カテゴリ:カテゴリ未分類
【バーさん HEAD NEWS】
★ 「シンドイ、ト言ウ訳ヤ無イケドダルイ」(自己申告)、の割には元気な一日 【熱】 36.7~36.30 【リハビリ】 午前:作業療法 (ボール遊び、唄を歌っている所を見た) 午後:理学療法 (立位を取る。20秒x3、10秒x3) 【感度】 普通に良好 【嘔吐】 0.5(昼食前、リハビリ直後) 【ウンコ様】 オヤスミ 【ヒミツのごっくん】 有(お茶、軽く4~5回) @@@@@ 9時前到着。 「おっはよ~」 「オハヨウサン~」 暫く、半腹臥位にさせて背中をマッサージしながら雑談。 「気持ちええか~?」 「ウンウン」 「身体が思うように動かんで大変やろうけど、今日も頑張っていこぅ~♪」 「ア~、モウ焼場ニ捨テニイッテ~」 「えぇ~、今更なんや! 捨ててええんやったらもっと早ように言うてくれな! 半年も世話して損したやんかー!」 「アハハ!」 「あ、そやけど意識不明やったし、言えへんかったわな」 「ソウヤソウヤ!」 朝から元気そうだ。 昨夜の微熱はなんだったのか? 朝の体温は36.7、平熱に戻っている。 既に朝食は終了していたので、さっさと起こそうと準備を進めるが、 イエローカードが出てベッド脇に座った所で休憩。 車椅子に乗って、顔や手を拭き終えた頃には10時20分前になっていた。 久しぶりに雨が上がっていたので、即刻母を「日光消毒」に連れ出す。 車椅子を押して約一キロの散歩。 病院に戻って、そのままリハビリルームへ。 腕を上下させる訓練が始まったのを見届けて外に出た。 ぶらぶらと歩きながら、私は迷い続けた。 <どうすべきか?> お茶を二本購入してリハルームに戻った時、母は療法士さんと「隣組」を歌っていた。 (なんか、ほのぼの~) その後、運動会の玉入れに使うような赤い玉を横においてもらい、 掴んでは足元にあるゴミ箱に投げ入れるように支持された。 一つずつ手にとってゴミ箱に入れる母。 足でゴミ箱を少しずつ遠くへ蹴る療法士。 いくつ位入れた時だったか、母は玉を二個一度に掴みゴミ箱に入れ始めた。 数回それを繰り返したとおもったら、今度は向こうの方にいったゴミ箱を 足元に引き寄せ、それから両手でどんどん玉を入れて、とにかく仕事をやっつけてしまった。 ところが、前かがみになったために、やり終えた直後吐き気を催し 唾液と痰をもどした。 ここで午前の部、終了 食後、3時半に起こし4時過ぎに再びリハルームヘ。 立位を取る時間は順調に長くなって来ており、本日初めて20秒たち続けた。 一度立つと暫く休憩時間が入る。(かなりきつそうだ) 休憩中、隣の平行棒でゆっくりと歩く老婆を眺めながら母と雑談。 「立ってる時、しんどい?」 「ウン」 「そやけど、立つとやっぱり気持ちいい?」 「ソラ、気持チエエ!」 「いつか、隣のおばあさんみたいに歩けるようになるとええなぁ…。」 「大丈夫ヤ。 ジキ、歩ケルヨウニナルワ。」 さらりと母は言ってのけた。 訓練の途中、私は意を決して買い物に行った。 そして、必要なものを手に入れて走って戻った。 <雨が降りそうだ。 早くせねば…> 5時15分、訓練が終了するや否や、私は車椅子を押して外に出て、 病院の西側にある細い路地に向かって進んだ。 それから、誰も人がいない事を確認して車椅子を止め、 買ってきたものを取り出した。 「なぁ…」 「ナンエ?」 「ゼリー食べてみる?」 「ヘ? ココデ食ベルンカ?!」 「うん、、、食べたい?」 「ソウヤナァ…」 「あんな…。 病院には内緒な。」 「ナンデエ?」 「食べて、よからぬところに入ったら肺炎になるって、禁止されてるからや。 そやけど、お茶も飲めてるし、ちょっとずつ訓練してみたらどうかなぁって、 私は思うわけよ。口からおいしくものを食べたいやろ?」 「ソウヤナ」 「やってみる?」 「ウン」 恐る恐る、ゼリーを口に入れてみた。 <モグモグモグ> しばらく味わった後、母はゴクンと飲み込んだ。 「飲み込めた?」 「ウン!」 「もう一回飲み込んで。念のために。」 空嚥下は我々だってしにくい。 唾液を集めたのか、暫く口をムニャムニャさせた後、ごくりと飲み込んだ。 「口の中見せて」 <アーン> 路地裏で車椅子を止め、人目をはばかりながらこっそりとゼリー食べさせる娘と食べる母。 かなり怪しい光景だ。 高校生が隠れて吸うタバコの方が、いくらかサマになっている。 4口食べた時だった。 「今日はコレくらいにさせておけ」 神が空に命じたのか雨が降り始めた。 泣きそうになった。 ゼリーはまだ殆んど残っている。 その上、ガーグルベース(口腔洗浄時の汚水受け)の中には、 ゼリーを食べさせる前にうがいをさせたお茶が入っている。 ゼリーとガーグルベースを持てば両手がふさがり、車椅子は押せない。 仕方ないので、ガーグルベースに入った汚水を道端にさっと捨て、 残りのゼリーを一気に口に流し込んだ。 それから、車椅子をUターンさせて足早に病院に戻った。 (焦った・・・) 部屋に戻って、すぐに頭と顔をあったかいタオルで拭き始めた。 が、顔を拭き終えた直後イエローカード。 「吐きそうなん?!」 <ウン> 「げ! 絶対吐いたらあかんで! ゼリーが出てきたらばれるやん!」 「アハハ!ワカッタ!」(吐きそうなのに返事をした) 絶対安静状態にすること10分。 足をたらいで洗い終え、腫れ物を触るように母をベッドに移した。 再びイエローカード。 (あー、心臓に悪い…) 万が一でも吐いてゼリーが出てきたら、病院から厳しくお叱りを受ける事になるだろう。 お叱りだけなら痛くも痒くもないが、これが肺炎でも引き起こした日には カーちゃんと家族になんと詫びればよいのだ?! とにかく細心の注意を払って母を扱い、何とか無事に夕食までこぎつけた。 (神様ありがとう。 吐かずに済みました… 汗) @@@@@ 今夜のお話は聞けなかった。 なぜなら、母が「サムイ・サムイ」と言い続けたから。 夕方の体温は36.3度。 背中や腕は温かい。 そのうえ、タオルケットの上にベッドの布団をかぶせている。 それでもとにかく、バスタオルを二枚身体に巻きつけた。 「まだ寒い?」 「ウン。 私ハ寒イエ。 ジットシテル身ヤカラナ。」 「そうか~。 どこが寒いの?」 「背中ガゾクゾクスル」 「それほんま? 氷水に浸かってる夢でも見てるんとちゃうの?」 「チャウ!」 「よう、ボケたこと言うやんか。 ほんまに夢見てないか?」 「ミテヘン!」 「そうか。 悪かった。 タオル二枚巻いたけど、それでも寒い?」 「ウン。 モノスゴ寒イ、トイウ程デハナイケドナ。 トニカク今ノウチニ熱をサゲナアカン・・・」 「へ? 下げなあかんって、今36.3度やで! これ以上熱を下げたら、もっと冷とうなって どんだけリハビリしても、カチコチの身体になって、最後には火で焼かれて、 アツアツになってしまうで。」 「ア!ソウカ! ホナラ、下ゲンヨウニスルワ!」 「そうして、そうして!」 この会話を最後にぐっすりと眠ってしまい、呼んでも呼んでも起きて来なかった。 8時半前帰宅。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年07月15日 01時44分15秒
コメント(0) | コメントを書く |
|