地球の半径は約6400キロメートルだそうです。その表面の5キロから50キロの厚みが地殻と呼ばれるもので、その下はプレート、さらにその下は、摂氏1500度から4000度のマグマ、つまり液状化した火の塊なんです(フライパンで焼いた油の温度が800度、ガスコンロの青い炎が3000度)。ということは、地球というのは全体の0.8%とにも満たない地殻の薄い膜によって安定を保たれていることになる。
半径6350キロのマグマの圧力が怒り狂えば、厚さ50キロ前後の地殻など一瞬にして吹き飛ぶはずである。それがなぜ安定しているのでしょうか、それは、太陽の重力と地球の自転、磁場、重力、そして月や天体の様々な力、要素が複雑緻密に働いて、調和しているからです。要するに全体が互いに助け合って回転しているからなんですね。
地球が太陽から1億5千万キロ離れたところにあって、重量が8230万兆トンで、直径が1万2800キロあるということがどういうことか、そこに、生命誕生の奇蹟が存在します。地球の平均気温が摂氏15度、海が地球表面の70%を占めている、大気がある、そういう生命維持の重要な要素が地球の太陽からの距離と、大きさ、重量によって決まっているのでございます。
お隣の金星は平均気温が450℃で、2酸化炭素を主成分とする大気に包まれている。大気圧は地表で90気圧です。地球での水深900mの水圧に相当します。逆に火星はー140℃~20℃で、平均温度はー63℃となり、大気は希薄で真空に近い。
要するに、太陽からの距離と大きさ、質量が、生命が発生し、成長、進化できるかの重要な要素となる、というわけです。それらが少しでも狂えば、地球は灼熱地獄、あるいは十寒地獄と化し、生命は住めなくなります。
人間は、90%の悪魔と獣性を、1%足らずの理性で何とか押さえ込んで生きているわけですね。つまり、90%の魔性というマグマの狂瀾怒涛を、わずか1%足らずの地殻という理性で制御している、というわけです。従って地球が回転を停止すると破壊が起こるように、理性の機能が止まると自己破壊が起こって消滅することになる。
人間の真の闘う相手は誰か? それは外部にあるのではなく、己の内部に、無意識の中に潜んでいるマグマ、魔性であるといえますね。 敵は本能寺に在らず。己の内部にあり、ということになります。
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