カテゴリ:愛すべき(?)トンデモ映画
このモイラは、日本の女性たちが韓流ブームに酔うずっとずっと前から、
韓国のポップスや映画を愛し続けた韓国サブカルマニアでした。 その頃韓国という国は、日本のマスコミでは超マイナーな扱いで、 自室のCDラックには韓国のロック、ポップスがずらり、ビデオラックにはこれまた韓国映画がずらり、 韓国人が経営する新大久保の韓国料理店で、あやしげな韓国語を話すモイラは、 まわりから変人扱いされたものです。 ところが、韓国には、その変人のモイラも裸足で逃げるようなぶっとんだ映画があるんですね。 数年前、レイトショーで観て、「はあ‥‥?!」と口開けっ放しだった映画‥‥ それが、チャン・ソヌ監督の「バッドムービー」(原題「悪い映画」、まんまだよ~!)です。 家庭や学校に居場所のないソウルのストリート暮らしの不良少年少女たちや 社会からうち捨てられ、駅の構内や地下道で寝泊りするホームレスの生態を、 ドキュメンタリー・タッチで描いた映画なのですが、 な~んか全体的に雑な撮り方で、おまけにことさらに汚さをクローズアップしていて、 観ていてテンション下がりまくりでしたね。 脚本なしの即興演出はいいんですが、それならもうちょっと捻りをきかせるべきなのに、 たーだ長回ししているだけのシーンが多くて、疲れました。 登場人物、ことに不良少年少女たち(全部本物)のキャラは、まあまあ面白かった。 「韓国のワルガキどもって、ここまでバカなのか?!」と、ある意味新鮮でしたよ。 暴走族大好きのバカ度全開少女「ウンコ」 盗癖のある血便男 電気街で万引きが見つかって、スケベ店長からフ○ラを強要される頭の弱い金髪少女「鳥頭」 普段は気弱なヤク中の少年「イモ」 とまあ、幼稚園レベルのニックネームのバカ連中が、援交、乱交、窃盗、恐喝などのやりたい放題。 おまけに彼らのご乱行の合間に、これまた汚くてキモいウンコまで出てくるアニメーションが、何の脈略もなく登場。 そしてまた、何の脈絡もなくホームレスの生態をスクリーンに映すのです。 ♪そして男は人生に絶望し~ 硫酸を飲んだあ~ という、脱力度満点の歌まで流れて‥‥ で、最後に流れるのは、韓国の色モノロックバンド・ファン・シネ・バンドの「チャンポン」。 この歌は特殊漫画家・根本敬氏らの手によって、日本語バージョンも出ています。 ♪愛しいあなたよ、雨降る寂しい夜は、チャンポンを食べよう‥‥ 序盤から終盤まで、「なにこれ?!」の連続映画ですが、なぜかモイラは嫌いになれないんですよね。 韓国の負の部分をクローズアップしたチャン監督の姿勢には、ちょっと敬意。 はっきり言って、最近の韓流の、毒にも薬にもならない恋愛映画より好きですよ。 モイラは「韓国マニア」ではあるけど、「アンチ韓流」の傾向が強いんです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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