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うたのおけいこ 短歌の領分

うたのおけいこ 短歌の領分

2010年12月号

坂本野原 「短歌人」12月号掲載作品



人の世はあへていふなら暇つぶし天麩羅蕎麦を啜り帰りぬ *1


ナミエとふ名にていづれの才女をば思ひ出づるか人はそれぞれ


天井にコジマ電機のお日さまの風船三ついさよへりけり


十五夜にわが家の団子三姉妹捏ねて丸めて団子供へき


父親は臭いのである合理的近親相○防止機序ゆゑ *2


「われ未だ木鶏たりえず」謙遜の言すずやかに横綱はゐき *3



*1 2011年2月号「作品月評」欄に選出。
■ 歌人・英文学者、諏訪部仁氏(「短歌人」編集委員)評
このような真理●●を悟るにはかなりの年数が要る。ソバを食うのにもこのような理屈を捏ねる作者の姿が、一連の他の歌にも読み取れて楽しい。(「才女ナミヱ」など筆者は知りません、念の為。)

*2 加齢臭物質ノネナール分泌に関する生物学的・生理学的新定説。なお、一部の文字が猥褻または公序良俗に反するとされ、楽天ブログでは表示できません。ご了承下さい。

*3 伝説の大横綱・双葉山、「70連勝ならず」の夜の言。




2010年10月作
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