カテゴリ:写真
今年も山茶花が咲く季節がやって来た。仙台はもうすっかり秋だ。ところで私は時々ブログ用の写真を撮るのだが、中には暗い写真もある。真黒い雲、日差しのない沼、樹木の影や暮れ行く夕方の風景などだ。それらをカット用に使っているが、今回はそんな暗い写真と短歌を組み合わせてみることにした。これも芸術的な見地からの試みで、効果のほどは不明なのだが、果たしてどんな結果になるか楽しみだ。 ことさらに暗き写真を集め来て歌を詠みたき心境のわれ 空暗く雲流れゆく秋の夕虫の声さへ細く震へて 暗き日も心明るく過ごしたりあと幾年の命惜しみて 病得て苦しきことも多けれどそれも案外楽しき老後 哀れなり伐り倒されし柿の樹は根まで腐りて色変はりけり 土に触れ野菜育てる暮らしなり年金乏しき老ひの身なれど 秋天は疾く宿命の刻告げよ我は厳しき冬に備へむ 若くして父は逝きたりその妻も悲嘆のうちに死にたまひけり 孤独にも慣れて久しくなりしわれ母の温もり知らざりしまま 鬱々と青春の日は昏くして我が魂は荒野漂ふ 紆余曲折険しき道の続きたりわが人生は地図のなきまま 半世紀近くを共に過ごしつつ妻の言動に未だ苦しむ 陰鬱な日も人生の一齣と心して飲む薄茶一杯 夕暮れの迫りし道をただ一人歩み走りしランナー我は 毎日のブログ更新これのみが社会と繋ぐ手段(てだて)なりけり 落語家は八十一にて昇天す我も苦しむ似たる病で 生まれ来て幾星霜のわが命西の浄土は遥かなる道 暗き日も明るき月もありぬらむ一期一会の友を友とし お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|