|
テーマ:家を建てたい!(9916)
カテゴリ:ファシリティマネジメント
不動産の取得における物件の選定判断は最も重要でかつ情報量が多い為に苦労することと思います。
アメリカの不動産取引は「買主瑕疵責任」が前提なのですが日本は民法上「売主瑕疵責任」が前提である以上、不動産取得前のリスク管理が不十分という指摘があります。 これは取引相手を信じる。なにかあれば当然責任を果たしてくれる。という依存の思いが強いことにあります。 実際には瑕疵はその因果関係が明らかでない限り適用されにくいことが多くありますので後でトラブルになってしまうのです。 土壌汚染の環境問題が出始めてから不動産取得前に可能な限りリスクを回避する動きがでてきました。 それには欧米の不動産投資判断に用いられているデューデリジェンスといわれる取得前物件精査の調査が参考になりますので紹介させていただきます。 ●物的状況調査 現地調査、所在地、地番、地目、地積などの調査 隣地との境界線調査 埋蔵文化財・地価埋設物調査 地質・地盤の調査 建物構造(耐震調査)・設備関係調査 建築(外装・内装・屋上・外構など) 維持修繕費用 増改築などの調査(必要に応じ改修・修繕履歴など) 建築基準法上との適合状況調査 消防ほか諸官庁の指導、指摘に対する遵守 アスベストなどの有害物質調査 土壌汚染、大気汚染などの調査 危険物・嫌悪施設などの調査 建物の再調達価格の見積 ●法的調査 権利関係調査(登記簿による調査) 賃貸借契約関係調査 売買契約関係調査 占有関係調査 ●経済的状況調査 <マーケット調査> 一般的要因の調査分析 不動産市場分析(取引市場・賃貸市場・空室率など) 周辺の開発動向 地域要因、個別的要因の分析 <不動産経営調査:収益不動産のケース> 賃貸収入に関する調査 経営に関わる経費関係の調査 テナントの経営状況に関する調査 管理運営方法の調査 (財)日本不動産研究所より これは中古や賃貸を含めた不動産取引ですが直接関係の少ない部分はありますが仲介業者などの考え方がわかりますので意識しておくと交渉の際には便利です。 当然、建築条件付きなど建てる前の建物について品質(標準仕様)を確認するべきだと思います。 こちら側の要求条件と照らし合わせて判断材料としてみてください。 経済的状況調査では周辺の開発行為が並行に行われている事実がわからずにショッピングセンターなどが建ってしまい住環境が一変してしまった。。ってこともあります。 これからの方はもちろん、不動産取引が終わった方もリスク管理という視点で整理してみてはいかがですか? 完璧なものは難しいとされている不動産取引。。将来にわたってのリスクの把握と整理は大切ですd(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ファシリティマネジメント] カテゴリの最新記事
|