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2005/09/20(火)10:58

ベストではなくてもベターな計画をサッサと実行しよう!

孫子・三国志(14)

こんにちは。 疲労は消え、すっかり元気になり、久しぶりに日記を書く気になった。 今日は、ここ数年、複数のクライアントの仕事を通して感じていることを書きたい。 キーワードは、「兵は拙速なるを聞く」 実は、明日、あるクライアントへの報告会があり、1時間程のプレゼンを行なう。 クライアント企業の業務改革の構想に対して、評価・アドバイスを行なうのだが、どういう結論に持っていこうか? 判断が難しい大きな課題がひとつある。 (a)理想を追求して、時間をかけ、全社レベルで、完璧な形で改革を行なうべきか? (b)完璧ではないが、問題意識を持っている部門を起点に、今やれることを、早く、一機に改革を行なうべきか? クライアントは、どちらにするか悩んでいる。(こういう企業、近頃多い) これまでの調査で得た情報を論理的に分析すれば結論は(a)になる。 しかし、論理だけで判断することは危険。 僕の結論は(b)にした。 (a)の場合、経営トップが、その気になって、リーダーシップを発揮すれば、時間をかけなくても、一機にやれるはずである。 日産のゴーン改革がそう。 しかし、多くの日本企業の場合、経営トップは、しがらみだらけで、決断ができない。 検討に時間をかけているうちに、社員のモチベーションは下がり、形骸化してしまう。 こういう、しがらみの多い企業は、完璧主義に走らず、ひとつの部門の改革を突破口として、改革を波及させ、全社的な改革へと進めていく方が良い。 孫子の一節 「故兵聞拙速 未睹巧之久也(故に、兵は拙速(セッソク)なるを聞くも、未だ巧久(コウキュウ)なるを睹ざるなり)」 ★改革はタイミングや士気が大事。 ★ベストではないがベターな計画をサッサと実行する。 特に日本人には、これが当てはまるように思う。 日本の社会には、しがらみだらけの人間関係が多く、いきなり全体を変えようと思っても、なかなか人は動いてくれない。 しかし、日本人は雰囲気には弱い。 それはマーケティングの世界でも言える。 商品やサービスも20%のシェアを超えると一機に普及するのが日本のマーケットの特徴。 これは日本人の集団心理の特徴なのだ。 企業内組織においても同じ。 全社的業務改革が必要な場合でも、ある部門が一致団結して率先して動けば、その雰囲気は、他部門にも伝わり、共鳴が起こり、予想以上の成果があがる。 やれるところから、早く、真剣にやることが大切。 そういえば、郵政民営化も同じだ。 郵政民営化ですべてが解決するわけではない。 しかし、何かをきっかけ、突破口にしたい。 国民は変化に飢えている。 停滞している時代は、一層、こういう傾向が強くなる。 いつも改革が頓挫する企業は、考え方を見直した方が良い。 憶測だけで、ああだ、こうだ、結論の出ない議論を繰り返すのではなく、 意思決定に必要な情報があれば、さっさと収集し、割り切るところは割り切り、さっさと決断する。 明日の報告会では、このメッセージを、どのように伝えようか? 論理思考だけでは、こういう結論は、とても出せない。 しかし、改革とは、人が行なうもの。 論理だけでは説明できないことが多い。 心理学の世界だ。 こういうときは孫子を引用するに限る。 「兵は拙速なるを聞く」 これで行こう! ■孫子とビジネス戦略

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