カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんにちは。映画狂のモイラでございます。
今日、お届けするのは、宇野信夫原作、 そして、「新源氏物語」「大魔神逆襲」などを撮った森一生監督の怪奇映画「怪談蚊喰鳥」です。 江戸の下町、常磐津師匠の菊次(中田康子)は、 匂い立つほどの色気を放ついい女だが、 年下のヒモ・幸次郎(小林勝彦)のいい金づるにされていた。 その一方で、菊次が贔屓にしている盲人の按摩・辰の市(船越英二)は、 菊次にぞっこん惚れ込んでいた。 ある蒸し暑い夏の日の夕刻、菊次が辰の市を家に呼び、 身体を揉ませて帰らせた直後、 辰の市にそっくりな按摩・徳の市(船越英二 二役)が、 菊次を訪ねてきた。 聞けば徳の市は辰の市の弟で、 辰の市は三日も前に、菊次に恋焦がれた挙句に死んでしまったという。 死んだはずの辰の市に身体を揉んでもらっていたのかと、ぞっとする菊次…… しかし、それはこれから始まる恐ろしい物語のほんの序曲にすぎなかった…… 船越英二は、本当に盲人の役が上手ですね。 のちの’69年の大映作品「盲獣」でも、 かなり精神的にぶっとんだ盲人を演じてます。 菊次役の中田康子は、東宝の女優ですが、 他社の作品にも多く出演していますね。 それにしても、この常磐津師匠の役はぴったりです。 無造作に束ねあげただけの髪型といい、丸髷姿といい、 この女のモイラでさえも、ため息をつかせるほどの色気が スクリーンいっぱいに漂ってましたもの。 この映画の製作当時の大映には、色気ぷんぷんの女優がいなかったんでしょうかね…… 音楽もまた、効果的に使われておりました。 殺したはずの徳の市がまた、菊次の家の稽古場に現れる場面の怖い音楽、 モイラは思わず震え上がりました。 とにかく怖い映画です。一見の価値ありです! にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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