木下監督の退任に関して
大変お久しぶりです。テストが終わったのはもう1週間以上前なのですが、それからもしばらく更新しないでいました。日記の更新をお待ち頂いていた皆さん、申し訳ありませんでした。さて、公式サイトには相変わらず記述がないのですが、先日、SC鳥取は記者会見を開き、木下桂監督の退任を発表しました。後任監督には、S級コーチライセンスを所有している者に就任してもらう予定だと言うことです。このニュースを聞いて最初に感じたことを率直に書くとまあ、これは当然だな、と感じました。このようなことはネット上に書くべきではないことかも知れません。しかし、あえて言わせてもらいます。今シーズン、Jリーグへの昇格の第1歩として、シーズン5位以内になる。この目標も達成できませんでしたし、チームとしての適した戦い方も見えてこなかった。これでは、退任となっても致し方ありません。木下監督が就任する。この話を聞いたとき、僕の心の中には、2つの気持ちが出てきました。1つは、「何故監督になるのだ・・・、プレイヤーとしてもまだまだやれるだろうし、もったいないなあ・・・。」という気持ち。そして、もう1つは、「しかし、この人なら何かやってくれるかも知れない。アメリカで長い間コーチをやっていた経験は大きいはずだ。」という、期待の気持ち。つまり、僕にとっては、引退は残念でしたが、優れた指導者として期待していたのです。しかし、就任するというニュースを聞いたときは気がつかなかったのですが、木下監督は、コーチ経験は豊富でも、監督経験がなかった。このことが、後に重大な影響を及ぼしたのだと、僕は考えています。シーズンが開幕すると、SC鳥取は上位相手にも下位相手にも引き分けを繰り返していきます。これは日本海新聞で読んだ記事なのですが、この時、木下監督は、あと1歩のところで手が届かない勝ちをつかむために、今シーズンのチームの方針であった「高い守備意識」と言うことに加えて、「積極的な攻撃意識」と言う方針を加えました。そして、5月28日のホンダロック戦。7-0で大勝した試合。僕はその勝利に素直に喜んでいたのですが、実はその裏に重大な意味が隠されていることは知るよしもありませんでした。あの試合の影響で、FW陣の「積極的な攻撃意識」と、DF陣の「高い守備意識」がピッチ上に存在し、中盤が空いてしまい、それがチームの不調を生んでいったのだとありました。さらには、その後も、3バックにしたり4バックにしたり、スタメンの選手も固定しなかったりと、とにかく毎試合ごとに違うオーダーを組んでいき、結果的にそれもチームの不調を生んでいったともありました。木下監督は、監督経験がなかったために、とにかく勝つことに焦りすぎて、チームをいじりすぎてしまい、チームとしての戦い方を統一することが出来ず、惨めな試合を繰り返していったのです。この事は何回もブログで書いたことですけどね。はっきり言います。強いチームを作るためには、どんどんと戦い方を変えていくのでは無理です。チームとしての意志を少しでも貫いていかないと、チームにとって本当に適した戦い方は見えてきませんし、調子を崩してしまいます。木下監督は、監督経験がなかったために、戦術ではなく、気持ちの持ち方が分かっていなかったのでしょう。退任会見では「そのことに気づくことが出来なかった」と言っていたようですが、今頃言われてももう遅い。チームも、サポーターも、地域も、めざせJリーグと盛り上がっていた、貴重な最初の1年が、無駄になってしまったんですから。とは言っても、僕は、これだけで木下監督の評価をするのはまだ早いと思います。半分ぐらいはこの結果で評価できても、残り半分の評価はまだ出来ません。来シーズン、選手達がどれくらい成長しているか。これが、評価の重要なポイントだと思います。だから、僕は、まだ、木下監督が悪い監督だとかは言うつもりはありません。来シーズン、選手達が素晴らしい動きを見せてくれたら、それも昨年の木下監督の指導のおかげだね、と思うでしょう。ただ、今シーズンの選手起用のやり方で、来シーズンに大きく成長した姿を見せてくれる選手がどのくらいいるのか、と言う点には疑問が残りますが・・・。