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テーマ:サッカーあれこれ(19874)
カテゴリ:イラン代表
イランのW杯最終メンバーの発表が5月15日に決まり、残り約1ヶ月となりました。現段階のメンバーについてブランコはインタビューで20パーセントの改善の余地があると答える一方、アリ・ダエイとハシェミアンはイラン最高のFW陣だと褒め称え、弱点である左サイドの守備に関しては両サイドが同じレベルにある事が望ましいとしながらも、我々はベターな選手(多分サタール・ザレ)をすでに持っているとし、ネコーナムと組むボランチの候補にはかつて素晴らしいプレーを見せたアラヴィが適任としながらも最近調子を落としているように見える事、バヘディの調子が落ちていることに不満を感じており、また4バックについては既に若い人材を試した事などを激白した。
ここまで一貫してスタメンを固定し、海外組重視の姿勢で指揮を執ってきたクロアチア人指揮官は最終メンバーに誰を選ぶだろうか。 ---------------------ミルザプール-------------------- ---カービィ---ゴルモハマディ----レザイー-----ザレ------- -----------------------ネコーナム-------------------- -------マハダヴィキア----キャリミ------ザンディ---------- --------------ダエイ------------ハシェミアン--------- スタメンは以上の11人で間違いないだろう。ただ、キャリミの状態によってはジャッバリがトップ下を務めるか、ザンディがトップ下で左にマダンチ、もしくはアラヴィを入れた2ボランチにする可能性もあるだろう。どちらにせよ日韓大会のベッカムのように万全では無くともキャリミの最終メンバー入りは間違いない。またザレの位置には批判も多いがノスラティの可能性はあるだろう。 問題は残る12人だ。一応予想は以下のとおり。 【GK】タレブルー、ルードバリアン 【DF】ノスラティ、アミラバディ 【MF】ジャッバリ、テイモリアン、アラヴィ、マダンチ、ショジャイー、ナヴィドキア 【FW】ボルハニ、カゼミアン まずGKの控えには国内ではミルザプールより評価の高いタレブルーが確定だろう。またここ最近の起用からラハマティよりもベテランのルードバリアンが選ばれる可能性がありそうだ。そしてDFだがセンターの控えとしてノスラティ、またはアラヴィもボランチと兼用でCBのバックアッパーとして考えられる。そして左サイドはノスラティもしくはザレのままか、中央もできるサデギが入る可能性も少なからずある。問題は右サイドのカービィが累積もしくは怪我をした場合だが、ブランコは今まではノスラティやザレといった守備的な選手をコンバートしている。だが重要なゲームで攻撃的にいく場合彼らではカービィの代役にはなり得ない。そこで左右のサイドをできるアミラバディは必須だと私は見るが、ブランコが前出の2人で満足していればアミラバディを選ばないだろう。 他にもHSVでやっているようにマハダヴィキアを下げ、右MFにカゼミアンを据える事も可能だからだ。またMFではジャッバリ、テイモリアンが確定で、アラヴィもユーティリティー性の高さから当確か。さらにザンディはタイプとしてトップ下の選手の為、左のウインガーには好調のマダンチが選ばれる可能性が今のところ高いが、ストライカーとしても機能するバヘディもここのところ調子を取り戻しており競争は過熱しそうだ。そしてショジャイーやナヴィドキアは選出が微妙ながらもブランコの寵愛を受けている事には変わりが無い。またFWの控えとしてはボルハニが当確で、カゼミアンはキアの代役もこなせる為残るだろう。国内で好調のエナヤティは代表で結果が出せず、アクバルプールやオラーディはストライカーとしては魅力だが、日々の所業が最終リスト入りを阻むだろう。 特にアクバルプールは素晴らしい才能を秘めるが、テヘランダービーではピルーズィのママニを襲撃し謝罪会見を行い、さらにチームメイトとのトラブルも絶えず、規律に厳しいIFFが彼の代表入りを容認しないだろう。一つの集団として戦う大会において彼らのような選手を選ぶことは監督にとってあまりにもリスクが大きい。 以上が現段階での予想だが、このメンバーにブランコは2割の改善の余地、言いかえれば不満があると言っているのだ。しかし残り1ヶ月で驚くような人選があるとはとても思えない。 この予想メンバーに私が改善を加えるなら、まずはパシャザデの復帰は勿論、キャリミとの共同事業失敗による不仲説もあるが、巧みなフィードを操るイラン最高のボランチ、ハメド・カヴィアンプールも必要だと考える。 そしてもう一人、現在最もイランで波に乗っている若干20歳のシェイス・レザイーもリストに加えたい。 チュニジア遠征でもゴールを叩き込み、さらにイランに舞い戻ってからもサバ・バッテリー戦でフル出場。そして見事なヘッドでのゴールまであげている。このゴールはレザイーが自ら右サイドでDF2人を交わしてファウルを受け、カヴィアンプールの見事なプレースキックをバーに直撃させて叩きこんでおり、野獣アンサリアンのはるか上からゴルモハマディを吹っ飛ばして決めたボスニア人GKが微動だにできなかった豪快な一撃はまさしく彼の勢いそのままだ。レザイーはピルーズィの右サイドでプレーする事が多く、カービィほどでは無いがスピードもあり、DFらしからぬドリブルテクニックと屈強なCBとしての両面を併せ持つイランのコロッチーニとも言うべき選手だ。ただ代表経験はカービィと同様にU-17、そして先日チュニジア遠征で選ばれたU-23までしかなくW杯の舞台は早急であるとの見方も強い。しかし国内リーグで今現在最も輝いている選手である事は確かだ。 ジーコジャパンになって日の目を見た三浦アツは、明らかに横浜Fでジーニョとの素晴らしい連携を見せていた頃に呼ぶべきであったように、チームに合う、合わないではなく好調を維持する選手はすぐに試すべきだと私は考える。その点、大黒にチャンスをしっかり与え結果を残させたジーコの決断は賞賛に値する。この点においてブランコ・イヴァンコビッチという男は限りなく不当で臆病な監督である事を心から残念に思う。メイサム・マナイーが多くのアシストを刻んでも、ゴラム・レザ・エナヤティがハットトリックを叩き込んでも、スタメンを飾るのはいつも欧州組で彼らには危機感が感じられず、まるで代表のピッチはぬるま湯のようだ。日本代表の熾烈なFW争いを見ているとますますそう感じられてならない。 運命の23人確定まで1ヶ月、チーム・メッリがさらなる進化を遂げるための勇気ある試みが少しでも見られることを祈りたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.04.05 06:05:15
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