勝利へのこだわり
暑い。それも半端じゃない暑さが続いている。昼も暑ければ、夜も気温がなかなか下がらずに熱帯夜。7月に仙台がこれだけ暑いことは珍しいことだ。何せ例年7月は梅雨の真っ最中で、気温は高くても24度ほど。それが連日夏日と熱帯夜では、疲労も溜まるし寝不足にもなる。 昨日も暑かったが、それ以上に熱い戦いもあった。先ず大相撲では魁皇がようやく今場所の初白星を挙げた。3連敗した時は危ないかと感じたが、これで通算の勝利数は1045勝となり、大横綱千代の富士の持つ記録と並んだことになる。早速取り組終了後に、九重親方(元千代の富士)と握手をする姿がテレビに映った。 魁皇の初土俵は昭和63(1988)年の春場所。そして新入幕は平成5(1993)年野夏場所。今場所の千秋楽には確か39歳になると聞いた。若貴時代の生き残りがヨレヨレになってもまだ相撲を取っている姿には頭が下がる。彼の持つ記録のうち大関在位通算65場所は最多タイ記録。そして、幕内在位107場所、幕内出場回数1438回、幕内勝利数877勝は1位の記録だ。通算勝利数の新記録達成も時間の問題だろう。 その夜も嬉しいことがあった。目下パリーグ5位の東北楽天が首位を独走中のソフトバンクホークスを1対0で破ったのだ。先発はソフトバンクがエースの和田。彼は今季7勝1敗の好記録を維持している。それに対し、楽天は目下0勝2敗の井坂。これじゃ戦う前から勝敗が決まったように思ったのだが、これが意外な結果になった。 初回高須のタイムリーで得た1点を、5人の投手リレーで護り切ったのだ。つまり「スミ1」が決勝点と言うわけ。最後は最近2軍から復帰したラズナーが抑え、3セーブ目を挙げたのだから嬉しい誤算。井坂にとっては、今季初勝利となった。我が楽天は目下借金6の5位だが、3位のオリックスまでは2ゲーム差。上位2チームを除けば、パリーグは混とん状態で面白いのだ。 嬉しいことが2つ重なると、寝苦しい熱帯夜でさえ気分が良い。興奮していたのか、未明3時にトイレに起きたまま眠れなくなった。そのままテレビを点け、女子サッカーワールドカップの対スウェーデン戦を観ることに決定。ゲーム開始後10分、何と自陣ゴール前での澤の横パスをカットされ、あっと言う間の失点だった。 これは拙い展開と思ったが、時間が早い分だけ体制を立て直すことが出来た。前半19分この日が初先発の川澄が右足で押し込みゴール。たちまち同点に追いついた。試合前に佐々木監督は言っていた。「決勝へ行きたいと強く思ったチームが勝つ」と。その監督の言葉と采配がずばり的中した。最近調子を上げた川澄の起用が勝利をもたらしたのだ。 後半15分、キャプテンで32歳のベテラン澤がヘディングで技ありのゴール。これで2対1と逆転。澤は今大会通算4ゴール目でトップタイになった。さらに後半19分、好調の川澄が30mのミドルシュートを、飛び出した相手GKの頭越しに決め3対1。これで勝負あった。ボール支配率は日本が60%以上だったとか。 「なでしこジャパン」の決勝の相手はアメリカ。対戦は1週間後のようなので、疲労も取れるだろう。今回のW杯に際して、彼女達は「金メダルを狙う」と明言していた由。それだけの気持ちと自信を持って臨んだ大会で、まさに「有言実行」だ。強いぞ「なでしこジャパン」。世界ランク4位も伊達じゃなかったね。 さて、今夜は久しぶりにKスタへ行く。今夜の先発は田中マー君。気持の強い彼のことだ。きっとやってくれるだろう。エース岩隈と4番の山崎が怪我で登録抹消中の楽天。いわば「飛車、角落とし」の状態で戦っているのが現状。暑い夜だが、それに負けない熱い声援を飛ばして来ようと思う。どうやら今夜も寝不足になりそうだ。ふう~っ。