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マックス爺のエッセイ風日記

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2007.06.06
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<厳しい条件をどう走るか:後編>

 2周目に入ると気温はますます上がって来た。日陰が全くない河川敷。手っ取り早く暑さを避ける術は、水を被ることくらいか。会長が朝の挨拶で「給水は何箇所かありますが、もし水が無くなったらゴメンなさい」なんて呑気なことを言っていたが、幸い水が無くなることはなかった。予報では24度Cとか言っていたが、それ以上はありそうな大変な暑さだ。

 24km地点辺りの土手では太鼓の練習風景も。「下町人情太鼓」の名が刻まれた太鼓のリズミカルな音が耳に心地良い。2周目ともなるとさすがにコースも疎らになった。おまけに歩き出すランナーが目立つ。1周目では後からスタートしたハーフの部の元気な選手達に次々と抜かれた。彼らは既にゴールし、灼熱のコースに苦しんでいるのはフルの選手のみ。

 堀切橋手前で2度目のUターン。30km地点辺りから1人の女子選手とバトルを繰り返す。私が抜くと彼女が抜き返し、それを私が再び追い抜く。年齢は30代後半か。ペースがほとんど変らないのはよほど練習を積んでるのだろう。「ここのASには食べ物がないね」と声を掛けると、「羊羹を持って来たの」と彼女。「俺はね、飴を5つほど」と私も答えを返す。つい先ほど、ポシェットから「バターボール」を取り出して舐めたばかりだ。

 レース前には餡子がぎっしり入った大福を食べた。ペットボトルには最初ポカリスエットに「アスリートソルト」と「ウルトラパワーの塩」を加えたものを入れていた。2周目に入る前には「ヴァーム」の粉末と「ウルトラパワーの塩」をボトルに補給した。両方ともかなり濃い味だったが飲みにくいことはない。これだけ太陽に照り付けられ大量の発汗があると、水をガブガブ飲んで血液がかなり薄まる。塩分やミネラルの補給はとても重要なのだが、ど素人が運営しているこの大会では自分で気をつけるしかない。

 江北橋に戻ると予想通りバナナは無かった。午後からスタートする10kmの部の選手達が集まっていたが、きっと彼らが食べたのだろう。飴を持った私や羊羹を持った彼女のように予め食べ物を準備していたランナーは良いが、今トボトボとコース上を歩いている人のほとんどはそこまで考えつかなかったのだと思う。

 最後の北半分。彼女に「強いね」と言うと、「そうじゃないですよ」と言いつつも、どんどん遠ざかって行った。暑いが苦しさは感じない。暑さなら昨年8月に走った「奥武蔵」は36度だった。河川敷コースも気にならない。大阪「枚方ハーフ」のコースは淀川の河川敷だが、ここは川の水面すら見えずひたすら砂利道を走った。2回の周回も大阪「吹田中の島5時間走」に比べたら楽だ。あそこでは2.5kmの周回を20回も走った。深呼吸とフォームに気をつけながら最後まで気を抜かないで走る。

 最後の折り返しに差し掛かっても彼女は帰って来ない。帰路を走っていたら彼女が北上するところに遭遇した。給水で休んでいたのだろう。残り3kmから「チャングム」のテーマソングを歌いながらラストスパートをかける。あっけに取られるランナーを尻目にひたすらゴールへ。タイムは4時間27分20秒で180位。シューズのチップを外し、その代わりに完走メダル、完走証、バナナ、リンゴ、スポーツドリンクを受け取る。

 用意してあった濡れタオルで体を拭いて着替えし、もらったリンゴを丸齧りする。昨夜の残りの魚肉ソーセージもペロリといただき、スポーツドリンクも1本飲み干す。さらにバス停に向かう途中、日本茶を買い飲みまくる。相当に水分が失われたようだ。大宮駅ではトロロソバを汁ごといただき、さらに新幹線の車中でもサンドウィッチ、牛乳、バナナを食す。

 こうして6月の予定レースである「東京喜多マラソン」は終わった。あまりレースらしくない大会だったが、前日は博物館で展示を観、ホテルに泊まるなど結構贅沢な旅になった。来月の「磐梯高原ウルトラマラソン」へ向けて、良い練習になったと信じている。<完>





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Last updated  2007.06.06 15:31:55
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