磐梯高原ウルトラの旅 その4
<ロング缶とサングラス> 蛇行する有料道路を最短距離で駆け下る。車がほとんど来ないため、そんな裏技を使えるのだ。飛滝展望台ASで水を飲んでるI橋さんを発見するがパス。コース最高地点の八方台からは10kmで約600mの高低差。あまり飛ばすと後で足に来るため、大胆かつ慎重に走る必要がある。エネルギー源になりそうもないキュウリより、八方台ASではお握りを食べるべきだったかと少し反省。 下りに下ってようやくゴールドライン出口に到着。ここが35km地点。残念ながらお握りは無かったが、じっくりパンなどを貪る。宿の朝食から7時間以上経過。腹が空くはずだ。39.8km地点のモンターニャASで給水。まだ下りは続いている。40km過ぎでようやく視界が開ける。やはり下界は暑い。24度にはなってるだろう。 42.4km地点の第6ASまで緩いアップダウンの繰り返し。惰性で山下りをした身には、僅かの登り勾配もきつく感じる。このASで待望のお握りを頬張る。それに梅干とスイカも。そこから暫く行くと湖畔までは下り坂。翁島駅周辺の給水所で誰かが手に何かを持って私を待っていた。どうやらK川さんのようだ。ロング缶のビールを私に飲めと差し出す。「ゴメンネK川さん、昨夜から歯が痛くて」。折角の好意を断り先を急ぐ。彼はその直後にもビールの自販機を見つけたようだ。 44.7km地点の亀屋AS。ここは着替えのポイントだったようだが私はパス。小ぶりの饅頭もあったがお握りを食べた後なのでスイカだけにする。そこから右折して国道49号線へ。46.9km地点のみなとやASでも休憩。ボランティアの女性は仙台出身とかで、私のユニフォームを見て喜んでくれた。折角なのでここでもスイカを2切れいただく。 長浜の先から再び山道へと入る。標高は100m以下だが意外と登りがきつい。大阪の女性2人連れを追い抜き福島県重要文化財の天鏡閣横を通過。下り切って十六橋に出る。ここには「安積疎水」の取水口がある。猪苗代湖から郡山市方面まで延びる農業用水だ。51km地点の会津レクレーション村。昨年ここでは冷たい素麺が出たのだが、今年は何とゴムホースから水道水が出てるだけでガックリ。気温もさらに上がって来たみたい。ポシェットからサングラスを取り出し、気合を入れ直す。