カテゴリ:ランニング全般
レース後F田さんが私のところにやって来て言った。「応援ありがとう」。「まだまだ走れるじゃない」と私。「走れるね」。嬉しそうな彼は、数年前まではエリートレース「仙台ハーフ」の常連選手だった。だが1時間35分の参加資格が取れなくなり、以後は断念せざるを得なかったのだ。そして、彼を中心に結成されたのが「仙台ハーフ走り隊」。
これは「仙台ハーフ」をエリートレースから、より多くの人が参加出来る市民レースへの転進を訴えるもの。仲間と働きかけて市長に陳情し、仲間の市議が議会で提案するなどの努力が実り、今回が初めての市民マラソン開催となったのだ。だが、2月に宮城UMCの新年会があった際、彼はこんなことを話した。「自分はマラソンを止めようと思う」とU海さんに話した時、「まだ走れるんでしょ」と言われた由。 県内ウルトラマラソンの愛好団体である宮城UMCを立ち上げたU海さんは、目下闘病中。走りたくても走れない身なのだ。だからこそ走ろうと思えば走れるF田さんがレースに出ないのは、もったいないとの想いだったのだろう。その言葉で再び走る気力を取り戻し、今回は見事時間内でゴールしたF田さん。思うように走れない私だが、懸命に走る仲間の姿を見て、「何か」を感じた。 それにしても私が最初に応援していた6.5km地点で歩いていたランナーの多いこと。あれでは最初の関門である市役所前(7.7km地点)でリタイヤ扱いだろう。21km余のレースに出るのだから、せめて15kmは走れるくらいの練習をして欲しいもの。「仙台市の中心部を自分の足で走りたい」との思いは分かるが、レースを軽く考えるのはどうかと思う。 完走したランナーは、ゴール後に特製のバスタオルをもらう。そのバスタオルを肩にかけたランナーの姿を横目で見ながら、私は家路についた。3時間もの間大声を上げたせいか、腹はペコペコ。昼食後は愛犬のシャンプーに取り掛かる。妻が準備をして私の帰りを待っていたのだ。すっかり臭くなった愛犬を抱っこして風呂場へ。妻は暴れる愛犬を宥めながら、いつも通り上手にシャンプーをする。 夕方、四国の長女から妻に荷物が届いた。母の日のプレゼントは香川のお菓子と、青い色の服。それを見て、私は自転車に飛び乗った。買って来たのは少し値段が下がった鉢植えのカーネーション。それにマグロの刺身。そして愛犬用にはダニとノミを防止するシャンプーの詰め替え用。東京の長男と次男からは電話があったそうだ。夕食の食卓にマグロの刺身が載ったのは言うまでもない。 さて、東日本大震災を忘れないため、東京から仙台までランナーたちが駅伝でつないだニュースが今日の新聞に載った。約360kmの遥かなる旅だ。そのメンバーの1人に、同じ走友会に所属するS村さんの名前があった。彼は日本百名山を踏破する山男だが、100kmレースや山岳レースも完走する強者。ランニングを通じて社会にアピール出来るとは素晴らしいことだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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