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カテゴリ:構造探訪
サンポート高松のシンボルタワーです。
![]() この建物に、どういうすごい技があるか知っていますか。 それは、普通、壁は障子の桟のような構造体を作っていますが、このシンボルタワーの壁は、柱から無数の盾が生えたように、構造とは無関係に、網の壁が柱にくっついています。 まるで、鳥かごに鱗と網がくっついているような構造です。 壁が、障子の桟のような枠の中に組み込まれて、窓ガラスが入れられていたら、地震が来たら、壁や窓は、それこそひずみで全て粉々になって落下してきます。 ![]() でも、このシンボルタワーの壁は、無数の鱗のように、最初からすでにばらばらに分かれているのです。 ばらばらにされている網のような壁や窓が、それぞれ構造材の幹からぶら下がり枝で生えて浮いているイメージです。 やはり、この建物の構造モデルの建築がいたるところにあります。 設計者は、それらから、このシンボルタワーのコンセプトを伝えています。 まず、ガラスの噴水です。 ![]() これが、その構造モデルになっています。 中心に四角柱の塔と、90度交差した四角柱の塔の八本の柱で構造を作り出しています。 その壁に相当するガラスを見てください。 枠がありません。 ガラスは、柱から横棒で浮かしているだけなのです。 ![]() それから、街灯です。 ![]() 構造の組み立てを暗示しています。 もうひとつの街灯です。 ![]() 壁の構造とオリーブタワーの構造を暗示しています。 タワー棟の横にはホール棟があります。 この非常階段の建物が、やはり構造モデル建築になっています。 ![]() 噴水と同じように壁の窓が、横から支えられています。 ![]() アルミでできているので、地震にあわせて歪んでくれます。ガラスはコーキングで浮かしています。網のような構造です。 ホール棟の窓の構造も同じです。 ![]() ホール棟の外観です。 ![]() シンボルタワーの壁も基本的には同じ網構造で作られています。 ![]() タクシー乗り場の屋根のガラスのジョイント部分です。 噴水と同じように、ガラスを盾のように別々に浮かして支えています。 ![]() このガラスの網壁構造と引っ張り糸と、天秤と梃子、樹木柱によって形作られているのが、サンポート高松の見せ場です。 ![]() このシンボルタワーの構造から触発されて作りました。 ![]() 「雲の灯台」です。 落選した記念に撮影しました。 別にここに設置されているわけではありません。 網も作品の一部です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.06.25 20:40:55
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