カテゴリ:文化論
≪ 特別展 その2 ≫
今日も引き続き11月16日に訪れたみんぱく(国立民族学博物館)の特別展示「屋根裏部屋の博物館」をご案内します。これはみんぱくの標本収集の基礎になった渋沢敬三のコレクションです。写真撮影は禁止されたもの以外は自由です。私は博物館の専門家ではありませんが、理解を助けるため簡単な説明を付しましたので参考にしていただければ幸いです。 ![]() イナウを捧げるアイヌ族の男性です。アイヌ族には千島アイヌ、樺太アイヌ、北海道アイヌの3つのグループがあり、極めて近い関係にありますが衣服の紋様などは各自少しずつ違います。これは洋服を着ているので、明治期以降の写真ですね。 ![]() イナウは柳の木をマキリ(小刀)で細く削って作る、カムイ(神)に捧げる神聖な物で、日本神道の御幣のような存在です。アイヌ族の考えによれば自然界にはたくさんのカムイが存在し、捧げるイナウもカムイによってそれぞれ形が異なります。また神前に熊などの動物を捧げるのは、動物の魂を天に送って、再びこの世に来訪してもらうためです。 ![]() アイヌ族の衣服です。アイヌ族は木の皮の繊維を編んで布を織り、衣服を作ります。日本人との交流が進んだ後は、木綿を使うこともあります。厳寒期には動物の毛皮や鮭の皮製の衣服や長靴などを着用します。 ![]() ウイルタ族の家屋です。ウイルタ族はロシア極東のアムール川河口付近に住む民族で、人類学的にはアイヌ族に近いとされています。 ![]() ウイルタ族の衣服です。 ![]() 装飾品と彼らが使用した小刀です。 ![]() シャーマンの装身具です。 ![]() 台湾の一部族の男性です。台湾にはアミ族、ヤミ族、パイワン族など6つほどの原住民がおり、中にはかつて人肉を食する部族、いわゆる「首狩り族」も存在したようです。そこへ大陸から漢族が移住して混血が進行し、現在に至っています。 ![]() ![]() ![]() 台湾の民族衣装3点です。部族によって衣装にも違いがあるようです。 ![]() 木靴と草履(ぞうり)です。 ![]() 装飾品のようですが、用途は不明です。特別展の紹介は以上で終了です。 私が撮影した展示品は、特別展の中のごく一部です。また慌てていたせいか、3つのコーナーを見落としていたようで、残念です。それは帰宅後にパンフレットを見て分かったことです。次回以降は本館の常設展を、世界各地の地域ごとに紹介する予定です。ただし撮影した展示品の数が多いため、シリーズが長くなります。ここに来られた方が飽きないよう、時々他の話題を挿入したいと考えています。どうぞご期待くださいね。ではでは~♪ <不定期に続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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