meikeiの日暮らし

2006/12/22(金)00:18

『20世紀・21世紀 近現代協奏曲の変遷』;いずみホール

音楽(14)

南雲さんがお世話になってる、大阪アーティスト協会20周年追加公演としてコンサートが開催され、ご招待券を頂いたので、聴きに行ってきました。 しの笛の音に興味があったのと、ラフマニノフの名前はよく聞くのに実際に生で聴いたことがなかったので。 指揮:パオロ・フェッラーラ 関西フィルハーモニー管弦楽団 〈プログラム〉 作曲:吉田美香 Mika Yoshida 『しの笛とオーケストラのための二章』〔委嘱初演〕 「序曲」Ceremony 「一章」BASIS~心の底に眠るものたち~ 「二章」ORIGIN~温懐を求めて~ 篠笛:大庭浩爾 Koji Ohba(フルート奏者でもある) 作曲:近藤浩平 Kohei Kondo 『ピアノ協奏曲 作品84 Piano Concerto op.84(2005年10月~2006年5月)』〔委嘱初演〕 1.Andante con moto 2.Allegro agitato 3.Adagio con delicatezza 4.Grave ピアノ:福村麻矢 Maya Fukumura 作曲:ラフマニノフ S.Rahhmaninov 『ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18 Concerto for Piano and Orchestra No.2 c-minor op.18』 1.Moderato 2.Adagio sostenuto 3.Allgro shcerzando ピアノ:笠原純子 Junko Kasahara (解説の抜粋:小味渕 彦之) ロシアの作曲家、セルゲイ・ラフマニノフ(1873~1943)は、ピアニストとしても有名で、親指から小指までが1オクターブ半以上(約30cm)届いたという巨大な手を駆使して、ピアノの腕前は正に「ヴィルトゥオーソ・ピアニスト」。鍵盤の上を縦横無尽に駆け巡る超絶技巧は人々の耳と目を愉しませた。一方、作曲家としては、ピアノを含んだ作品で「名人芸」を活かしつつも、息の長い詩情に満ちた音楽を書いた。 《ピアノ協奏曲第2番 ハ短調》はラフマニノフが28歳となった1901年春の作品。メランコリックな旋律と技巧的な装飾性の高い部分が、ロシア特有の雄大なダイナミズムに呑み込まれ、渾然一体となって巨大なエネルギーの持続を生み出している。広い音域を縦横無尽に用いた独奏ピアノの確固たる存在感はラフマニノフの真骨頂であり、微妙な陰影を伴ったオーケストラの響きは彼の新境地だ。 第1楽章〈モデラート〉は印象的な鐘の音を模した独奏ピアノによる和音の積み重ねで始められる。ロマンティックかつ、がっしりとした骨格を持つ音楽である。 第2楽章〈アダージョ・ソステヌート〉での色彩感が移ろいゆく様は見事で、柔らかに抒情に満ちた響きに満ちている。 第3楽章〈アレグロ・スケルツァンド〉は晴れやかに澄み切った空のように、颯爽たる音楽が奏でられる。うねりを持った高揚感が、押し寄せる波のようなクライマックスを築き上げる。 【感想】 指揮者のパオロを初めて見たのは、南雲さんが歌った時の指揮。南雲さん宅で地震にも遭遇しているんですよね。あれから、12年が経ち、あのボンボンみたいなイタリア人とは思えない童顔もすっかり貫禄ついていました。(おっさんになった・・笑い) 招待で文句は言えないけど、前から4列目でピアノが入るとまるで見えなくて残念でした。後ろの方から見た知人はすごく動いてダイナミックな指揮だったそうです。私の印象では大フィルに比べて、関西フィルは上手いけどこじんまりとまとまっている楽団だと思っていたけど、今回は特にラフマニノフはダイナミックでした。コンマスが外国人に代わっていたから、その影響もあるのかな。 篠笛といえば、祭囃子のピーヒャララ、母の面影を慕って奏でる義経の笛の音。もっと澄み渡った高い音がすると思ってました。意外と掠れた低い音なのね。作曲がそういう感じにしているのかしら。二章は大自然の妙音が夜明けと共に覚醒されていく感じがよく表されていました。日本を感じる曲でした。それにしても、虫の音を演奏してたのはどの楽器だったんだろう?見えないよ~ 近藤さんの協奏曲は何だか不協和音で居心地が悪かった。世界の様々な音楽のリズムが混在し雑種化した20世紀の時代を表現しているらしいから、それはよく表されているってことかな。 ラフマニノフは良いですね。ピアノも上手かったし、クラシックの流れを汲みつつ何か近代的大きなエネルギーを感じました。 海外の有名なピアニストが来るとこのラフマニノフを弾いてるみたいだけど、技術を発揮できる作品だからでしょうか。また、他のラフマニノフも聴いてみたいと思います。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る