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テーマ:サッカーあれこれ(20135)
カテゴリ:イラン代表
オーストリアでの厳しいシーズンを終え、イランに帰省中のメフディ・パシャザデは古巣のエステグラルとのチャリティーマッチに出場し、元チームメイトと旧交を暖めた。イランでは異端児扱いされる事の多いさしもののバヘディも、元キャプテンの前では可愛い後輩の一面を覗かせた。この日、Honarmandanチームにはハミッド・エスティリを始め、ニマ・ナキサ、そしてパシャザデという98年の懐かしいW杯戦士が顔を揃えた。 なお試合の方は2-1でHonarmandanが国内リーグ首位をいくエステグラルを下している。また、この試合後イランメディアのインタビューに応えたパシャザデは「体調はいいし、いつでも代表招集に対する準備はできている。ブランコからは一年前から活躍を見守っている事を聞かされている」と自身がW杯への思いを諦めていないことを独白した。多くのファンはパシャザデが経験豊かなDFで、ノスラティが不調の左サイドの守りを強固にしてくれるキーマンだと思っている。それはオーストラリアとのプレーオフでアベドザデが不在のゴールを若き日のハリー・キューウェルが放った強烈なボレーが襲った時、脅威の反応で弾き飛ばした彼の活躍を胸に焼き付けている証拠でもある。ただ先日オーストリアブンデスリーガでのウィンターブレイク前のワッカー・チロルを相手に4-0と敗れた試合でスピード不足を露呈し、得意のヘッドでも競り負け、不用意な飛び出しで全ての失点の原因となるなど不調を極めたのは心配だ。それでも彼の経験がTeamMelliにとって有益かどうか1試合でもチャンスを与えるのはおかしな話ではない。彼の招集に関しては妻がムスリムではない事や、ダエイとの確執、フットボールマフィアの存在など様々な憶測が飛び交っているが、帰省してまで熱い思いを独白したパシャの思いに対するブランコの英断を望みたいところだ。 これはパシャザデに限った事ではないが、メキシコやポルトガルといった強豪と同グループに入った事でイラン国民の多くが経験豊かな選手の起用を望んでいるのは確かだ。現在のTMのベースはブランコがU-23世代から発掘した選手達で、よく言えば若く、悪く言えばアジアレベルでのユース大会では結果を残しているとはいえ国際経験に乏しいという事だ。そういった中でピルーズィで素晴らしい活躍を続けるカリム・バゲリや、ホダダド・アジジ、エステグラルのキャプテンであるフェクリ・ジョイバリなどの代表復帰が叫ばれているのである。ただバゲリに関してはブランコ自身が「彼は好きなプレイヤーだが、ベンチに座らせるのは彼自身も私も望まない」と召集を否定している。 ただひとつ言えることは、フィーゴのスペインを熱狂させた華麗なステップやクロスを、マニシェが欧州の舞台で見せた爆発的なキャノン砲を、王国ブラジルを沈めたボルヘッティの核弾頭をイラン代表が耐え抜き勝利を掴むにはベテランの老獪さと若手の溢れる力を融合させるほかにないという事だ。史上3度目のW杯で成功を掴む為に賢明な判断をブランコには下して欲しいものだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.12.24 00:57:27
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