2016/02/28(日)04:59
北国の暮らし(10)~みちのく杜の湖畔公園・ふるさと村~
<釜房の家1>
宮城県川崎町にあるみちのく杜の湖畔公園「ふるさと村」の古民家紹介も、とうとう最後の「釜房の家」になってしまいました。
この「釜房の家」は元々川崎町にあり、釜房ダムの建築によってダム湖に沈んだかつての集落に建っていた家の一つだったのです。
「釜房の家」の間取り図です。あれれ?厩が見当たりませんね。
ふふふ。このみすぼらしい建物が実は厩なんですよ。ここ川崎町では厩は別棟になっていたんですねえ。
軒下です。頑丈な造りであることが分かります。
家の入口には「火の用心」の看板が掛かっていました。
台所にも障子を通じて自然光が差し込んでいます。この釜房の家は、当時の工法で忠実に民家を移築しました。と同時に生活に欠かせなかった民具も必要と、納屋に眠っていた民具を収集してここに備えたのです。「釜房の家」にはダム湖に沈む前の、昭和30年代の暮らしが再現されているのです。
竈(かまど)です。私も見たことがありますよ。
まあ懐かしいこと。これは蒸し器です。
にわ(土間)に近い場所に、囲炉裏がありました。
囲炉裏の近辺には、唐辛子や魚が干されていました。全て保存食です。
屋根裏が見えます。屋根の材料の萱(かや)や縛ってある縄が腐ったり、虫に食われないよう囲炉裏の火を焚いて炭化させ、丈夫にして保存するのです。7つの古民家が全て囲炉裏の火を燃やしていたのはそのためです。
箪笥です。農家のものなので、豪華な作りではありません。
神棚です。他の古民家全てに備えてあり、釜房の家にもありました。
神棚の「お札」です。宮城県内の神社の名が見えますね。<続く>