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マックス爺のエッセイ風日記

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2008.06.10
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足跡脚が出ない!わからん

 時計いつもならスタートと同時に時計のボタンを押すのだが、今回は何故か押そうとは思わなかった。きっとそんなレース展開にはならないだろうと心の底で感じていたのかも知れない。トラック内を2周し、陸上競技場の外へ。私は比較的前からスタートしたのだが、仲間の大半は既に姿が見えない。ずいぶん前に行ってしまったようだ。練習不足と話していたい~ぐるすさんの姿も見えなくなった。

 おとめ座運動公園の一角、陸上競技場の横にスターターを勤めた浅井えり子さんが立っていた。手を差し伸べる彼女とハイタッチしたかったのだが、前のランナーが手を握って放さない。何という非礼な奴。アヤメの咲く運動公園の池を巡りいよいよ一般道へ出る。それにしても脚が出ない。今日のレースでの苦戦を予想させるようなスピード。だがこれが今の姿。この脚で前進するしかない。

 さくらコースは西へ向かい、そこから右折して北へと向かう繰り返しとなった。朝早いこともあるが、北上市郊外のこの道にはほとんど民家もなく、静かな風景が広がるばかりだ。道端にエゴの木があった。白く小さなチューリップハットの形をした花が咲いている。ヤマボウシの花も咲いていた。これは確かハナミズキの仲間のはず。アザミの花にガマズミの花。ガマズミは秋に鮮やかな赤い実をつける木だ。のどかな農村風景が続く。

 ダッシュO川さんに抜かれたのは7km地点くらいだろうか。スピードランナーの彼にしては珍しいこと。「いつも失敗してるからね」。彼はそう言い遺して走り去った。今日は最高気温が27度ほどになると言う。やはり自重していたのだろう。10km地点で1時間4分ほど。決して悪いタイムではない。ただしこのまま押し切れればの話だが。

 雫一人だけ道路の右側を走っているランナーがいる。道路のカーブでは直線に走る。最短コースを走ってエネルギーのロスを抑える積りなのだろうが、これは明らかにルール違反。見かねたランナーが注意すると何か不満を言い、それでも改めようとはしない。かなり歳の男だった。12km辺りでY田さんにも抜かれる。抜きざま「あれっ、Aさんどうしたの?」と彼。彼に抜かれたら私が仲間では一番後ろのはず。最近のフルでサブフォーを達成した彼は、いつもより調子が良いのだろう。

 くま美しいゴルフ場が右手に見えて来る。ここが18kmほどか。一昨年はこの周辺でレース中に熊が道路を横切ったとか。それだけ自然が残っていると言うことだろう。20km地点で2時間7分ほど。思ったより悪くないタイム。国道107号線とJR北上線の袴線橋を渡る。25km地点周辺でいよいよ花巻市へ。時々牛舎からの独特の臭いが漂って来る。そして林からはセミの鳴き声スピーカも。

 涙ぽろり県道37号線のなだらかな起伏。30km地点で3時間18分。やはり疲れが出たのかスピードが落ちて来た。すると目の前に東北楽天のユニフォームを着たい~ぐるすさんの姿を発見。「吐き気がしてダメなんですよ」。いつになく弱気な彼の言葉。やはり連日の激務で疲れているのだろう。「ゆっくり行った方が良いよ」と私。「ペースは抑えたんですが」。彼の弱弱しい言葉を後に前進。

 ショック後日マレーシアのいたさんからの書き込みで知ったのだが、結局い~ぐるすさんは49.6kmの第1関門で捕まった由。疲労が酷いと長い距離を走るウルトラレースでは内臓にさらに負担をかけ、吐き気が起きる。こうなると食べ物を受け付けなくなるため、ガス欠になってしまうのだ。

 失敗志戸平温泉前の気温表示が既に21度を表示していた。8時過ぎの山中の気温にしては高い。この暑さもい~ぐるすさんを苦しめたはず。40km地点の通過は4時間40分を過ぎていたと思う。その辺で左右の股関節に痙攣いなずまが来始めた。これはピンチ。痙攣が続けば走ることはもちろん、歩くのも困難になる。<続く>





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Last updated  2008.06.10 20:59:14
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