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マックス爺のエッセイ風日記

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2009.10.03
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ほえー? 不思議な話 そして迷子へ 足跡?

 時計赤泊港への到着は8時17分だった。ここで着替えを済ませて走り出したものの、目当てにしていたお店がまだ開いていない。第1回、第2回の時は、小さな商店でトマトや牛乳を買った。残念だが仕方がない。さて肝心のレースだが、上だけでもランニングシャツにしたため、かなり涼しく感じるようになった。ウィンク

 目139km地点の柳集落まで来た時、前方に横浜コンビが見え出した。やはり彼らも疲れ出したのだろうか。いや、そうではないようだ。走っては休み、また走っては休む繰り返し。私も何とか追いつきそうな感じ。やがて1人だけ走り去り、1人が取り残された。追い着いてみるとA津さんが苦戦している。傷んでいた腰を庇っているうちに、右足に変調を来たしたとのこと。いなずま涙ぽろり

 マラソンマラソンここから私とA津さんとの併走が始まる。だが昨夜のような快調なペースではなく、とてもゆっくりとした走りしか出来ない。例えそんな走りでも、走れば少しは前進する。140km地点の新保集落を通過。142km過ぎの杉野浦集落でついにA津さんの足が止まった。彼はここから10km先の小木(おぎ)でリタイヤすると言う。バツショック

 おにぎり日本茶9時40分。道端に腰を掛け、2人でお握りを食べる。食事を終えた後で、持っていたエアサロンパスを彼に貸した。それで少しでも痛みを和らげることが出来るかも知れない。丹念に足首を冷やすA津さん。そのまま貸しても良かったのだが、彼は遠慮して直ぐに返した。再び立ち上がり、ゆっくりと走り出す。足跡足跡

 雫ダッシュ146km過ぎの大泊まで来た時、彼がスピードを上げた。まるで調子が戻った感じ。私はもう後を追う元気がなかった。レース中の彼の姿を見たのはそれが最後だった。後で聞いた話によれば、当初リタイヤを考えていた小木港ではちょうど良いバスの便が無かったために、結局は159.6km地点の第4ASまで走り、居合わせたS木氏の車でゴール地点に戻った由。車バイバイ

 ノートえんぴつレースの数日後に私のブログに書き込みしてくれたところによれば、まさかヨレヨレ状態だった私があのままゴールまで走れるとは思っても見なかった由。そして自分ももっと頑張れば良かったとも書かれていた。再び1人だけの戦いが始まる。どんなに無様でも、これが今の私の姿。他のランナーに比べても何の意味も無い。胸の喪章に触って完走を祈る。どきどきハートバイバイ

 うっしっし150kmを過ぎて暫く行くと、左手にパチンコ店が見えて来る。ここは小木の入り口に近い。第2回の時に、R子さんがこのパチンコ店から出て来るところに行き合わせたことがあった。「ここでは何でもただでくれるんですよ。もらって来たらどうですか」。私の顔を見るなり彼女がそう言ったのを思い出す。ケーキ!?

 びっくり!?不思議な店だなあ。客でもない通りすがりのランナーに、食べ物をただでくれるとは。それとも佐渡島一周レースのことをニュースで知って、特別なサービスをしてくれたんだろうか。それがその時の私の気持ちだった。そうだ。実際はどうなのだろう。彼女の言ったことが果たして本当か確かめてみよう。そう考えて、私はそのパチンコ店へ入ってみた。足跡

 マル秘中はクーラーが効いて涼しい。だが騒音が五月蝿いし、タバコの煙の臭いも漂って来て、やはりレース中のランナーが立ち入る場所ではない。周囲を見回すと、確かに色んな食べ物や飲み物がたくさん置かれている無人のコーナーがあった。ははあ、R子さんが食べ物をもらったと言うのはここか。それにしても掲示によれば、食べ物や飲み物を取る際は、代わりにパチンコの玉を置いて行くように書かれている。あっかんべー

 おとめ座目がハート天真爛漫なR子さんはきっとその掲示文を読み落とし、つい喜んで食べ物をもらって来たのだろう。これであの時彼女に聞いた不思議な話の実態が判った。だが、もう1つ不思議な話がある。今回事務局から手渡された資料には過去のレースの結果が載っていて、第2回は彼女が32時間台で3位でゴールしたように記されている。ノートえんぴつ

 マラソン足跡ところが私はこのパチンコ店の前で彼女と出会った後、6人を抜いたものの彼女に抜き返された記憶が全く無いのだ。あの第2回大会で私は40時間台で走り、第14位だった。パチンコ店前は当時126km地点くらいのはずだが、そこからゴールまでの80kmの間に、私に8時間近くの差をつける力が彼女にあったとは思えない。世の中には摩訶不思議な話があるものだ。びっくり!?

 コンビニ小木の街中に入る。ここでは今後の長いレースに備えて、どうしても食べ物を買う必要がある。一際目立つ「スーパーたんぽぽ」の看板。ここだ、ここだ。早速店内に入って目ぼしい品物を探す。だが食べたかった「いなりずし」がどこにも無い。あの少し甘しょっぱいタレが染み込んだご飯が、疲れた体にはとても美味しく感じられるのだが。涙ぽろり

 わからん失恋あまりにもがっかりし、「ご飯もの」を選ぶ気持ちが失せた。ここで買ったのはトマト2個と500ml入りの牛乳と竹輪。結果的にはここ以外で買い物をする機会が無かった。せめて「助六寿司」でも買っておけば楽だったのだが。早速店の前のロータリーで、芝生に腰を下ろして休憩。最初に牛乳を一気飲みし、次にトマト1個と竹輪を2本。やはり「生もの」は美味い。オーケーウィンク

 グッドついでにここで一休みして行こう。そう考えてリュックを枕にして横になったのだが、どうにも寒過ぎる。ここに着いたのが11時25分。気温は相当に高いはずなのだが、日陰で風があることと、極度の疲労のために体温の調節が上手く行かないのだ。慌ててランニングシャツを脱ぎ、白い半袖シャツに着替える。これは紫外線対策が施されたもの。半袖でも暑さ対策の出来た素材が使われていると言うのが謳い文句。この「秘密兵器」を実際にレースで試すのは今回が初めてだった。晴れマラソン

 ラーメンスマイル12時ジャストに再スタート。そうだ、食べ損なった「稲荷寿司」の代わりにラーメンを食べよう。第2回の時は、小木の裏通りでお婆さんのラーメン店に寄った。しょっぱいラーメンの汁を飲めるのがとても楽しみ。だが、その思いと体の反応が一致しない。私は道なりに直進したが、ここでは右折して小木の中心部に向かわないといけない場所。1人のランナーが前から引き返して来たが、その姿を見ても私はまだ道は間違ってないとの変な確信をもっていた。!<続く>





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Last updated  2009.10.03 11:23:40
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