「雨だれ石を穿つ」という言葉が有りますが、「結露だね、鼻を穿つ！」状態になるのです。想像して下さい！眠っている無防備の状態で、突然鼻に水が入ってきたら…それでもあなたは「大丈夫！」といいきれますか？←なにをいってんだか。結露、いや結論として「だれか結露のしないマスクを開発して下さい！」きょうも結露との闘いは続く！睡眠事務呼吸症候群ひとまず終わり

2011.11.18

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睡眠時無呼吸症候群１２

シーパップに加湿器を装着した私は、毎夜素晴らしい睡眠をとっていました。季節も変わり秋から冬へ…その日もシーパップを装着して眠っていました。ただ、とても寒い日でした。私「すーすーすー」突然、違和感を感じました！私「ゴボッ、グヘッ、ゲホッゲホッゲホッ！」急に鼻の中に冷たい水が入ってきたのです。慌ててシーパップのマスクを外しました。私「はぁ、はぁ、はぁ…溺れるかと思った！」寒さでマスクと機械をつないでいるホースが結露して、私の鼻に落ちてきたのでした。次の通院の時、私「ねぇ、ドラえも、いやっ、先生！最近寒くなってきて結露するんです。なにかいいものはないんでしょうか？」医「う～ん…、自分で工夫するしかないね！」私「えっ、パララハッパパーって、なにか出してくれないの？」医「あまいよ、のび太、いやっ、Iさん！残念ながら結露を防ぐ道具は無いんだ！」私「えーーーーっ、それじゃ、どうすればいいんですか？」医「部屋の温度を暖房で上げるか、マスクやホースにタオルを巻いたりして対処するしかないんだ！」私「そ、…そうなんですか…なんとか頑張ってみます…」世の中そんなに甘くはなく、少しばかり撃沈。それからホースにタオルを巻いたりするが、巻きすぎると重くなって寝返りうつとき不便だし、ストッキングを巻いたり工夫をしてみました。マスクは、呼吸した息が抜けるようになっているのでとても難しいのでした。

2011.11.12

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睡眠時無呼吸症候群１１

チンストラップと点鼻薬は驚くほど効果がありました。カミサンも、これまでひどいイビキをかいていた私が、シーパップ療法を始めると、あまりにも静かになったので、かなり驚いたようでした。私「すーすーすー」　　(-_-)zzzカ「…ちょんちょんちょん。」←私をつついている　　(-_-)zzzﾛ---------ﾛ(^_^ ) ﾓｼﾓｼｷｺｴﾙ? 私「ん？…な～に？」　　＼(~O~)/ふぁぁぁ～カ「いやっ、あんまり静かだから…本当に生きているのかなって。」　　じゃあ、おやすみぃ～(∪｡∪)｡｡｡ｚｚｚＺＺＺ私「あはははは、生きているよ！」　　（⌒▽⌒）という具合に、周りが不気味がるほど効果が有りました。それに目覚めはスッキリ、昼間は眠くならないし最高でした。でも1年ぐらいすると、その効果にも翳りが出ました。私「先生、最近、チンストラップをして点鼻薬をするのですが、少し乾燥感があるのです。！」　　(-_-;)パララパッパパー（ドラえもん風に）医「そんなときは、シーパップ用加湿器～～～～～～～っ！」　　（＾◇＾）私「すごいよドラえ、いやっ、先生！そんな秘密兵器があったんだね！」　　（≧▽≦）医「どうだいのび、いやっ、Iくん！すごいだろう！」　　(^_-)-☆私「先生、ありがとう！」　　ヽ(^o^)丿そうして私はシーパップ用加湿器を使う事になりました。これを使って乾燥もバッチリ防げたぞーーー！と思いましたが、これからまた問題が沸き起こるので有りました。

2011.11.11

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睡眠時無呼吸症候群１０

それから現在に至るまでシーパップ療法を続けています。やはり続けていると、いろいろな問題が出てきました。まず最初は、乾燥でした。シーパップ療法は、風を送って、その風の力で気道を広げて呼吸できるようにするのですが、口を開いてしまうと、風が鼻から口へ一方的に通るだけなので、湿る間もなく乾燥してしまいます。私「最近、鼻と口が乾燥して困るんです！夜中にカラカラで目が覚めるんです！」パラララッパパー！（ドラえもん風に）医「そんな時は、チンストラップ～～～！」私「どら、いやっ先生！それはなんですか？」医「のび、いやっ、Iさん！これは眠っているときに口が空かないように着けるベルトみたいのものだよ！」私「すごいよ、どら、いやっ、先生！それでも乾燥を感じるときはどうなるの？」パラパパッパパー！医「そんな時は、てんびやく～！」私「点鼻薬？」医「そう、これをつけると乾燥感を軽減できます！」私「すごいよ！これでかんぺきだね！」医「これで様子を見て、それでも乾燥するようだったら言ってね！」私「わかったよドラ、いやっ、先生！」そうして私はチンストラップと点鼻薬を併用して様子を見ることにしました。

2011.11.10

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睡眠時無呼吸症候群９

私の心配とはうらはらに、あっという間に眠りについて、あっという間に朝になりました。しかも夜中にトイレに一度も起きることはありませんでした。目覚めのスッキリ感は、今まで味わったことの無いほどのものでした。まさに劇的ビフォアアフターです。なんということでしょう！これまで目覚めに感じていた、頭に膜がかかったような感じは微塵も無く、晴れ渡る青空のようでした。私「すんげぇ～爽快な目覚め！ありがとうT先生、ありがとうシーパップ！」私はそう心の中で叫んでいました。技「おはようございます。目覚めた感じはどうですか？」私「最高です！こんな感じ、忘れていました！っていうか初めての気がします！！」技「それはよかったです。T先生が眠っている状態での調節を上手に行なったからですよ！」私「いや～、こんなによく眠れるのなら、もっと早く受診すべきでした。」技「そうですか。」私「ところで、機械の設定はどうでしたか？」私は前日に機械の説明を聞いたのですが、技師さんの話しによると、シーパップの機械は、風を送る強さが２０段階あり、その強さを眠っている間に設定するということでした。そして一般的にどのぐらいの設定が多いのか聞いてみたのですが、２０段階で数が多くなるほど風の強さも強くなるのですが、だいたい６から８ぐらいが一般的な設定だそうで、１０を超える人は滅多にいないということでした。技「あの…、１２でした。」私「そ、それって、かなり強力な設定ですよね。」技「えぇ、そういうことになります。」その結果に少しばかり落ち込みました。でも、今日の目覚めを考えると落ち込んでなんかいられません！どんなに設定が強かろうと弱かろうとシーパップを使っている事には変わりがありません！どうせ使うなら強弱なんか気にしている場合ではないのです。目覚め爽快な私は「前向き君」に変わっていました！よ～～～～～し、やったるぞ～～～～～～～～～～！（なにをするんだか）

2011.11.08

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睡眠時無呼吸症候群８

シーパップの調整入院の日になりました。睡眠時無呼吸症候群の検査と同じように受付を済ませ、待っていると技師さんがやって来て部屋に案内されました。部屋は前回検査した部屋の隣の部屋で、部屋の作りは前回の検査で泊まった部屋と同じようでした。今回もいろいろな機械を装着しての睡眠です。ただ、前回と大きく違うのは、実際にシーパップを装着しての風を送る強さの設定を行うということです。そのような状況でも、自分がすることは「眠っているだけ」である事は変わりません。大変なのは、医師と技師さんです。人の寝ている姿を一晩中観察しながら、その人に合った調整を行なわなければなりません。でもこの治療、肥満の人であれば体重を落とすなりすれば、この機械の装着からオサラバすることもできるのでしょうが、私の場合のように、顎が小さいために呼吸が止まるというのは、ダイエットしてもオサラバすることは出来ないということを考えると、少しばかり気分が落ち込んでしまいました。私「このシーパップは、一生つけなければならないのですか？」技「ええ、まあ原因によりますが、ほぼ一生と考えても良いのかと...」私「そうですか...一生ですか」技「でも、装着すると、この機械の素晴らしさを実感することができます。」私「そうかもしれないけど、一生となると...どうしても気が重くなって。」技「じゃあ、こう考えましょう。あなたは昼間、毎日メガネを掛けているでしょう！それはかけないと生活できないからですよね！この機械は、あなたにとっての夜のメガネだと思ってはどうでしょうか？」なんか私はこの言葉に、とても感激したのを覚えています。それまで抱いていた、もやもやがスキット晴れた感じがしました。やがて眠る時間がやって来ました。トイレも済ませベッドに横になりました。ライトが落とされ、部屋の中は真っ暗になりました。私「こんなマスクをつけた状態で眠ることができるのだろうか？」私「やっぱりマスクの装着って違和感を感じるよな...」私「やっぱり...こん...な...私「ます...く...くぅ～、くぅ～～～」今度もいつの間にか眠ってしまいました。

2011.11.07

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睡眠時無呼吸症候群７

シーパップの調整入院の前に各種検査をしました。血液検査やらレントゲンやら肺活量検査等を行ないました。血液検査ですが、血中の酸素濃度を測るとかで、この検査がイヤな検査でした。手首のよく脈を見たりする部分に注射針を垂直に刺すんです。刺した後、グリグリってするんです。これが痛い。(;_;)そのほか血液を採ってから３０分ぐらいベッドで寝て安静にした後、再び血液を採る検査も有りました。これは体を動かしてはいけないという点でつらかった。レントゲンは普通の胸の写真なので楽な検査でした。心電図も簡単な検査なんだけど、昔あった出来事を思い出してしまうので、少し苦手です。今から２０数年前、その頃勤めていた会社で健康診断があったんだけど。まだ若い時期でふざけ半分で健康診断を受けていました。心電図検査の時、検査技師さんが若いおねえさんだったので、私「ぼ、ぼく、初めてなんです。痛くしないでね。」って言ったら、当時一緒に働いていた同僚に同「そんなふざけた事をいう奴には、１０万ボルトぐらい流したって下さい！」っていったのが面白くって検査中にゲラゲラ笑ってしまったら、若い技師さんの隣にいた年配の技師さんに、ものすご～く怒られたんです。でもげらげら笑っているのを急に止めるのって難しいから、何回も何回も取り直ししたんです。それ以来、心電図の電極を見ると自然とげらげら笑いたくなってしまうんです。そして肺活量検査…部屋に通され、紙の筒を加えさせられて、合図と共に一気に息を吸って吐くのですが…技「は～い、吸って吸って吸って～、も～っとも～っと吸って～、まだまだ～～～～。最後の最後まで吸って～！」技「はい！そうしたら、今度は吐いてはいて～！ふぁーっと、一気に吐いて～、勢いよく～、は～い、そうそうそう～、最後の最後まで～～～～～～～～っ」笑ってしまうよ！そんなふうに言われたら！そして大げさなジェスチャーつけるなよ！ひーっ、お願いだから笑わせないで！これ笑わずに出来たら尊敬するよ！技「もう一度やってみましょうか！は～い、吸って～吸って吸って～、も～っと吸って～、まだまだ～～～～。ほらっ、最後の最後まで吸って～！そしたら今度は吐いて～～～～～～～～ふぁーっと、一気に吐いて～、勢いよく～、は～い、そうそうそう～、最後の最後まで～～～！」だから笑っちゃうんだって！！　(－－〆)技「２回目は１回目ほど数字が出なかったですね！ではもう一回！」私「…はい（おいおい、俺を殺すきかい）」そしてそれがあと３かい続くのでした。…地獄だったよ！酸欠で撃沈！

2011.11.04

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睡眠時無呼吸症候群６

あっという間に診察の日がやって来ました。受付を済ませて椅子に腰掛けたかと思うと、すぐに名前が呼ばれました。空いているもんね～、この科は...（でも今はすんげぇ混んでるけど）診察室に入るとT先生が先日の検査結果を見ていました。T「こんにちは。その後調子はどうですか？」私「相変わらず、何となく体がだるいです。」T「そうですか。それで、先日の検査の結果ですが...」私「はい」 T「やはり睡眠時無呼吸症候群という診断になります。一晩に呼吸の止まる回数が１０回以上の場合、そう診断するのですが、あなたの場合は３５回ありました。これは完全に睡眠時無呼吸症候群です。」私「そうですか。で、その睡眠時無呼吸症候群の原因はなんなのでしょうか？」 T「一番の原因は、肥満です。肥満により気道が狭くなることで呼吸が止まりやすくなるのです。でもあなたの場合は、肥満ではなく顎が小さいのが原因と思われます。」私「顎ですか？」T「ええ、顎が小さい方は眠っているとき、顎が沈下して気道を塞いでしまうのです。あなたの場合はこちらが原因であると思われます。」私「顎の小さいのは...、治せないですよね。何か治療法はあるのですか？」 T「それで治療についてですが、シーパップ療法という方法を取ります。」私「シーパップ療法ですか？」T「機械を使って鼻から風を送るのです。その風で狭まった気道を広げ呼吸しやすくするのです。」私「機械を...毎晩ですか？」Ｔ「眠るときは基本的に毎回使ってもらいます。」私「.........」T「使ってみると劇的に症状は改善されますよ！ぐっすり眠れるようになります。あなたの場合、幸いなことに睡眠の質自体はとても良いのです。自分でも驚くぐらいの効果が現れると思います。」私「でも機械って...高いんでしょう？」T「以前は自費で買い求めて治療して頂きましたが、今、機械は保険が効くようになりました。安心してください。但し、月に一度必ず診察を受けることが保険適用の条件になります。」私「わかりました。よろしくお願いします。」T「それでは他に肺活量とか種々の検査が必要になります。そして機械の設定を状態に合わせながら行わなければならないので、また一泊の入院が必要になります。」

2011.11.03

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睡眠事務呼吸症候群５

眠れるのか心配していましたが、あっさり眠りについてしまいました。あたりは静かだし、かえって眠る環境は普段より良かったのだと思います。ふと、おしっこがしたくなって目が覚めました。すぐさまスピーカーから検査技師の声が流れてきました。技「どうしました？トイレですか？」私「はいそうです。」技「それでは器具を取り外して動けるようにしますので、少しの間我慢して下さい。」私「わかりました。お願いします。」検査技師が部屋に入ってきて、頭につけられているコードを取れないように注意しながら機材から外し、頭についたままのコードを手さげバックに入れてくれました。技「はい、これでトイレに行っていただいて結構です。」私「じゃあ、行って来ます。」トイレに行っておしっこをすると、いつものようにたくさんのおしっこが出てきました。手を洗い、そそくさと部屋に戻りました。私「ただいまかえりました。」技「おかえりなさい。では頭についているコードを機械に差し込み、胸や指の検査機材をつけますね。」といって作業を始めました。私「お願いします。でも、私の目が覚めたのよくわかりましたね？」技「一晩中検査モニターをチェックしているのですぐにわかるんです。」私「ちなみに、いびきかいていました？」技「多少かいていたようですが、気にするほどのものではありませんよ。それに、ここに検査に来ているのは、そういった状況を診る為ですから。」そうこう話しをしているうちに、機械の装着完了！私「目が冴えちゃった気がするけど、眠れるかな？」と心配していましたが…そこは睡眠時無呼吸症候群の疑いバリバリの私です。あっというまに眠りに落ちてしまいました。そしてさっきのようにトイレに行きたくなって目が覚める行動を、同じように２回繰り返したのでした。そして検査終了の朝６時になりました。技師さんに起され、機材をすべて取り外した私はお風呂に案内されました。頭にコードを取り付ける際に使用したべとべとするものを洗い流したりするためです。病院の殺風景なお風呂に入り検査室へと戻っていきました。戻るとベッド脇のテーブルに朝食が置いてありました。技「お帰りなさい。朝食を注文されていたので机の上に置いておきました。朝食は魚が嫌いだという事でしたので魚以外のメニューになっています。検査は終了しましたので、朝食を摂ったらお帰り頂いて結構です。検査結果は来週の木曜日に先生の方からご説明致します。お疲れ様でした。」私「（お疲れ様でしたって、ただ寝ていただけなんだけど）お世話様でした。」さっそく朝食を食べようとおかずの蓋を開けました。すると入っていたのがタラコでした。ちゃんとトレイには私の名前が記載されており、「魚禁」って書いてある。でも…タラコ！タラコって魚の分類ではないのかな？魚嫌いだけど俺タラコ大好き！って人いるのかな？タラコって、生臭くない？あれはどう考えても魚だよ！撃沈しながらご飯と味噌汁とおしんこだけで完食！すばらしい目覚めと素晴らしい朝食を頂いて、そのまま病院から仕事場へと向かいました。

2011.11.02

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睡眠時無呼吸症候群４

パジャマ姿になって、テレビを見ていると８時３０分になりました。検査技師のおねえさんがやって来ました。技「そろそろ検査の準備をします。頭と胸に電極をつけます。」私「はい、お願いします。」頭にベトッとしたものを塗られ電極を付けられました。それがものすごい数の電極で驚きました。以前テレビで見た、サルを使った脳の実験風景と似ていました。いや、似ていたというよりそのものだったと思います。そして胸にも電極を付けられ、指には酸素濃度を測る機械を装着されました。私「う、動けない。」技「トイレに行きたくなったら、声を掛けて下さい。電極のコードを纏めて動きやすくしますから。」私「どうやって声を掛ければいいんですか？」技「マイクがついているので、普通に声を出せば検査しているところに聞こえます。あと睡眠状態を常に診ていますので、睡眠が浅くなったり目が覚めたときはわかるんです。」私「わかりました。」自分の一番無防備な状態をずっと観察されるって…少し、いや、思いっきり恥ずかしいと思いました。いびき、歯軋りはともかく、寝言なんかいったひにゃあ、録画されて「おらおら、この恥ずかしい寝言、あたりにばら撒くよ！」なんて脅されたら、自分の一か月分の小遣いぐらいだったら直ぐに差し出すよねって思いました。ついに検査開始の９時になったのでベッドに横になりました。証明が落とされ部屋は真っ暗になりました。部屋は静まり返っています。横にはなってみたものの、こんな電極がたくさんついて違和感バリバリの状態で果たして眠る事が出来るのか？いつもはお酒を飲んでぐうぐうというところですが、この日は当然お酒無しで眠らなければなりません。検査前にT先生から「検査するときにお酒飲んだら、正しいデータは得られないから絶対にダメだよ。」って釘を刺されていたのでした。あ～あっ、こんな状態では…眠る事なんて、出来な…………あっという間に眠りについていました。

2011.11.01

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睡眠時無呼吸症候群3

検査入院の日になりました。仕事を終えて近くのファミレスで食事をとりました。そして夜の７時までに病院に入って、受付を済ませて検査料金を支払いました。次の日は朝７時に検査が終わるので支払いは前金だそうです。ちゃっかりしている病院にしっかり支払いを済ませると、がっちりした事務員さんに、迎えに来るので前の椅子に座って待っているようにきっちり言われました。どっしり椅子にすわって待っていると、そこににっこり看護師さんが迎えに来ました。私はそそくさとエレベーターに乗り、２階の検査室に案内されました。検査室を入ると検査室の中に３つほど部屋があり、そのうちの一番手前が私の眠る部屋でした。ドアを開けて入ると、そこはホテルの部屋のような作りになっていました。ベッドは木製で頑強かつお洒落な作りになっており、こしゃくなことに化粧台なんかもあります。内装も布製のクロス張りで、他の病室や検査室のようにコンクリートにペンキを塗ったような作りではなく、病院とは思えない豪華な作りに驚きましたこれは少しでも落ち着いて眠る事が出来るようにそうなっていると思うのですが、とりわけ遮音性にすぐれており部屋の中はしんと静まり返っていました。たしかにガヤガヤ回りの音が入ってきたのでは、睡眠の状態や質を検査する事が出来ないからね。でもホテルと決定的に違うことが有りました。それは天井がベッドに向けてテレビカメラがしつらえてあることです。それ以外は本当にどこかのホテルのようで有りました。でもそこは病院です。一歩トイレに行くために部屋を出ると、思いっきり薬臭いし、普通に病院のトイレだし、病院であることを改めて思い知らされます。私「今晩一晩とはいえ、眠れるかな？」などと少し不安を感じておりました。さていよいよ検査が始まります。

2011.10.31

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睡眠時無呼吸症候群２

ほどなく私の名前が呼ばれたので診察室へと入っていきました。そこにT先生がいらっしゃいました。T「Iさんですね。はじめまして。」私「はじめまして。よろしくお願いします。」T「問診票に書いてもらいましたが、いびきがうるさいと家族の方にいわれるそうですね？」私「はい。まるで工事現場にいるようだと…」T「そうですか。それはご家族の方もたいへんですね。夜中トイレに何回も行くでしょう？」お「はい。5～6回ぐらいは行きます。それだけで眠った気がしません。」T「では、その時に出るおしっこの量も多いでしょう？」お「はい、馬並みに！よくもまあ、毎回こんなにおしっこが出るな～と感心するぐらいに！」T「ははは…。朝起きると後頭部の髪の毛、団子のように丸まっていませんか？」お「はい、ありんこのように固まっています。それは、ここ３箇月ぐらいからなんですけど…、それにしても先生、まるで私を見ているかのようですね！」T「ええ、それが睡眠事務呼吸症候群の典型的な症状だからです。」私「あ～、そうなんですか…。いやぁ、よく当たるなと思って。ということは、私は睡眠時無呼吸症候群なのですね？」T「症状を聞いた限りではそう診断できますね。ただ、どの程度の状態かは検査をしないとわかりません。」私「はい。」T「まず一泊してもらい、睡眠の状態を検査します。検査といっても痛くはありません。ただ眠るだけです。睡眠の質を調べるのに頭に電極をつけたり、指に酸素濃度を測る機械をつけたりします。」私「痛くなくて、寝てるだけでいいのなら安心しました。よろしくお願いします」それから検査の予約をして帰路に着きました。検査は１週間後となりました。その当時（今から１０年ぐらい前）検査には1万５千円ぐらい掛かったと思います。そしてあっという間に一週間が経ちました。

2011.10.30

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睡眠時無呼吸症候群１

早い話が、眠っているときに呼吸が止まってしまう病気です。様々な病気を誘発するのであなどれません！朝そのまま呼吸が止まってしまっている場合、つまり死んでいる場合もあります。この病気は、とりわけ運転を仕事にしている人にとっては早めに処置しないと取り返しのつかない事態を引き起こしてしまうたいへんな病気です。また工場等で働く人にとっても労災事故につながってしまう可能性も有ります。いまから１０年ほど前、「なんか疲れがとれないなぁ。寝ても寝ても寝たりないよぉ！」って状態が１年ちょっと続いていました。あまり調子が悪いので、それまで１日２箱ぐらい吸っていたタバコを止めてしまったぐらいです。それまでは「タバコは心の日曜日」などとJTの回し者みたいなことを言っていましたが、スッパリと止められるぐらい調子が悪かったのです。止めて１年ぐらい経ってから受けた健康診断でも、殆んどの項目で「要再検査」で通知が来るぐらい調子が悪かったのです！まだ子供が小さかったので、ここは家族のために一念発起して嫌いな病院に行く事にしました。最初、大きな病院で診てもらおうかと考えましたが、そこは小心者の私！とりあえず家から近くの耳鼻科で診て貰う事にしました。近くの耳鼻科に行ったら、「どうも睡眠事務呼吸症候群の疑いがあるから、大きな病院で検査したほうがいいね」ってことで結局大きな病院に行く羽目になりました。今は検査機械もいいのが出来て、大きな病院じゃなくても診断できるようだけど、その当時は設備の整った大きな病院でしか診断できませんでした。うちはド田舎なので、紹介された病院は家から通うのに片道1時間を要する所にあるので、面倒くさくてあまり気が進みませんでした。そして一週間後、私は紹介状を持って病院へ行きました。紹介状を総合受付に提出したら睡眠障害科という科に案内されました。睡眠障害科で受付を済ませると問診票を渡されました。症状を記入して待合室で少し待っていました。問診票の中身は○じっとしているだけで眠くなる→そりゃあする事がなくて暇だとねむくなるだろう！○○運転して信号待ちのとき眠くなる。→これはないな！?○ごはんを食べた後眠くなる。→おなかいっぱいになりゃあだれだってねむくなるだろう！○○本を読んでいると眠くなる。→難しい本だったら眠くなるよな！○○人と話しをしていて眠くなる。→つまらない話題だったら眠くなるよな！○○あなたはだんだん眠くなる。←この質問はウソ！最後の質問以外は本当にこんな感じでした。これら問診票を記入して科の受付に提出して、しばし回りを見渡しました。待合室は他の科と比べてあまり混んではいないというか思いっきり閑散としていました。十年経った今でこそ他の科に負けないぐらい混雑していますが、この当時には病気が社会的に未だ認知されていなかったのだと思われます。つづく

2011.10.28

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膵頭十二指腸切除術25

久しぶりの息子たちと過ごした時間はあっという間に過ぎ、いよいよ帰る時間になりました。私「今日は来てくれてありがとうな！父さん一日も早く退院できるように頑張るから！」下「うん！おとうさん、早く帰ってきてね！帰ってきたらいっぱい遊ぼうね！」私「わかったよ！約束するよ！」上「………」カ「そうだよね！はやくよくなって帰ってもらわなくっちゃね！」私「おう！まかしとけ！！」上「………」上の息子は喋りませんでした。私「どうした？具合でも悪いのか？」上「別に！…」私「そうか、それならいいんだが。」カ「じゃあ、そろそろ帰ろうかね。」私「それじゃあ、エレベーターまで送るよ！」カ「えぇっ！大丈夫なの？」私「実は、昨日から少し歩く練習を始めたんだ！」下「とうさんすごい！こんなにいろんなものつけて歩くなんて！」私「まだ始めたばかりだからそんなには歩けないけど、エレベーターぐらいまでなら大丈夫！」上「あんまり無理しないでよ！」この上の息子の言葉が私には嬉しかった。僅か４・５日ぐらいでずいぶんと大人びたものだと感じたからである。そしてゆっくり重い体を引きずるようにエレベーターまで３人を送っていった。カミさんと下の息子は喋り続けているが、上の息子は口数は少なかった。エレベーターのボタンを押して少しすると、エレベーターの戸が開いた。３人は中にはいり、振り返ったとき私は気がついた。上の息子が涙を流しているのを。私「はやく、早く帰れるように頑張るからな！」その言葉に反応してドアが締まる間際、上の息子が小さく頷いたのが見えた。

2011.10.27

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膵頭十二指腸切除術24

手術後初めての土曜日がやって来ました。カミさんがやってくる事になっていたので心待ちに待っていました。自分から毎日面会に来なくて良いと言ったにもかかわらず、やはり来てくれる日は嬉しく、そしてありがたかったです！午前10時30分ぐらいだったと思います。部屋に人が入ってきました。入口側にいる同室の人に挨拶して入ってきたのはまさしくカミさんでした。私は体を起しました。すると驚いた事に二人の子供も連れて来てくれたではありませんか。不覚にも子供の顔を見た途端、私の目から大粒の涙が零れ落ちました。ポロポロと次から次へ溢れ出てきました。当時わたしの子供は、小学校６年生と３年生でした。会うなり上の子供も涙を流し、言葉を発せず心配そうにわたしの顔をじっと見ていました。下の子は「おとうさん、だいじょうぶかい？」と聞いてきました。二人とも私の姿を見てたいそう驚いたようでした。それはそうです。入院前の元気な姿しか見ていなかった二人にとって、手術後にたくさんの管と機材につながれた姿は衝撃的だったにちがいありません。私も「うえっ、えっ」と声を上げて泣いたのでカミさんが「おとうさんは、ふたりに来てもらってとても嬉しがっているのよ」と言ってくれました。わたしは泣きながら首を縦に振ることしか出来ませんでした。下の子供が「おとうさん」と言いながらピタッと体を寄せてくれたのがとても嬉しく、また今の自分の状態に申し訳なく感じたものでした。暫くすると私も落ち着いて子供たちと話をする事が出来ました。そして子供たちから、私が入院してからの家の事、学校の事などを楽しく聞かせて貰いました。

2011.10.25

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膵頭十二指腸切除術23

二人部屋は集中治療室とは雰囲気と時間の流れが違いました。まず窓がある事が大きな違いでした。ひょっとすると集中治療室にも窓があったのかもしれないのですが、少なくても私が寝ていたベッドから窓は確認できませんでした。病室に差し込む日の光はとてもありがたく、臥している私に治る力を与えてくれたように思います。背中の脊髄に刺してある管は痛み止めの薬を流している管らしく、太い注射器みたいなものが機械に装着されて少しずつ注入していました。この一本を数日かけて注入し、終了したら背中の管は取れるということでした。これが取れたとき、自分は痛さでのたうち回ったりするのだろうかなどと考えたりして、そういうところで、今思うと少し弱気になっていたのかもしれません。看護師さんが定期的に様子を見に来てくれ、血圧やら酸素濃度やら点滴やらを見てくれました。皆さんとても親切に明るく接してくれたのがありがたかったです。血糖値を計ると少し数値が高い時があり、その時はインスリンを1～２単位注射してもらいました。手術前に膵臓を3分の1切除するので、膵臓のインスリンを分泌するランゲルハンス島の状態によっては、日常的にインスリンの投与が必要になる場合があると説明を受けていたので、I先生が診に来られた時尋ねた。私「先生、血糖値が高いということでインスリンの注射を何度が行ないましたが、私の、私の膵臓は大丈夫なのでしょうか？」I「現段階程度の血糖値であるのなら、膵臓のランゲルハンス島の機能が損なわれたとは思えません。膵臓の機能を助けるためインスリンの投与ですので、投与は数回で済みます。」といわれたのでほっと胸をなでおろしたのを覚えています。カミさんが面会に来てくれた時にそのことを話すととても喜んでくれました。面会もかなり緩やかになったので、いろいろ家であった出来事や家族の様子を聞いたりしました。私はカミさんに「毎日来てくれてありがとう。片道1時間かかる遠いところを本当にありがとう。自分の仕事もあるだろうし家族の面倒を見ながらの面会はたいへんだから、毎日来なくて大丈夫だよ！」と告げました。そして毎日近況の報告を携帯メールで必ず送るねと約束しました。

2011.10.21

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膵頭十二指腸切除術22

移動した部屋にはテレビはありませんでした。やはり安静を要する人が入る部屋だということがわかりました。ただ個人で持ち込むのはOKだったようです。この頃、ニュースキャスターの筑紫哲也さんが癌でお亡くなりになりました。このニュースは同室のTさんが見ていた携帯のワンセグ放送で知りました。私は「そうか、筑紫さん亡くなったのか～」とそれを聞きながらぼんやりと考えていました。その日は筑紫さんの特集番組をやっていて、番組では、しきりに「癌になって」とか「癌と闘って」とか「ついには癌に負けてしまいました」とかの言葉を発していました。看護師さんが私の様子を見にやってきて、点滴とか機材の確認をしていましたが、Tさんのワンセグ放送を聞いて「Tさん、音を小さくして下さい。」と大きな声でいい出しました。Tさんは何を言われたのかわからずポカンとしていると、今度は更に大きな声で「テレビの音を小さくして下さい！」と再び言われました。Tさんはあわてて「すみません」といって音を小さくしました。これは看護師さんが、私の病気が「癌」だと思って、私に配慮してそう言い出したのだと直ぐにわかりました。確かに「十二指腸乳頭部線種」という病名で手術しましたが、手術の内容は「十二指腸乳頭部癌」「胆道癌」あるいは「膵臓癌」とおなじものであったからです。しかも手術で摘出した部分が良性か悪性なのかを精密検査に回している状態だったので、看護師さんがそう思って言ってくれたのでした。私の担当のI先生も来てくれて、手術の時の状況や術後の経過について詳しく説明してくれました。集中治療室にいた時は場所柄あまり多くは語られず、挨拶に毛をはやした程度の説明だけでしたが、I「気分はどうですか？」私「正直、今、自分の体がどうなっているのか、なにがなんだかわからない状態です。」I「手術は予定通り行ないました。十二指腸・胆嚢・胆管・膵臓の頭部3分の１を切除しました。しっかりと切除しましたので安心して下さい。術後の経過ですが、一番心配していた膵液螻は今のところ無いようです。目が覚めたら自分の体につながっている管が多くて驚いたでしょうが、管から出ている内容物を確認しながら徐々に取って行きます。まず背中にさしてある管とおしっこの管が抜けます。」そういいながらI先生は私の傷口を消毒してくれました。

2011.10.20

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膵頭十二指腸切除術21

午後の面会にカミさんがやって来ました。私「夕方にも部屋が移動になるらしいよ。」カ「看護師さんから聞いたよ。よかったね！」私「うん、これで（小声で）隣の絶叫男ともおさらばだ。」カ「よほどひどい目にあったようね。」私はうふふと笑ってうなずきました。私「夕方は面会いいよ！早く帰って子供たちと過してくれ。俺は大丈夫だから！」カ「うん。そうする。また明日来るね！」みんなに迷惑を掛けて申し訳ない気持ちで一杯だったが、カミさんのやさしいフォローがあるので安心して病気と向き合っていられました。本当にカミさんに感謝感謝です！カミさんが帰って、隣の絶叫男は相変わらずうお～～～～～～～～！うお～～～～～～～～～～～！！うお～～～～～～～～～～～～～～～～！！と絶叫していましたが、今の私はへっちゃらでした。私は心の中で「どんなに絶叫しても、もう部屋変わるから大丈夫だもんね！」とつぶやいていました。それから程なく、看護師さんたちがやってきて、部屋を移動する事となりました。集中治療室は詰所に直結しておりましたが、今度の部屋は詰所のすぐ向かいにある部屋でした。でも集中治療室の独特な雰囲気よりはちょっと日常に近い雰囲気で、体はあいかわらず辛いけれど気持ちは少し軽くなりました。気になる同室の人ですが、50代後半の方でした。同室の方はTさんといって穏やかな感じの人で安心しました。やっとこれで絶叫男から開放されたんだと実感が湧きました。

2011.10.19

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膵頭十二指腸切除術20

手術後初めて体を起しました。いや、そのつらいことつらいこと。ようやく床に足を下ろして立ち上がりましたが、ずしりと重く感じます。そして体から出ている何本もの管が、私の動きを封じます。手術前は当たり前に体起こして立って歩いていたのに…僅か十数メートルの移動でしたが、たいへんに辛いものに感じられました。これからはたしてこんな状態で前と同じような生活に戻れるのか。戻るとしても、どれくらいの期間がかかるのか…先を考えると暗い気持ちになりました。でも口を漱ぐと、サッパリとして気持ちが少しだけ晴れやかになったのを覚えています。そして再びベッドに戻って横になりました。看「経過が良いので、予定通り部屋が変わります。」私「それはありがたいです。何人部屋ですか？」看「とりあえず二人部屋になります。準備が出来たら声を掛けますね。」私「あの、お願いがあるのですが…」看「なんでしょうか？」私「（小声で）今、私の左隣にいる患者さんとは別の部屋にお願いします。」左隣の患者さんとは例の絶叫男の事です。私「（小声で）私には耐えられないのです。」看「（小声で）今日移動する部屋は、もう既に一人の方が入られているので、隣の方ではありません。」私「本当ですか？」つい大声になってしまいました。看「隣の方もじきに部屋を移動する事になりますが、タイミング的に一緒の部屋にはならないと思います。」私「それを聞いて安心しました！」私はうれしくてたまりませんでした。

2011.10.18

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膵頭十二指腸切除術19

体がかゆくてかゆくて仕方がありません。なるべく我慢はしているのですが、我慢なら無い場合には看護師さんに体を拭いてもらうということを繰り返していました。お昼の面会時間にカミさんが市販の乳液タイプの痒み止めを買ってきてくれました。早速清拭タオルを貰ってカミさんに体を拭いてもらい痒み止めを塗ってもらいました。すると、あら不思議！それまでむすむすと慢性的に痒かった痒みがピタッと静まりました。驚くほどの効き目に、買って来てくれたカミさんに感謝感謝です！ありがとう！本当にありがとう！！ヽ(^o^)丿あっという間に昼の面会時間は終わりました。痒みのなくなった私の残された問題…それは、お腹の痛みと鼻に通された管とお腹に付けられた数本の管とおしっこの管と少々の熱、そして…となりの絶叫男！お腹の痛みは背中に付けられている麻酔？痛み止め？が効いており痛いけど我慢できます。鼻に通された管も聞いた所によると直ぐに取ってもらえそう。お腹に付けられた数本の管は少しずつ取って貰えるそうですがちょっと時間がかかりそうで辛いです。おしっこの管は動けるようになったら取ってもらえそうです。多少の熱は我慢するとして、…となりの絶叫男！これだけは勘弁してもらいたい。少し余裕の出来た私はそんな事を考えていました。すると私の担当の看護師さんがやって来ました。看「気分はどうですか？昨日手術したばかりで辛いと思いますが、起きて口を漱ぎに行きませんか？」私「起き上がっても大丈夫なんですか？」看「熱もそんなにないので、逆に少しでも体を動かしたほうが早く治るんですよ。」私「はい、動かします。口を漱ぎたいです！」そういって私は体を起しました。

2011.10.14

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膵頭十二指腸切除術18

うお～～～～～～～！うお～～～～～～～～～！！うお～～～～～～～～～～～～～～！！！私がウトウトし始めると絶叫が始まります。かゆがる私の体を拭きに来たり他の患者さんを見に来たり、看護師さんがいる間はピタッと絶叫が止まるのです。体は少し時間がたつと我慢できないほど痒くなるし、となりの男の絶叫はうるさいし…だるい・かゆい・いたいの三拍子が揃っているところにうるさいが加わってたいへんな思いをしました。おのれ～隣の男め！おぼえてろよ～とうらめしく思いながら長い長い夜を過しました。やがて朝が来て、カミさんが面会に来てくれました。集中治療室は決められた面会時間しか面会できず、しかも時間も限られているため、僅かな時間の面会のために片道1時間を掛けてきてくれるのに頭が下がりました。カ「おはよう！顔色もいいので安心したよ。きょうも子供たちは元気に学校にいったよ！昨日はおとうさんの手術が成功したって聞いて、とても喜んでいたよ！おばあちゃんは何度も仏壇に手を合わせて手術の成功を祈っていたそうだよ。だから早く元気にならなくっちゃね！」私「そうだね！一日もはやく退院できるように頑張るよ！」カ「なにか欲しいものはある？」私「欲しいものっていうか…体が痒くて痒くてたまらないんだ！看護師さんに言ったら「皮膚に発疹とかの異常がなければ薬の処方は出来ない。」って言われたんだ！」カ「それなら市販の痒み止めを買ってきてあげるよ。大丈夫、ちゃんと先生と相談して許可を貰うから！」私「ありがとう！よろしく頼むよ！」朝の面会時間はあっという間に終わりました。

2011.10.13

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膵頭十二指腸切除術17

体に痒みを感じ始めました。それがすごい痒みで、我慢できません。私はナースコールのボタンを押しました。するとすぐに看護師さんがやって来ました。看「どうしました？」私「からだが痒いんです。かゆくてかゆくて我慢できない。」看「からだを見ますね。」といって私の体を観察しました。看「どの辺が痒いんですか？」私「体全部です。早くなんとかして下さい！」看「すぐに先生に伝えます。」そういって部屋を出て行きました。その間も隣の人は絶叫しています。うお～～～～～！うお～～～～～～～～～～！！うお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～！！！看護師さんがやって来ました。看「今、先生に確認したのですが皮膚にしっしんとかの変化がないと薬は処方できないそうです。」私「でも、ものすごくかゆいんです！痒くて痒くてたまらないんです！」看「だいぶ汗もかいているようなので、体を拭いて様子を見ましょう。」私「汗？」見るといつのまにか私の体は汗でびっしょりとなっていました。そこで看護師さん二人は、管だらけの私の体から器用に病衣を脱がせました。そしてすぐに暖かい清拭タオルを持ってきて私の体を拭いてくれました。どのへんが特に痒いかとかを聞いてくれながら丁寧にそして力強く拭いてくれました。看「これで少し様子をみましょう。」私「おかげで少しおさまりました。ありがとうございます。」看「また何かあったらすぐに呼んで下さいね。」そういって看護師さんたちは部屋を出て行きました。

2011.10.12

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膵頭十二指腸切除術16

カミさんが帰ってから隣に手術を終えて集中治療室に運ばれてきた患者さんがいました。この人のおかげでそれからの約２４時間は地獄のようになりました。それまで静かだった集中治療室が一変します。うお～～～～～～～～～～～っ！うお～～～～～～～～～～～～～～～～～っ！！うお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～っ！！！と凄い叫び声をあげるんです！あぁ～隣のこの人も手術を終えて、麻酔から醒めて痛いんだなぁ～と思いました。カーテンに仕切られて顔は見えないのだけれど、いわば戦友みたいなものだ。我慢しようと最初は思っていました。うお～～～～～～～～～っ！うお～～～～～～～～～～～～～～！！うお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～！！声が絶叫に近いのです。ピッピッピッピッという心拍数を観る機材の音や時おり作動する血圧計の音以外は聞こえない静寂とした空間の中に突如発せられるその叫び声。確かに手術を終えて痛いのかもしれません。でも、本当に痛いときってそんなに叫び声ばかり挙げられないと思うんだけど…自分の体に余裕があるときは我慢出来るんだけど、私も手術を終えたばかりでそんな余裕はありませんでした。寒くてガタガタ震えながら、腹部に重い痛みを感じながら私は必死に耐えているのです。看護師さんが頻繁やってきて様子を見てくれるので、時おり「今何時ですか？」と聞くと、たいして時間が経過していない事がわかり、ガッカリしました。その患者さんは、看護師さんがいなくなると絶叫するのです。うお～～～～～～～！うお～～～～～～～～～～～～！！うお～～～～～～～～～～～～～～～～～～！！！看護師さんもやってきて「もう少し静かにしてください。ほかの患者さんも手術を終えて痛いのを我慢していますので、用があるときはこのボタンを押すと直ぐに来ますから。」と言っていきました。「あ～これで、少し眠ることができるかな。」とホッとした時のことです。うお～～～～～～～～～～～～～～～～～～！うお～～～～～！！うお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～！！！また絶叫が始まりました。それから私がウトウトし始めると、絶叫が始まるのです。うお～～～～～～～～～～～～～～～っ！そのたびにドキッとして目が覚めてしまいました。余程「もう少し静かにしてください！」と注意しようかと考えましたが、カーテンに仕切られた隣の男は、どんな人でどのような状態なのか全くわかりません。私は体に９本ぐらい管がついていて殆んど身動きが取れません。注意して隣の男が逆上して「なにぃ！」とかいってやって来て、私についている管でもぶちぶちと引き抜かれたらいっかんの終わりです！そんなことを考えていたら、急に体中に痒みを感じました。

2011.10.10

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膵頭十二指腸切除術15

エレベーターに乗せられ６階の病棟の集中治療室に移動しました。この集中治療室には手術後２４時間は居なければならないということでした。ストレッチャーからベッドに移動という事で、看「今、ベッドに移動しますから、少し辛抱してくださいね。」そういうと看護師が４人でシーツを掴み「せーの」の掛け声で私を移動しました。ズシン…最新の注意を払って移動しているのでしょうが、やはり多少の衝撃はあるものです。そして今の私の状態では少しの衝撃でも大きな衝撃に感じました。私「いたたた…」看「終わりましたよ。気分はどうですか？」私「…いたい、…さむい、…痛くて寒いんです！」看「痛いのは鎮痛剤を投与していますから効いてくると思います。寒いのは、今電気毛布を掛けてあげますね。」そういうと電気毛布を持ってきてかけてくれました。しかい毛布を掛けても暖かく感じなくて、寒くて寒くてガタガタと震えていました。それでも多少の余裕がでてきたので、自分の状態が少しわかってきました。自分の体からたくさんの管が出ている事。鼻に２本、お腹のあたりから４・５本、背中から１本…たくさんついています。看護師さんがやってきて「ご家族の方の面会です。」と告げられました。カミさんが心配そうな顔をして入ってきました。カ「お疲れ様。頑張ったね！」私「う、うん。やっと、お、終わったよ！」とにかく寒くて寒くて普段通りに話すことができませんでした。カ「今、先生から説明を受けたよ。全て順調に手術を行いましたって！」私「そ、そうか。い、いま何時なの？」カ「午後４時１５分よ。」私「そうか、予定通りだったんだね。そ、その取ったモノって見たの？」カ「先生に見せてもらって説明を受けたよ。悪い所、悪そうな所は全て切り取ったって！あとは良くなるだけだからって！」私「そうか…あ、安心したよ。…さ、寒い、寒い。」カ「寒いの？電気毛布かけてあるから…もっと毛布もらおうか？」私「うん、た、たのむよ！…あ、あと、きょうはも、もう、帰ってもだ、だいじょうぶだよ！」カ「うん、手術が無事に終わったこと、子供たちやおばあちゃんに報告するね。」私「あ、あと、俺の職場にもれ、連絡入れておいて。」カ「わかったよ。連絡しておくね。」カミさんは私の手をぎゅっと握り締めてカ「また明日来るね！面会が1日２回の３０分しかないけど、ずっとあした居るよ！」そう告げて帰っていきました。

2011.10.09

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膵頭十二指腸切除術14

「急いで********しないと。」「あっ、目をあけた。」「ほらっ、急いで…」口に太い管を入れられるところでした。意識が戻った私にはとても痛い処置でした。私「げほっ、げほっ、む、無理！」医「もう少し我慢して。手術は終わりましたよ。」管が太くて反射がおきました。私「うえっ！」医「ああっ、ここでお腹に力を入れると、折角手術で繋いだところが切れてしまうから我慢して。」それから数度「うえっ！」とえづいてしまったので、口への挿管は諦めたようでした。そして鼻から管を入れました。医「無事手術は終わりましたよ。これから集中治療室に移動します。」私「ありがとうございました。」麻酔から醒めたせいか、ものすごく寒く感じました。私「さ、寒い、寒いです。寒いです。寒いです。」何度も繰り返し寒さを訴えていました。医「部屋に戻ったら毛布を掛けてあげますよ。さあ、お部屋に移動しましょう。」ストレッチャーが動き出しました。横たわって下から見える景色は、医療スタッフの人達の顔と病院の天井と照明でした。流れていく景色を見ながら、「とりあえず手術は終わったんだなぁ」とその時初めて実感しました。

2011.10.08

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膵頭十二指腸切除術13

アップル社のスティーブ・ジョブズ氏がお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈り致します。氏は最先端の医療を施していたでしょうから、やはり膵臓の癌は、罹るとかなり厳しいということを改めて思い知りました。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊看護師さんが私を呼びに来ました。いよいよというか、ついにというか、とうとうこの時がやって来ました。手術室までは歩いて移動ということだったので、看護師さんに連れられて、私とカミさんは６階から手術室のある２階まで降りていきました。エレベーターの中は無言でした。というか、この期に及んで何を話してよいのかわからなかったというのが本当のところです。エレベーターを降り少し歩くと、手術室と書いてある入口が見えてきました。ここでカミさんとはお別れです。カミさんが後ろから「がんばってね！」と声を掛けてきました。が、私は振り返らずに右手を振って答えただけでした。このとき、振り向いてカミさんの顔を見たら、きっと涙が出てしまうと思ったからです。手術室に入ると、マスクをしたスタッフが出迎えてくれました。そして手術台へと導かれました。手術台は私が想像していたものよりはるかに細くて小さなもので、こんな小さな台で落ちたりしないのかなぁ…なんて下らないこと考えたりしました。麻酔の先生が出てきて「これから麻酔をかけますね。」と言ってきたので、私は「宜しくお願いします。」とだけ答えました。マスクを装着すると麻「この麻酔から醒めたときは手術が終わっているときですよ。それでは大きく深呼吸して下さい。」私は大きく深呼吸をしました。1回…２回…３回………そして私は深い眠りにつきました。

2011.10.07

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膵頭十二指腸切除術12

いよいよ手術の当日になりました。不安で眠る事が出来ないかなと心配しましたが、眠剤を使うことも無く眠る事が出来ました。お腹の中のものを全て出すために前日から下剤を飲んでいて、さらに浣腸もしました。そしてお腹のものが全て出たか、その状態を看護師さんにチェックしてもらわなければなりません。こんなもの見られるも恥ずかしいですが、見るほうはもっとイヤだろうなと看護師さんには頭の下がる思いでした。お腹には何も残っていないということで、だんだん手術の時間が迫ってきました。病室の人が朝食を食べるのを横目で見ながら、何を考えるでもなくボンヤリしていると、カミさんがやって来ました。カ「おはよう！夕べは眠られた？」私「うん！意外と眠られて自分でも驚いたよ。」カ「そう、それは良かった。子供たちは元気に学校にいったよ！」私「そうか。それを聞いて安心したよ。」カ「…いよいよだね。」私「ああ。いよいよだ…。」私「手術は7時間ぐらいかかるって話だから、ずっと待合室で待機していなくてもいいよ！」カ「うん、妹が来てくれるし、その辺は上手にするから。」そんな会話をしながら、自分はこれから手術をして、果たして麻酔から醒めた時、一体どうなっているのだろうという不安に駆られたのを覚えています。

2011.10.04

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膵頭十二指腸切除術11

病室に戻りカミさんと明日の手術の手術の話をしました。私「明日はおばあちゃんや子供たちは病院に連れてこなくていいからね。」カ「うん、そうする。明日は私の妹のMちゃんだけに立ち会ってもらうよ。おばあちゃんと子供たちは手術して面会できるようになってからつれてくるね。」私「ありがとう。」話をしていると看護師さんがやってきて看「IVHをしますので、処置室にお越しください。」と言われた。IVHというのは鎖骨下の静脈に留置カテーテルを挿入して、高カロリーの輸液をするものです。私の場合、手術後30日ぐらいは食事が摂れないので、その間の栄養を補給するための処置だそうです。私はハイと返事をして看護師さんの後について処置室に向かいました。先程説明をしてくれたＩ先生が待っていて、上半身裸の状態で処置室のベッドに仰向けに寝かされました。すると白い紙シートを掛けられました。なんかいきなりこのまま手術みたいな感覚を覚えて、急に恐ろしくなりました。Ｉ先生は「すぐに済みますよと！」とやさしく声を掛けてくれました。それから「少しチクッとしますよ。」とか「ちょっと違和感があると思います。」とかいろいろ声を掛けながら処置してくれたので、安心しました。やがて「終わりましたよ。がんばりましたね！」と声を掛けられ無事終了しました。今回はＩ先生をメインにＮ先生とＫ先生の３人で私を担当してくれるとのことで、とりわけＩ先生はいつもにこやかに明るく接してくれたので、手術後に私が落ち込んだりしている時もとても救われた感じがしてありがたかったです。部屋に戻るとカミサンがカ「とうとう明日になっちゃったね！…」私「こうなったらもう覚悟を決めるしかないし、早くよくなって元気に家に戻ることしか考えていないよ！」カ「明日は９時からの手術だから、８時ぐらいには来るね！」私「ありがとう」カ「家のことは私とおばあちゃんにまかせて、治療に専念してね！」私「うん！」明日も早いので、カミサンには帰ってもらいました。

2011.09.26

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膵頭十二指腸切除術10

部屋に通され執刀医の先生とお会いしました。I「今回の執刀を担当するIと申します。よろしくお願いします！」私・カミさん「よろしくお願いします！」I「これから明日の手術についての詳しい説明を行います。」私「はい。」I「十二指腸乳頭部に腺腫が出来たのがそもそもの原因です。そしてこの腺腫が膵臓に繋がる管と胆嚢に繋がる管にまで浸潤しています。組織検査では現在のところ良性となっております。しかしこれがいつ悪性に変わるかわかりません。」私「はい。」I「悪性に変わってからでは、場所的に非常に治療が難しくなります。というのも、胃とかと違って胆嚢とか膵臓の場合、抗がん剤治療はあまり効果がないといわれているのです。私の経験でもあまり治療成績が上がらないというのが実状です。じゃあ放射線治療はどうかという話もありますが、放射線治療は順番としては3番目、つまり手術・抗がん剤そして放射線治療となります。手術を検討して無理な場合や、手術をしたあとで再び癌が見つかった場合に行なう方が良いと考えます。あなたのように実際に手術で切除出来る状態であれば切除するのが一番の方法なのです。」私「わかりました。」そしてI先生は図を書いて説明をしましたI「十二指腸・胆嚢・胆管そして膵臓の頭の部分を三分の一切除します。そして再建といって切除後に各器官をつなぎ直します。神経や血管が複雑に入り組んでいるので、この作業に時間を要します。」カミさん「そうなんですか。で、具体的にどのぐらい時間が掛かりますか？」I「手術は手術室に入って出てくるまでにおよそ７時間ぐらいかかると思います。実際の手術は６時間ぐらいですが、術後の経過を手術室で診てから集中治療室へと移動になります。集中治療室は術後1日で、経過がよくなれば個室か二人部屋に移動となります。」私「７時間ですか…」I「麻酔で眠っているので、手術を受けられている方はあっという間に感じると思います。ただご家族の方は心配かと思いますが…」カミさん「だいじょうぶです。」I「７時間といってもあくまでも目安です。今回の手術で一番難しいのは、膵臓の切除後の縫合です。膵臓自体が体の奥にあり、膵臓も…なんといったらいいのか…食べ物で言ったら…数の子みたいなものなのです。数の子を想像してください。切りやすいですが、糸を通したら、ちょっと力が加わっただけで数の子は切れてしまいます。膵臓には強力な消化液がでており、漏れると自分の体であるにもかかわらず、自分の他の臓器を消化してしまうのです。」私「えぇつ、そうなんですか？」I「でも縫合の際、手術用の接着剤も併用しますので安心してください。ただ、そうはいっても絶対ではありません。膵液が漏れたことが確認された場合は、直ぐに再手術します。」カミさん「わかりました。」私とカミさんは手術に伴う他のリスクや輸血について説明を聞いて、手術の承諾書を記入してI医師に渡しました。I「とにかく我々はチームを組んで全力を尽くします。安心してお任せ下さい！」私・カミさん「わかりました。よろしくお願いします！」私とカミさんは深々と頭を下げ部屋を出ました。※実際に私が体験した事項を記載しておりますが、私の記憶のみをもとに記載しておりますので、専門的内容に誤りがある場合があります。

2011.09.24

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膵頭十二指腸切除術９

病院に到着しました。受付を済ませ、入院する外科病棟の看護師が迎えに来るのを待っていました。ロビーにはたくさんの人で溢れています。病院にはたくさんの患者がいて、みなそれぞれ病気と闘っているんだなぁと改めて思いました。これから約５０日もの間、この病院で過ごさなければならないと思うと、ちょっと軽い眩暈を覚えました。しばらくすると、外科の看護係長という方が迎えに来ました。挨拶も程々に早速病棟に案内され、体重・身長をはかり、名前の書かれてタグを腕に付けられました。係長さんが「これでもう逃げられませんよ！」といたずらっぽく言いました。まるで私の不安な気持ちを見透かしているように。私の入院する病棟は６階にありました。部屋は６人部屋で廊下側のベッドになりました。しかし手術後は集中治療室、そして個室か二人部屋へと移動になるので、実質そこにいるのは１日かぎりです。荷物を整理して一息ついていると、同室のAさんが話しかけてきました。A「はじめましてAです。よろしく！」私「よろしくお願いします。」A「どこ手術するの？」私「十二指腸と胆嚢・胆菅、そして膵臓の一部です。」というとA「膵臓に手を入れるのかい？そいつはたいへんだ！」私「どうしてですか？」A「これから手術する人に言うのもなんだが、膵臓に手を入れた人は、俺の見てきた限りでは、あまり予後がよくないんだ！」私「…そうなんですか。」A「でも早期発見だったんだろ？」私「ええ、そういわれてます。」A「だったら大丈夫だよ！膵臓はなかなか早期発見は難しいから。早く見つかっただけでラッキーだよ！」私「そうなんですか。」A「手術後は、お腹が冷えるから気を付けなよ！」私「はい、わかりました。」そんな話をしていると、明日の手術の説明を執刀担当医から説明があるというので、カミさんと先生の待つ部屋へと向かいました。

2011.09.22

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膵頭十二指腸切除術８

入院当日なかなか眠れず、朝方になって少し眠っただけでした。いつものように家族みんなで朝食を食べました。連休明けで子供達は学校にいかなければなりません。私「おにいちゃんは、とうさんが入院している間、とうさんの代わりに家を守るように。また弟はおかあさんとおばあちゃんの言うことを聞いて良い子にしているんだよ！」兄「わかったよ。はやく良くなって帰ってきてね！」弟「おとうさん、がんばってね！」私「ああ、一日も早く帰ってこられるように頑張るよ！」おばあちゃん「神棚と仏壇にご飯をあげて拝んでおいたよ。留守中の事は心配しないで、しっかり治療して一日も早く治すんだよ！」私「ありがとう！」そうこうしているうちに息子たちが学校に行く事になりました。息子を送り出し、私も出発の時間になりました。荷物を車に詰め込み、おばあちゃんに見送られ、私はカミさんと家を出ました。うちの方は田舎なので、小学校は集団登校です。集合場所にうちの息子たちを見つけました。息子達も私達に気がつき大きく手を振ってくれました。私も手を振り返しましたが、その時の息子たちの表情が、物悲しく見え、息子たちに申し訳ない気持ちで一杯になりました。カミさんに「早く良くなって戻って来てあげなくっちゃね！」といわれ、私は「うん！」と返事をしました。

2011.09.22

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膵頭十二指腸切除術７

１１月３日（月）入院前日子供の音楽発表会でした。兄弟二人でドラムを習い始めてちょうど１年が経過していました。下の子は教室の最年少ということで、終わりの挨拶をすることになっており、当人よりも私の方が緊張しているようでした。発表会の息子たちの頑張っている姿をしっかりと目に焼き付けておきました。私「こんな子を残して死ねないよなぁ～」と心から思いました。息子たちの一生懸命な姿はこれから病気と闘う私にとって大きな励みとなりました。発表会が終わってファミリーレストランでささやかなお祝いをしました。その帰りの車中に明日からの入院について子供たちに話をしました。私「とうさん、明日から入院するから。」子「えっ！」私「おなかにちょっとデキモノみたいなのが出来て、それを取らなければならないんだ。」子「どのぐらい入院するの？」私「50日ぐらいっていうから、12月には帰って来られるよ！」子「そんなに…」私「心配要らないよ。元気になって戻ってくるから。そしたら一緒にクリスマスしよう！」子「わかった。はやく帰ってきてね！」私「約束するよ！一日も早く帰ってこられるように頑張るから。だからおかあさんとおばあちゃんの言うことを聞いていい子にしてるんだよ！」子「わかったよ！とうさん！」聞き分けよく聞いてくれた子供の成長ぶりに、少しだけ安心したのを覚えています。

2011.09.21

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膵頭十二指腸切除術６

膵頭十二指腸切除術の入院は、約50日ぐらいということだったので、仕事を同僚にお願いしたり、なんやかんやの引継ぎで慌しい日を送っていました。そんな中、ふと「来年の今頃、自分はこうやって仕事していられるのかなぁ～」などとボンヤリ考えたりもしました。そして万が一の事も考えて、そうなった時の家族の今後の生活についてもパソコンに書き置いておきました。家のローンの考え方・私の生命保険等の活用、子供の教育について等、カミさん宛にしたためておいたのです。入院が近づくにつれ不安と恐怖が大きくなる一方、冷静になっている自分もいました。入院までの時間も家族とどう・どのように過すかを考え、出来るだけ子供と過せるようにしました。２００８年１０月３１日金曜日職場の方々にご挨拶をして、入院休養に入りました。仕事上いろいろな迷惑を掛ける事になるにもかかわらず、励ましの言葉と共に快く送り出していただいた事に対し感謝の気持ちで一杯になりました。そしてこの時の事は、今でも心から感謝しています。入院まであと３日。そして体にメスを入れる前の最後の休日です。初日は２日後に控えた子供の音楽発表の最後のレッスンです。片道１時間の往復２時間かけてレッスンに向かいました。そして発表会に着る服を一緒に選んだりして過しました。入院まであと２日。少し早い紅葉を見に行く事にしました。私とカミさんと子供２人とおばあちゃんの５人全員でのドライブです。まだ一部しか紅葉していませんでしたが、なごやかで充実した時間を過せました。子供はまだ私の入院の事を知らないので、車の中で、はしゃいで賑やかなドライブとなりました。

2011.09.20

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膵頭十二指腸切除術５

大腸の内視鏡検査が終わりました。その場で検査してくれた医師から声を掛けられました。医「検査は終わりました。大腸に異常はありませんでした。よかったですね、これで手術がうけられますよ！」私「えっ？どういうことですか？」医「あなたが受けられる手術は、かなり大きな手術です。大腸に問題がある場合は出来ないんです。本当によかったですね！」私「そうだったんですか、わかりました。ありがとうございました。」医「おだいじに！」屈辱的な辛い検査だっただけに、終わったあとの医師からのちょっとした優しい言葉に、肛門に違和感を感じながらも、なんか少しだけ救われた気がしました。そして家に帰り、カミさんと二人でおばあちゃんに入院の日と手術日を告げました。おばあちゃんは「どうしても手術しなければならないのかい？」と、私の体にメスが入ることを心配していました。私「傷はちょっと大きくなるみたいだけど、このへんでは一番大きい病院だし、同じ手術を年に何度も行なっているっていうから大丈夫だよ！」そして子供たちには入院のギリギリまで教えないことにしました。入院の前日に子供たちの音楽の発表会があるし、事前に余計な心配を掛けたくなかったからです。それに自分は完治して元気に戻ってくる為にもそうしなければならないと思ったからです。

2011.09.18

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膵頭十二指腸切除術４

それから膵頭十二指腸切除術の手術のための検査が入りました。レントゲン・ＣＴ・ＭＲＩ等を行い、私の内臓の位置や血管の位置を調べたり、心電図をとったりと何度も病院に通いました。そして、大腸の内視鏡検査が最後の検査となりました。この検査が、きつい検査で…入院していないので、自宅で下剤を飲み排便を済ませてから病院に行って検査となります。まずスポーツ飲料みたいな味の下剤を飲みます。飲まなければならない量が結構多いのでたいへんです。やがて当然のごとく便意を催します。何度かトイレに行き、最後は水のような便になります。その状態で病院に行くことになるのですが、家から病院まで車で一時間ぐらいかかるので、途中便意に襲われたら…、その時はまさに地獄です。自分で運転していくので、トイレを見つけるのに手間がかかったら、人生捨てる覚悟が必要です。幸いなことに、人生捨てることなく無事に病院に到着することができました。検査室に入り渡されたのが、お尻の所に穴のあいた紺色の紙製パンツでした。それを履いて名前が呼ばれるのを待っていました。やがて私の名前が呼ばれ、カーテンで仕切られた部屋に入っていきました。ベッドの上に仰向けに寝かされ、膝を立てるように言われました。医「これから内視鏡による大腸検査を始めます」私「よろしくお願いします。」お尻から内視鏡を入れられたのですが、これがキツイ！恥ずかしい気持ちと痛さと違和感！口から飲む内視鏡も辛いですが、私にとってはお尻からの方が辛く感じました。何度も大腸の曲がっているところでグリンと内視鏡を反転させるのですが、痛くて涙がこぼれました。

2011.09.16

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膵頭十二指腸切除術3

外科の診察室に戻った私は私「取り乱してすみませんでした。手術入院ですが仕事の都合もあるので１１月の３日からということでお願いします。家族の説明は来週の月曜日でお願いします。」Y「わかりました。来週月曜日にはご家族の型に説明するとして、それから手術入院までの期間に手術のための検査を行います。」私「はい、よろしくお願いします！」そして家に帰って、カミさんに家族説明の話をしました。カミさんは自分でも私の病気について調べたらしく。いろいろと考えてくれているようです。カ「わかった。早く元気になられるように頑張ろうね！」とだけ言ってくれました。そして月曜日がやって来ました。この時点では、私の病気について子供は全く知りません。おばあちゃんも私が検査のため通院していることは知っていますが、詳しくは知らされていません。そこで少しでも心配掛けないように、私もカミさんもそれぞれ普段仕事に行くように家を出て、途中で合流する事にしました。病院近くのショッピングセンター駐車場で落ち合い、カミさんと二人で外科のＹ先生の説明を聞きました。Ｙ「先日も旦那さんにお話致しましたが、旦那さんのご病気の状態と処置方法についてご説明致します。カ「よろしくお願い致します。」そして私の病名が十二指腸線種で、現在のところ組織検査では良性であるが、線種が親指程の大きさになっている事、膵管と胆管にも線種が浸潤している事を図解で説明を受けました。処置方法については、内視鏡での切除は無理であり、膵頭十二指腸切除術といって膵臓の三分の一、胆管および胆道の全部、十二指腸の全部を切除する事になる旨を説明されました。線種といっても、実際は胆嚢癌や十二指腸癌、膵臓癌と同じ手術になる説明を受けました。カミさんは予備知識もあったからか、もともと肝がすわっているからか、冷静に説明を聞いていました。

2011.09.15

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膵頭十二指腸切除術２

私は嗚咽を押さえる事が出来ませんでした。Ｙ「…大丈夫ですか？」私「…すみません…ちょっと席を外させてください。」そういって私は診察室を後にしました。待合室の人が、驚いて私の様子を見ています。なんでこうなってしまったんだろう。子供になんていったらいいんだろう。おれの体はどうなってしまうんだろう。歩きながらハンカチで目を拭いますが涙がとまりません！私はトイレへ駆け込みました。そしてトイレの中で声を押し殺しながら泣きました。しばらくすると泣いている自分が急にバカみたいに思えてきました。それは、自分の中のもうひとりの自分のしわざでした。泣いたって状況が良くなるわけじゃない。今ある現実にどう立ち向かうかが重要であると。きりきりと予定を立て、医者に宜しくお願いしますと言って来い！と、もうひとりの自分に尻を叩かれたのです。

2011.09.14

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膵頭十二指腸切除術１

私「膵頭十二指腸切除術ですか…？」Ｙ「十二指腸の乳頭部だけ切除することは出来ません。この手術は十二指腸・胆嚢と膵臓の頭の部分約３分の１を切除するものです！」私「そんなに切り取るのですか？」Ｙ「この膵頭十二指腸切除術というのは、内臓の手術の中では最も大きな手術のひとつとされています。」私「そんなにたくさんの部位を切り取ったら、生活の質が落ちてしまうのでは…？」Ｙ「今と同じというわけにはいきませんが、切り取って再建しますので、殆んどこれまでと変わらないと思っていただいて結構です！」私「…そうなんですか。」Ｙ「それで、入院の日取りを決めたいのですが…」私「そんな急にいわれても、…仕事の都合もあるし、それに…家族の…」Ｙ「確かに仕事の都合もおありだと思います。しかし、これは自身の健康の問題です。すぐに入院が出来ないのなら、手術入院の日を決めて、それまでは通院して手術のための諸々の検査をしておきましょう。入院したらすぐに手術できるように準備しておきましょう！」私「はい、わかりました…、家族への説明は…」Ｙ「当然入院の前にご家族の方にも説明致します。その日にちも決めましょう！」私「………」Ｙ「お子さんはおいくつですか？」その言葉を聴いた途端、私の両目から涙が次から次へとこぼれ落ちました。（私の体験と記憶を元に書いておりますので、医学的な記述には誤りがあったする場合が有ります。）

2011.09.13

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十二指腸乳頭部線種１３

また日を改めて外科を受診する事になりました。7月下旬から何度病院に通ったことでしょう。気がつくともう9月の半ばでした。職場にも随分と迷惑をかけてしまって申し訳ない気持ちで一杯でした。悪性ではないけれども悪性となりうる線種！体にいつ爆発するかわからない時限爆弾を抱え込んだような気持ちでした。これで映画とかテレビとかだったら、颯爽とヒーローが現われて助けてくれるのでしょうが、４０も後半のしがないおやじに現われる筈も無く、いいようのない不安な日々を送っておりました。そして外科受診の日がやって来ました。いままでよりも緊張して診察に臨んだのはよく覚えています。名前を呼ばれ診察室に入るとダンディーな医師が待っていました。私「はじめまして、先生、宜しくお願いします！」Ｙ「当院の外科部長をしておりますＹです！宜しくお願いします！早速ですが、今回、あなたは十二指腸乳頭部線種ということで内科から紹介されて来られたわけですが、この病気についての説明を受けられましたか？」私「はい、説明は受けました！」Ｙ「そうですか。この十二指腸乳頭部というのは膵臓・胆嚢からの消化液が流れ出る大切なところです。今回見つかったのは、その乳頭部に線種、つまりできものが出来たのです。組織を調べたところ、今は良性ですが、現段階で親指程の大きさになっており、これが食べ物の通りや消化液の流れ込みを阻害して体に影響が出たり、線種が悪性の腫瘍、つまり癌になる可能性を秘めております。」私「はい、存じております！」Ｙ「もしこれが癌化したら、かなり厳しい状況となります。」私「…はい、それで、今回、外科のお世話になる事にしました。」Ｙ「そうですか。それでは、外科としての処置をご説明致します。」私「はい！お願いします！」Ｙ「膵頭十二指腸切除術を行ないます！」

2011.09.12

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十二指腸乳頭部腺腫12

私「あくまでも腺腫であって、腫瘍ではないんでしょう？」先「これまでの検査ではそうです！ですが、まだハッキリとしたことは検査中なので申し上げられません。膵菅・胆管からも組織をとりましたので、結果が出たらお話します！」そして翌日、検査入院は終了しました。また三日後に検査結果を聞きに行くことになりました。その三日後…先「先日のERCPの結果ですが、腺腫は良性で悪性ではありませんでした！」私「よかったです。ホッとしました！」先「ただ、このまま放っておくわけにはいきません！この腺腫がいつ悪性に変わるともわかりませんので！」私「じゃあ手術ですか？内視鏡で取れるんでしょう？」先「十二指腸乳頭部だけなら取ることができます。ですが、あなたの場合は膵菅・胆管の一部に浸潤しているのです！ですから…」私「ですから…？」先「腺腫を取るために開腹手術をすることになります！ここからは外科の領域になりますので、外科をご紹介いたします！」私「えーっ！先生、内視鏡で処置出来ないんですか？膵菅・胆管への浸潤って、ほんのわずかなんでしょう？」先「えぇ、ですが…場所が複雑で内視鏡では無理なんです！」私「今は内視鏡の性能も上がって、かなりのものが開腹しないで出来るそうじゃありませんか？内視鏡でやってみて、それでもダメなら開腹手術も仕方がないと思います…。先生、もう一度検討してもらえませんか？」先「わかりました、ちょっとお待ちください。」先生は隣の部屋で診察している内視鏡の上手と思われる先生の所に向かいました。「この前も言ったろう。俺は出来ないよ！」という声が聞こえました…。戻ってきた先生は、「やはり、内視鏡での処置は出来ません…。」私「手術しないと、どうなりますか？」先「３ヶ月に１回は精密検査が必要になります。」私「３ヶ月に一回ですか…。」先「前にも申し上げましたが、場所が良くないんです。変化が見られたら直ぐに手術が必要になります。それに変化が見られてからよりも、今、対処されたほうが良いのではないかと思います！」私「わかりました。…外科の先生をご紹介願います！」

2011.09.11

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十二指腸乳頭部腺腫１１

アンギオの次はERCPです。この検査は胃カメラみたいな物を飲んで、胆道系、膵管を直接造影する検査です。膵臓、胆道系疾患の診断には欠かすことができないらしく、胆肝や膵管などの情報を得ることができるそうです。また膵臓や胆道系に隣接したほかの臓器の状態もわかるそうです。私はこの胃カメラ系の検査が大嫌いです。まあ、あまり好きな方はいないと思いますが、これらをするにつけ、たまにテレビに出る「剣を丸呑みにする人」を思い出してしまいます。ああいう人だったら、胃カメラなんてなんてことないだろうなぁ…と思います。今回も思ったとおりというか、それ以上に辛いものでした！のどの反射で「うえっ」って”えずいて”しまう上に、痛いのです。…胃カメラで胃の組織を取ったりする時も痛いのですが、これは一瞬です！ところがこのERCPは十二指腸乳頭部から胆管や膵管に入っていくのですが、針を刺されるような痛さが伴います。そして管の内側をゴリゴリと組織を削り取ったりされたので、ヂクッとした痛さにゴリゴリとした痛い振動が加わります。しかも、看護師だか検査技師の方が段取りが悪くて、私の体の固定の仕方が悪かったらしく、検査中に医師がその人たちを怒ったりして…身動きの取れない私は…テンションだだ下がり！検査後は体の内部をいじったので安静となります。安静にしていてもお腹の痛みが続いたので告げたところ、鎮痛剤を打ってもらいました。程なくして先生から検査の結果について説明を行なうと連絡があったので、家内と詰所で説明を受けました。先「本日は辛い検査だったと思いますが、本当にお疲れ様でした。」私「いえ、ありがとうございました。」先「十二指腸乳頭部の線種ですが、乳頭部だけでなく胆管と膵管の一部にも出来ています。」

2011.09.05

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