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助産婦メモルの日常~Happy Birthな毎日~

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2005年12月05日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
昨日、メモルと同じく助産婦である友人が遊びに来てくれました。
あおくんとも遊んでくれたんですが、これがまた助産婦というものはでかい赤ちゃんを抱き慣れてない。
「こんなでかいの抱っこしたことないわ~。どうやって抱っこしたらええの? え? え? こう?」と、ぎこちなく抱っこ。が、ものの数十秒で「あかんわ、重い。」とおろされた。

その他友人だと「首がしっかり座ってないと怖くて抱っこできなぁ~い。」って感じなのに。

助産婦の意外な弱点。

さすがにメモルはあおくんの成長と一緒に抱っこ技術も上達してます。もちろん力もついてきた。
でも今、職場復帰したら、新生児ちゃんをあおくんのようにおりゃ~と抱っこして、首ががっくんがっくんなっちゃうかも。もしくは勢い余って天井まで吹っ飛ばしちゃうかも。

で、0か3か。
その友人と話していたことです。

とある病院で若い女性が妊娠と診断された。
結婚もしていて、夫婦ともに待望の赤ちゃん。
赤ちゃんの姿も、心拍も確認され、本来ならここで「おめでとうございます~!これから無理せず過ごしてくださいね♪」となるところなんだけど・・・。

確認された心拍は3つ。赤ちゃんの姿も3人。

そう三つ子ちゃんだったんです。しかも一卵性。

「一卵性品胎」はかなりリスクの高い妊娠です。

赤ちゃん3人の重みで、破水したり、子宮口が開いてくるのを防ぐため、安定期に入ったら子宮頸管を縛る手術をする。
その後落ち着いていたら退院できるが、妊娠・出産管理のため妊娠8ヶ月頃までにはまた入院。
子宮頸管を縛っても、切迫早産になる可能性が非常に高く、もっと早くから入院を余儀なくされることもあり。
それでも、満期までもたせるのは非常に難しく、早産になる可能性が非常に高い。
その他、妊娠中毒症など妊娠中のトラブルも起こりやすい。

一卵性となると胎盤から血流の不均衡が起こり(品胎間輸血症候群)、体重差が出てきて、多血・貧血になったり、時に胎内で死亡してしまうこともある。1人が亡くなると、他の赤ちゃんにも大きく影響する。

早産や胎児間輸血で生まれてきた場合、赤ちゃんに後遺症が残る可能性もある。3人ともに障害、という可能性もある。

順調にいっても、赤ちゃんが生まれてきて後遺症を残す可能性がかなり低くなる28週には、いつでも出産できるように準備していく。出産は帝王切開。一応目標は34週。

NICUや未熟児センターの設備のある病院で管理していく。赤ちゃんは生まれたらおそらくNICUに入院。その病院のNICUに3床の空きがなければ、他の病院に搬送されることもある。県外の場合もある。赤ちゃん3人がバラバラの病院に、ということもある。

もちろん育児をしていく上でも大変。赤ちゃんの時期だけでなく、小学校や中学校の入学卒業もみんな同時。お金もかかる。

一卵性なのでもちろん3人とも同性。

医師はこれらのことを説明した上で
「つらいことや大変なことは3倍以上かもしれない。でも嬉しいことや幸せなことも3倍以上ですよ。」との言葉を加えた。

選択肢は「0か3か」、つまり品胎妊娠を継続するか、今回は中絶するか、ということ。
いわゆる減胎というのは一卵性ではできません。

本来なら妊娠確定の時点で中絶の話をすることなんてまずないけど、三つ子四つ子となると話が変わってきます。決断も急がなければならない。その間にも赤ちゃんはすくすくと育っているのだから。

0か3か・・・。
メモルだったらどうだろう・・・? うーん
3・・・かなぁ。
いや、でもあおくんもいるし、そうそう入院してられないし。育てていくにもお金がかかるし。・・・0? うーん 

うーん。 うーん・・・。

で、結局そのママさんは家族とも相談して「3」を選んだようです。
でもこの話、又聞きの又聞きの、そのまた又聞きらしく、その後どうなったかは分からないんですぅ。きっともう生まれてると思うのですが。

三つ子ちゃんたちが元気に生まれてますように。





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最終更新日  2005年12月05日 15時27分05秒
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