よく読まれている記事一覧 | 松久よしき（芳樹）のブログ

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大阪民医連共済会の苦悩

　大阪民医連には共済会があり、働く職員の福利厚生の向上を目的に大きな役割を果たしている。その共済会が財政的に困難な事態に陥り、給付内容や掛け金の見直しを迫られている。その支部長代表者会議が大阪民医連で行われ参加した。　共済会の財政的困難の要因の一つは、制度的な問題がある。保険業法が改悪されて1000人以上の自主的共済会も、営利を目的とした保険業と同様の扱いとなり、さまざまな制約と負担を負わされることになった。その反対の運動が進められているが、大阪民医連共済会としてその改悪に対抗して様々な工夫をしているが、その影響は大きい。　それに加えて、医療介護制度の改悪が進められてくる中で、医療や介護の現場では、一つには事業の経営の困難、そして労働現場での矛盾となって深く覆いかぶさっている。その影響からメンタルヘルスに罹る職員が増えて、その休業補償のために費用が増え、共済会の財政を圧迫することになっている。　大阪民医連共済会は、傷病手当を受けながら休業したり、出産のための休業に際して、法的には6割の補償しかないものを残りの4割を保障して、10割給付を保障する、本当に助かる制度である。しかし、その水準を確保することが困難となっているのである。　そこで苦肉の策として、給付の見直しと同時に、２年間掛け金を給付が上回った法人は、その上回った分を支払うという提案が出されてきた。このやり方は共済会の目的と矛盾することになり、また休業せざるを得なくなった者に対するペナルティー的要素が否定できないことから、忙しい中ではあったが、提案の撤回を求めて会議に参加した。討議の結果何とか提案そのものが見直しされることになったようだが、大変な事態にある情勢の反映の一つであろう。　それにしても、自己責任を基本とする構造改革の影響、またアメリカ資本の要望に応える規制緩和の影響が、このような共済会の運営にも影響を与えており、だからこそ、私たちの立場、考え方、そして対処の方法が鋭く問われている。それを乗り越える管理運営能力が組織に求められている。そんな情勢にあることを私たちは認識しなければならない。

2009年07月31日

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大東市の生活保護行政の不思議

　10月21日に大東社保協の市民学習会が開催される。今回のテーマは大東市の生活保護の実態である。大東市社保協のビラの概要は以下のとおり。大東社保協市民学習会第５弾　総選挙後、社会保障のあり方が問われています。今後のますます社会保障を守る運動が重要となっています。ともにがんばりましょう。さて、今回は全国的に注目されている大東市の生活保護問題に焦点をあてます。不況の嵐が吹き荒れていますが、果たして生活保護行政はその実態に応えるものとなっているでしょうか。注目されている大東市の生活保護行政の実態と　き：１０月２１日（水）午後７時～８時ところ：保健生協３階組合員ホール講　師：中村　鎮夫さん（大東生活と健康を守る会　副会長）　市民学習会は今回で５回目。今回は全国的にも注目されている大東市の生活保護問題です。日ごろ行政と深刻な生活実態にとりくんでおられる経験を踏まえて、今後の生活保護行政のあり方と私たちの運動の課題について縦横に語っていただきます。　2月16日にはまとめの社会保障シンポを予定しています。　　なぜ大東市の生活保護率が低いのか！？　　決して生活水準が高くない大東市であるにも関わらず低い保護率はどのようなしくみでつくり出されているのか。市民には厳しく、お金があまったからと億単位のお金を国に返上する異常な実態に迫る！　（不思議その1）　大東市民の生活実態は、大阪府下でも下から数えた方がいいほど厳しい状況にある。また大東市の国保税の滞納も大阪府下、下から２番目である。子どもたちの就学援助金の比率も大阪府平均の倍近い高い比率となっている。隣の門真市と同様の傾向を持つ市である。　しかし、生活保護率は非常に低く、大東市長も自慢するほどである。ここ数年保護費が余ったため国にお金を返上している。その額も億単位で半端ではない。これはどう考えてもおかしい。（不思議その2）　　先日大東社保協で市との懇談を行ったが、「生活保護の担当課は、法基準に沿ってやっており、制限を加えるなどのことはやっていない。」との回答であった。回答一つひとつが優等生的であきれるほどであった。しかし、生活保護を申請した方々からは、「もうあんなところに行きたくない。」というほど、必要な人にとって大変な窓口であるという。「大東市で難しければ門真市にいけばいい。」といわれるほどの事態にある。　この実態と行政の対応の矛盾はどこから来るのだろうか。（不思議その3）　　これまで何度か「生活保護110番」などが行われた。しかし、そのとりくみでは顕著な結果は得られなかった。大東市の保護率の低さの原因がつかみきれていない。矛盾がありそうだが、その顕著な事例がつかみきれない。不思議である。（不思議その4）　市民の要求がなかなか実現できない背景に、大東市の財政問題がある。「予算がないから。」というのが要求を拒む常套であった。市民的立場から見ると、怒りを覚えはするが、その理由もわからなくない。厳しい財政状況にあって、今の市政が何を重点にするかということであり、その姿勢を追求してきた。しかし、生活保護問題は、国の事業であり、大東市の負担が比較的少ない分野である。なぜ、保護率が低く抑えられているのか、大東市の財政理由が原因ではないようだが、では何が原因であろうか。（不思議その5）　生活保護はナショナルミニマムの基本であるが、制度の特徴として、制度を後退させる攻撃と、それを改善させる運動との攻防の関係で水準が決まる。それが私たちの運動の本質的特徴であり、それだからこそ私たちの運動の意義が強調される。ということは、大東市の生活保護の問題を考える場合、単に行政の在り方だけではなく、私たちの運動の側面も考えなければならない。しかし、その点での私たちの運動からは明確な結論を見いだせていない。　この5つの不思議が解明されることにより大東市の生活保護問題は改善にむかうであろう。　10月21日の市民学習会はその第一歩になればいいのであるが。　

2009年10月02日

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