5 そして1970年の夏、駄菓子屋事件が勃発
ジジババにしばかれるはフクベエに死の宣告をされるは、踏んだり蹴ったりのカツマタ君。
ケンヂが真犯人で駄菓子屋でバッジを盗んだのに、彼が名乗り出なかったことから、ジジババはカツマタくんを犯人扱いしてしまいます。
婆さんなのに思いっきりしばいてね、しかも周りにはケンヂら同級生がいるわ、おまけにフクベエには死の宣告をされるわで、まさに踏んだり蹴ったりのカツマタ君。
ちなみに、この騒動が1970年の夏と断言できるのは、カツマタ君が事前にサダキヨに反陽子ばくだんのメモを渡していた点、フクベエがヤマネに彼が5年4組の生徒であると打ち明ける点からです。
当時の子供達にとって、喉から手が出るほど欲しかったであろうバッジ、そんなレアアイテムを盗難して手に入れるということは、間違いなく彼はいじめの標的とされたことでしょう。
うざいことにフクベエなんかは早速彼に死の宣告なんてしてますからね。
そして自分は、この事件がカツマタ君の不可解な死へとつながるのではと考えます。
万引き犯としていじめ抜かれ、「カツマタって誰よ?」みたいな感じでシカトされたり、そんな陰湿っぷりの発展系として、彼を死人のように扱ったって感じです。
あるいは、いじめに耐えかねて別の学校に転校してしまったのかもしれませんね。
どちらにせよ、当時の彼は死人として捉えられてたけど、決して死んでなかったってことです。
あと、この騒動の際に漫画の主要キャラが居合わせてた点、何よりカツマタ君がしばかれてる背景で、サダキヨが受け取ったメモを隠そうと奔走している点、以上からも"ともだち"≠彼らと判断することが可能です。
カツマタ君の名字が片仮名&彼が自身こそ"20世紀少年"と名乗った理由
こんにちは、20世紀少年です。
ケンヂは遠藤、マルオは丸尾、オッチョは落合、ヨシツネは皆本、モンちゃんは子門、そしてサダキヨは佐田、フクベエは服部、ヤマネは山根...って具合に、基本的に各キャラには名字が漢字で割り当てられてます。
だけど、カツマタ君の場合はその名字が片仮名と、まるでそれこそがあだ名みたいです。
それで自分は、もしかしたらこの名前からも何か類推できるのではないかと思い、アレコレ変換したりしてみたのですが、これがまるでダメで途方に暮れてました。
... ... ...
って言ったらハナシは終わってしまうんですが、そうではなく、偶然mixiの20世紀少年コミュニティで、思わずうなる書き込みを先日発見しました。
その日、駄菓子屋でババァに「つかまった」
↓
つかまた
↓
カツマタ
すげー、なんか普通にあり得そう。
カツマタってどこにでもいそうな名字だけど、それじゃなぜに片仮名なのか?って、積年の疑問をあっという間に払拭してくれたのがこの書き込みです。
要するに、彼の名字はあだ名であって、本名ではないって発想です。(もちろん本名の可能性もあり)
それで、彼がエレベーターが閉まる直前にカンナに"20世紀少年"と豪語したのは、カツマタ君は1970年で死んだ=20世紀のみ生きた少年=20世紀少年だからじゃ?
憶測とはいえ、"ともだち"の正体がカツマタ君と裏付ける強力なものなんじゃないかと思います。
7 【極論】マスクの下の顔がまたもやフクベエなのは、カツマタ君と双子だから
作中では整形?とあしらわれてた素顔だけど。
VAなんかが存在する世の中です。顔や声までフクベエそのまんまにすることだって可能でしょう。
ですが、自分としてはここで、フクベエ&カツマタ君双子説を提唱します。
なぜに双子と考えるのかですが、↓こんな感じです。
- 服部家に双子(一卵性双生児)の男子が生まれる。
- すくすくと育つつもりが、両親が離婚、2人は別々の家庭の子となる。
- 小学校が一緒だったものの、フクベエは自分と全く同じ顔の少年(カツマタ)を受け入れず、お面の着用を義務づけた。(サダキヨではないもう1人のお面の子の誕生)
- 以下バッジ騒動...続く。
箇条書きをすれば随分と簡単に見えますし、それこそ信憑性のかけらも無いように思えます。
それで、自分が双子説を提唱した理由はこちら。
- 2014年、サダキヨと小泉響子がフクベエの家を訪れた際、お母さんの存在は幾度となく取り上げたものの、父親に関しては皆無であったこと。(逆にお母さんがPCモニターの存在だったことからも、フクベエが父親側に引き取られたとも考えられなくない)
- 手榴弾を手にしたカンナの問いかけに、「ホンモノって何?」と冷静に答えたり、本物の"ともだち"になることに固執していたっぽい。
- 学校の校庭に円盤が墜落し、死ぬ間際にケンヂにマスクを取られる際、「マスクを取ったら終わっちゃう」と呟き、そしてその下の顔がフクベエだったこと。
- 万引きしたとはいえ、臆病で自分の考えをろくに主張できないフクベエにすぐさま死の宣告をされたり、そこには主従関係のようなものがあった?
1、2、3、4いずれも細かすぎる感じがしますが、自分が特に強調したいのは3です。
2015年1月の理科室でヤマネに撃ち殺された時点で、"ともだち"=フクベエは周知の事実であり、ケンヂやマルオ他にマスクの下がゲームの終わりと告げる必要があったんでしょうか。
"ともだち"(カツマタ君の方)はカンナに「ケンヂが自分の正体を知っている」とほのめかしたり、かと思えばケンヂはケンヂで「誰か分からない」とほざく始末。(21世紀少年の第1話)
この後、円盤が墜落しちゃいます。
結局、彼は自分の口からカツマタ君と名乗ることなく死んでしまうワケですが、もしも彼とフクベエが双子で、容姿だけでなく遺伝子までもが酷似していたら、彼が本物の"ともだち"にこだわる理由が何となく見えてきそうな気がしませんか。
もちろん、この発想は考え過ぎもいいところなのは承知なんですが、それでも彼が、単に整形によるフクベエ化って考えるよりも、カツマタ君=フクベエ="ともだち"って考える方が面白いかと思います。
何よりフクベエは、1970年の首つり坂事件において、ケンヂ達と同行しましたが、誰1人彼が大阪万博に行ってないことを疑問に思わない=影の薄いキャラと考えられます。
そんな彼と双子であるなら、理由1の廊下でケンヂらに違和感を抱かれることもないでしょうし。
もちろん、そんな双子説だとかを払拭するように、彼がどの登場人物とも兄弟だったりでない、純粋にカツマタ君って新キャラクターの可能性も捨てきれません。
作中においてろくに取り上げられることなくその生涯を終えたカツマタ君、ましてや最終回の最後の最後でケンヂの口から"ともだち"=カツマタ君と告げたものだから、読者の皆さんは頭が???だったかと思いますし、とてつもない批判が起きました。
同作品を推理漫画ではないと浦沢直樹氏はなんかのテレビ番組で語ったそうですし、自分としても単なる推理物として捉えるつもりはありません。
ですが、自分と同じくこの作品の一要素として、"ともだち"の正体を追い続けた方にとって、この記事が少しでも参考になってくれたら嬉しい限りです。