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マックス爺のエッセイ風日記

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2020.10.02
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カテゴリ:歴史全般
~中国古代史への旅その1「コウラン伝」を通じて~

  

 このシリーズを書こうと思ったのは、最近立て続けに歴史に関する特集やドラマを観たのがきっかけ。4つか5つは観たと思うが、今日は一つ一つそのタイトルを上げないで置く。最初に舞台裏が見えると詰まらなくなる。見えないくらいでちょうど良いのだ。それにその話の回になれば当然タイトルも分かる。
今日は第1回だから、つい最近観たタイトルを上げてこう。「コウラン伝~始皇帝の母~」だ。

                  

 日曜日の夜に観ていた韓国の「時代ドラマ」が終わって少し気が抜けていた。新聞のテレビ欄で最初に番組名を観た時は、コウランが何者かを知らなかった。韓国っぽいがどうやら人名が難しいためカタカナにしたようだ。始皇帝との関係も知らずに、いきなりドラマが始まった。でも古い時代の上流階級の邸宅であることは舞台背景で分かった。中国制作になる歴史ドラマを観るのは初めて。いきなりトンデモナイ場面から話は始まった。

  

 中国「春秋戦国時代」の地図。同時代は紀元前770年から紀元前221年まで。10以上もの小国が覇を競って戦いに明け暮れていた。話のヒロインであるコウランは趙(ちょう=図では上の方の黄色の国)の都である邯鄲(かんたん)の名家に生まれた美女。だが同家には複雑な事情があり、いきなり彼女の生母が後添えの妃に殺害され、それを機に義理の妹は、コウランの許嫁に近寄る。

        カンタン

 邯鄲と聞いて直ぐに思い出すのがこの虫。漢字は一緒なのだが紛らしいためカタカナにした。とても良い声で鳴くらしいが、聞いたことはない。次に思い出すのが「邯鄲の夢」。仙人から借りた枕をして寝た青年が大金持ちになる夢を見る。だが目が覚めたら元の場所。コウリャンが煮える間もなかったほどの短時間。はかない夢物語の有名な故事だ。

       

 私が初めて知った中国の不思議な話は「杜子春」だった。これも貧しい青年が道士の魔法の力を借りて3度も大金持ちになったと言うような粗筋。芥川龍之介が中国の奇談から採った短編小説だ。わが国にも「日本霊異記」(にほんりょういき)と言う不思議な数百篇のお話があるが、こちらは仏教の説話集だ。

            

 話が進んで奴隷市場に売りに出されたコウラン(左)を呂不韋(りょふい=右)と言う男が買うことになる。この男の名にはどこかで聞き覚えがあった。さてどこだったか。宮城谷正光の中国歴史小説の一冊だ。翌日ネットで調べて「奇貨居くべし」(きかおくべし)の主人公だと思い出した。「奇貨」とは価値があるもの。「おくべし」は自分の手元において大事にすること。因みに呂不韋は邯鄲の一商人。

   

 私はこのドラマが今後どう展開するかは知らないが、彼がその後どうなったかは本を読んでいるので知っている。全くトンデモナイとでもいうべき結末だ。中国と言う大国のまるで大河のような歴史の流れ。その流れに飲み込まれてもがき苦しむ王侯、軍人、そして民衆。男と女。歴史は歴史としての面白さがあるが、それが映像化された歴史ドラマは、さらに面白さが加わるようだ。<続く>





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Last updated  2020.10.02 00:00:10
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