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折れず曲がらず良く斬れる

折れず曲がらず良く斬れる

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2005.05.07
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1945年、軍医だった渡辺(関口知宏)は中国で敗戦を迎えソ連奥地のエラブカ収容所に抑留された。そこには2万人の日本兵より先にドイツ兵が収容されていた。その中のひとり、アナトリエ・アールヒップ(クリスティ・ポパ)という男と渡辺は言葉を交わすようになる。彼は、ドイツ軍の占領下にあってドイツ軍とともに参戦し捕虜になったルーマニア兵だった。そのため辛い目に合わされていた彼と渡辺は親友になった。過酷な収容所の日々が続く。

 翌年、アールヒップは奥地に分遺されることになる。そこに送られて生きて帰った者はいないという北の果てだった。渡辺は着ていた衣服、下着まで脱ぎ彼に与えた。そして、これで生き抜けと泣いた。アールヒップはそんな渡辺に隠し持っていた指輪を託した。「私には故国に婚約者がいる。お前は必ず生きて帰り、この指輪を私の婚約者に渡してくれ」そう言って彼は旅立った。

 渡辺はそれから2年、指輪を自分の歯に糸で繋ぎ、口の中に隠し持つが、やがてソ連兵に没収されてしまう。そして1947年、日本に帰還。以来、失くした指輪のことを渡辺は片時も忘れなかった。

 1989年、チャウシェスク政権が崩壊したルーマニアから突然、渡辺の元に手紙が届く。アールヒップからの手紙だった。生きていたのだ。そして、2002年、56年の歳月の後、病身のアールヒップに会うために渡辺はルーマニアの地を踏んだ──。

 前半はドラマ仕立てで収容所での出会いと友情を

 そして後半は白髪の渡辺さん本人が出演、ルーマニアのブカレストへ行きアールヒップさんの病室で再会、渡辺さんは慟哭します。傍らにはあの婚約者がいました。2ヵ月後アールヒップさんが亡くなった報が入ります。

 渡辺さんはアールヒップさんのお墓参りのために再度ルーマニアを訪問します。

 そこで奥さんの死を知ります。墓前で涙する渡辺さん・・・・。

 なんとも言えない想いがしました。

 人間て素晴らしいですね。





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最終更新日  2005.05.09 21:39:12
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