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カテゴリ:日々なる雑感
タイムマシンの話をしよう。
ドラマ「白夜行」を見ているとふたりが、 「もしタイムマシンがあったら、過去に行く? 未来に行く?」 なんて話をしておりました。 もちろんそんな会話はSFファンの間では日常挨拶として、「こんにちは」という言葉よりも頻繁にかわされている話題なわけですが、さぁどうでしょう。 さて、ぼくは、過去に行きたいです。 過去と行っても、「江戸時代に行って平賀源内に会いたい」とか「幕末に行って海援隊に入りたい」とかそんなビッグな過去ではなく、せいぜい「5年前に行って、あのときの自分に『ヤメトケ』と言いたい」とかのスモール極まりない過去に行きたい。 さてさて、ジャニス・ジョップリンの歌に「Me And Bobby McGee」というのがあって、名曲です。 その歌詞に、こんなのがある。 I'd trade all my tomorrows For one single yesterday Freedom's just another word For nothing left to lose 私は自分のすべての明日を ただ一日の昨日と取り替えたい 自由という言葉は 失うものが何もないということの もう一つの言い方に過ぎない なんて豊かな思い出。 なんてぜいたくな過去。 なんて、幸せだろう。 過去というと、「もう過去のことなんて忘れろよ」とか「いつまでも過去のことにこだわってるんだよ」とか、そんな忘れて次に行くためだけのものみたいに言われがちです。 未来に進め、過去を振り返るな。 宇宙刑事ギャバンの歌詞にも 「 若さ 若さってなんだ? 振り向かないことさ ギャバン あばよ昨日 ギャバン よろしく未来 宇宙刑事 ギャバン 」 なんてのがあった。 しかし、すべての過去が忘れ去るための存在してるなんて、そんなわけがない。 過去を大切に思うことをネガティブだと切り捨てる前に、考えて欲しい。 だって、我々が今日を生きているのは、すべての明日と取り替えてもいいくらいのただ一日の過去を手に入れるために生きているのに違いないから。 ぼくは、そんな過去を自分の中に持ち続ける人生というのは、決して不幸でも後ろ向きでもなく、幸せだと思う。 そんな過去を、そんな一日を、ぼくも持ちたいと思う。 自分が生きてきたことの答えは過去にあるのだから。 だから、明日よりも昨日を味わって、確かめて、信じていたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/03/09 05:20:00 AM
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