テーマ:家庭菜園(58952)
カテゴリ:園芸・家庭菜園
ある日、物置の前でネズミが死んでいた。それは前年の秋頃から裏庭に出没していた奴。積んだ野菜の残骸の中に巣を作り、穴を掘ってはコンポスト容器の生ゴミを漁る形跡があった。つい何日か前、生ゴミを捨てようと容器のふたを取ったら、奴が中にいた。そこで石を拾ってぶつけたのだ。確かな手応えがあったのに、彼はアッと言う間に姿を消した。死んだのはきっとあの時の怪我が原因だと思う。可哀想だが、これで気持ち悪さは解消した。 裏庭の柿の幹から若い枝が出ているのを見つけた。ここ数年葉が早く落ち、勢いが衰えた柿の樹は家を建てた18年前に植えたもの。一時は乾し柿を作れるほど実った樹が、昨年から枝が枯れ出した。その樹に花が咲いてるの見つけたのは、もう伐り倒そうかと近づいた時だ。あれから時々バケツで水をかけていた。それが良かったのか、何と若い枝が6本ほど幹から生え、その先端に花まで付けていたのだ。このまま生かして様子を見よう。果たして実が実るかは分からないが。 6月10日。タマネギを収穫。数えたら大34個、中49個、小7個あった。合わせて90個。昨年の10月半ばに植えた苗は100本。10本はタマネギネキリムシにやられたのだろう。これでも立派。いつもよりずっと玉太りが良いのだ。 収穫後のタマネギは暫く干しておく必要がある。だが太陽に当てれば硬く、かつ辛くなる。農家と違って大きな納屋はない。妻のアイデアで小さなネットに小分けして入れ、台所の裏側に干した。窓の手すり、樋の金具、折り畳み型の梯子などに、赤いネットがぶら下がる様子は何やら愉快だ。収穫後の畝にはモロッコインゲンの種を蒔いた。その芽が早くも土の中から出ている。こちらも収穫を期待出来るはず。 6月16日。ジャガイモを収穫。銘柄は男爵。1kgの種イモを3月半ばに植えた。個数は7個。それを半分に切って灰をつけ、深さ15cmの穴を掘って埋めた。あれから3カ月。試しに1本だけ抜こうとしたのだが、いつもより簡単に抜けた。それで一気に全部抜いてしまったのだ。 数えたら全部で73個分あった。小さいのは幾つかまとめて1個分として計算。そして8個の子芋は茹でて私が食べた。妻は食べず嫌いなのだ。これも容器に入れて裏庭に干したが、太陽を浴びて表面が青くなりだしたので、物置に入れた。こちらは日に当て過ぎると、「いがらっぽい」味になる。気温が高かった今年ジャガイモは不作のようだが、植えた際の深さと、その後の土寄せがきっと好成績の原因だと思う。妻も見事なジャガイモに驚いていた。 キュウリの収穫が始まった。これまでに採れた数は13本。今後は毎朝数本は採れるはず。全部で10本の苗はいずれも順調で、成長が早い苗の先端は既に切った。脇芽を延ばすためだ。いずれ夫婦2人では食べ切れないほどの収穫になるだろう。昨年はそれで大量の古漬けを作った。少し酸っぱい発酵食品は食欲をそそるし、第一健康にも良い。妻は作るのは面倒だとこぼしているが。 ナスも初物が採れた。「ナスの花に無駄なし」とは良く聞く言葉だ。だが最初の実は苗に負担をかけないよう、小さ目で採るのが良いと思う。3本のナスは味噌炒めになって食卓に上った。やはり採れ立ては新鮮で美味しい。これから剪定をして強い苗を作れば、時々は収穫を楽しめそうだ。 左側の雲南百薬は根を掘り上げ、室内で越冬させたもの。今年は3年目、2年目合わせて6本の苗を春先に植えた。それが今は2m近くまで成長し、これまでに9回収穫。右側のツルムラサキは3本の苗を4月に買って植えた。今は50cm近くまで成長し、3回収穫した。どちらも葉を摘むと新しい葉がどんどん出て来る。ツルムラサキは若い茎も食べる。どちらも我が家ではお浸しが定番。粘り気がある若葉は、私達夫婦の体調を程良く保ってくれる優良食品だ。 左側のトマトは14本の苗がある。すでに高さは60cmを超えて、3段目まで実をつけている。ガッチリと支柱で守られ、6段目までは実が生ってもOK。夏は食べ切れないほどの収穫量だが、長梅雨で根が腐るのが一番の心配だ。 右側のミニトマトは苗が3本。これにも小さな実が生り出した。こちらは種類で収穫量が違うが、トマトは脇芽を摘むのにこちらは数を採るために摘まずにいる。3本のうち1本は、昨年落ちた種から発芽した苗。ミニトマトもカボチャほどではないが結構強く、翌年勝手に畑に生えたりするのだ。 左側のカリフラワーは1本40円代の苗を4本買って「駄目もと」で植えた。それが追肥と水やりが効いて、小さな実が見え出した。色は今一だがこれを葉で覆えば白くて大きな実になると聞いたことがあり、そのうち試して見る積り。 右側はオクラで、種を蒔いた。オクラを作るのは筑波勤務時以来だから40年ぶりの挑戦だ。同じ種を同じ時期に蒔いたのに、成長に違いが出ているのは何故だろう。たとえ収穫は出来なくても、あの美しい花が久しぶりに見られるだけでも嬉しい。今はそんな風に思っている。 左側のゴーヤは買った苗が2本と、昨年のこぼれ種から発芽したのが3本ある。早いのは45cmほどまでに成長し、黄色い花を咲かせている。買った苗は大きめの実が実る品種で、こちらは専ら料理用。こぼれ種の方は早く熟す小型の実で、これはジュース用にする予定。ただし全部茂ると、実を探すのが朝の大仕事になる。 右側のシシトウは途中まで順調に育っていたのだが、ジャガイモの葉が茂るに従って隠れ、虫に大半の葉を食われてしまった。果たして今後どこまで勢いを取り戻すか。気をつけてる積りだが、時にはこんな失敗が起こるのも家庭菜園の常。それを含めての楽しみだ。 昨年は強制剪定したためほとんど実らなかった青梅が、今年は大量に生っている。妻が早めに消毒したのが良かったのかも知れない。東北はまだ梅雨入り前だが、梅は間もなく収穫の時期を迎える。さて、今年は美味しい梅干しが出来そうで楽しみだ。量が多い場合は梅酒も良いのだが、あれは砂糖をたくさん使うからなあ。 このほかブロッコリー、ニラ、アシタバなども元気。人間はこんな風にしてたくさんの植物の命をいただいている。だからその命を無駄には出来ないね。ジャガイモの後には白菜の種を蒔く予定だが、秋冬野菜の種を売り出すのは7月10日ごろ。私の頭の中には、常に畑の設計図が出来ている。 先日A公園を通りかかった時、カルガモの赤ちゃんが3匹沼から一段下の「プール」に落ちていた。心配そうに親鳥と他の兄弟が騒ぎ立てるのだが、段差が大きくて沼に戻れないでいた。そこは人が近づけない場所。さてあの赤ちゃんは助かるかと心配に思っていたのだ。 それが数日後に横を走って覗き込んだら、何とその「プール」に全員が集合して元気に泳ぎ廻っていた。ただし、赤ちゃんの羽根はまだ生え切ってはおらず、段差を乗り越えることは困難だ。あれだけ元気なのは、近所の人が餌を与えているのだろうか。先日の雷雨にも流されなかった彼ら。その強い生命力で、何とか元の沼に戻れると良いのだが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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