Persian & Basque

2006/04/03(月)05:16

首位と最下位の壮絶なドロー。

イラン代表(472)

壮絶な撃ち合いを締めくくったのは2本のPKと充足感だった。ブンデスリーガ第29節、ラピッド・ウィーンに2連勝を飾り波に乗る最下位アドミラが、首位を行くオーストリア・ウィーンのホームに乗り込んだ一戦は予想を覆す熱戦となった。 前々節のラピッド戦を累積警告で欠場し、続くラピッドとの2戦目は新監督の方針でベンチを暖めたパシャザデはこの日もベンチスタート。だが出番は思ったよりも早く訪れる。前半5分にオーストリアB代表のトーンホファーが負傷し交代が命じられたのだ。 この試合、先行したのオーストリアだった。前半16分、右サイドから左利きのスロベニア人ナストヤ・チェフのFKに鋭く反応したのは、やはり"ロナウド"リンツだ。彼については当ブログでも幾度となく触れているが、昨年はシュタム・グラーツで実力を証明し、オーストリア代表のエースの座を手中にし、さらに今季移籍した名門オーストリアでも、このゴールで12得点と爆発している。 畳み掛けるオーストリアは21分に再びスロベニア人の左足が牙を剥く。ゴール正面で得たFKをゴール右隅に叩き込んで2-0。今までならこれで勝負は決してもおかしくはない追加点だったが、ここ最近のアドミラはここでひるまない。前半23分、すぐさまニーノ・ブーレが1点を返し後半に望みをつなぐ。そして後半55分、DFのクリアミスをランダールが直接叩き込み同点にする。しかしホームで意地を見せるオーストリアも65分にサボがパシャザデとGKのマンドルの間を流し込み3-2と再び勝ち越す。だが、ここでさらに意地を見せたのが元オーストリアのキャプテン、ミヒャエル・ワグナーだった。75分、ランダールが右サイドで2人を巧みに交わし左足で放ったシュートのこぼれ球を古巣のゴールに流し込むと、続く77分にはホファーが倒されて得たPKをしっかりと決めて3-4の逆転劇を演じたのだ。残り13分、このまま守りきれば9位のマッタースブルクとの勝ち点差を2まで縮め、さらに首位でホームのオーストリアを敗るという快挙を達成できるはずであったが、そのはかない願いが叶う事はなかった。88分、新しい守備陣の一角に据えられた若手DFフェサラーが、この試合1ゴール1アシストのスロベニア人をエリア内で倒し2回目の警告を受けレッドカード。 ここまで堅守に健闘してきた若手だが重圧に耐え切れるだけの経験を持ち合わせてはいなかった。この場面チェフもフェサラーの胸元を掴んでおり、この微妙な判定は審判がアウェーチームに与えたPKとの帳尻を合わせたのは明らかだが、ここで不用意なファウルを犯すのは若さの証明だろう。このPKをヤノチコがきっちりと決め首位チームは辛うじて面目を保つことに成功しゲームセット。 確かに惜しい試合ではあったが、首位を相手にここまで戦ったアドミラの選手達が、残り7試合で勝ち点差4を埋めることは十分にあり得るだろう。奇跡の残留に向けラピッドからの2連勝、そしてこの価値あるドローは、その布石になるに違いない。 FK Austria Magna: Didulica - Metz, Antonsson, Radomski, Dheedene - Sebo, Kiesenebner (79. Janocko), Blanchard, Ceh - Rushfeldt (58. Sionko), Linz (70. Wallner) Nordea Admira: Mandl - F・thaler, Pecelj, Horvath - Thonhofer (6. Pashazadeh), Bjelica (72. Hoffer), Panis, M. Wagner (84. Schachner), Flel, Landerl - Bule 得点: 1:0 Linz (16.), 2:0 Ceh (21., Freistoss), 2:1 Bule (23.), 2:2 Landerl (55.), 3:2 Sebo (65.), 3:3 M. Wagner (75.), 3:4 M. Wagner (77., Elfer), 4:4 Janocko (88., Elfer) 警告: Blanchard, Kiesenebner, Radomski, Wallner bzw. Panis 退場: F・thaler (Admira/87.)

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る