カテゴリ:ウルトラマラソン(未)完走記
< こんな所でコンニチハ! >
5つ目の大和町に入る。いつの間にか雨は止んだが、雨雲が低く垂れこめて「七つ森」の尖がった山容が全く見えない。それに腹具合がおかしい。手に持って走るペットボトルの3本目はお茶で、4本目に買ったのが紅茶。初めは美味しく感じた紅茶だが、次第に温く飲むと気持ちが悪くなって来た。 便意と吐き気を我慢しながらのラン。この辺にはコンビニはなく、後7kmは先のはず。警察署の辺りがちょうど半分と聞いたが、するとここで28kmほど走ったことになる。いよいよ苦しくなる下腹。最悪の場合は野原に飛び込もう。そんなことを考えながら必死に走る。大衡村大柳で国道4号線に別れ、羽後街道(国道457号線)へ。間もなく右手にコンビニがあるはず。 それが意外に長く、おまけに店の前には10台以上の工事車両。いや~、これは参った。きっとトイレは行列だろう。だが思惑に反して立っていたのは1人。それも小の人だった。辛抱強く待っていると、中から出て来たのは宮城UMC仲間のH多夫人だった。思わぬ場所での出会いに面食らったのか、彼女はそそくさと去って行った。 本日3回目の作業も無事終了。しかしランニング中だと言うのに、何故これだけ大量に出るのだろう。吐き気が治まるまで暫く歩くことにした。気温は低いが私の場合発汗量が多い。吐き気の原因はミネラル不足だろう。そう考えてポシェットから「味噌汁の素」を出し味噌を口に入れた。しょっぱいが美味しく感じる。 徐々に体調が戻って来た。やはり味噌が効いたのだ。少し前で誰かが待っている。きっとH多さんだろう。近づくとやはり彼女だった。突然の出会いにビックリし、挨拶もせずに立ち去ったことを謝る彼女。私は全然気にしてなかった。それよりも彼女と会うのは「いわて銀河」以来。あの時彼女は走らなかった由。 聞けば大震災以来、ほとんど走っていないとのこと。家は大丈夫だったが、その他のことで色んな心配があったようだ。私も不整脈で体調が悪いことを話すと、ご主人も同じ病気とか。レースでリタイヤが増えたのは、それが原因だったそうだ。それで全て納得出来た。「ずっと歩いて来たけど、ここからは少しでも走ろうかな」と彼女。 住吉台走友会のCちゃんことC葉さんが後から凄いスピードで走って来た。とても着いて行けないので握手して別れる。「体調が戻ったら走ったら?」。H多夫人の優しい言葉に甘えて走り出す。彼女もゆっくりと走り出した。田圃の脇の歩道が地震で崩れている。そんな個所が2か所。そして深く陥没した歩道も。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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