この花なんの花、実になる実になるみんなが食べる~ソバの実の成る花が咲きました。
ソバは奈良時代以前に日本に伝来した移入植物だと言われている。原産国はスイスの植物学者A. ド・カンドル(1806-1893)(Augustin Pyramus de Candolle)が自らの著作「栽培植物の起源」で中国北部・シベリアが原産との説を提唱していたが、1992年に京都大学のグループが中国南部(雲南省)で野生祖先種 F. esculentum ssp. ancestrale を発見したことから、中国南部説が有力となっている。日本では、初期は飢餓に対するコメの代替植物として少量栽培されていたに過ぎない。痩せ地や寒冷地で収穫出来る事が主な理由で、不作時の急場を凌ぐ雑穀としての栽培が今日在来種と呼ばれる地方品種の存在を示しており、その分布は北海道、東北、信越、北関東が中心で冷涼な気候の地域が主な産地である。ソバの植物には、茎、花色、果実に変異が見られ、花色は、白、淡紅、赤、茎の色は緑、淡紅、濃紅であり、果実の果皮色は黒、茶褐色、銀色等が知られている。現在は推奨品種が中部・北日本で栽培され、日本の食生活の一翼を担って居り、地域の特産植物によるブランド化が進んでいる。ただ、中国よりの輸入の食材で、最近では、メタミドホスに汚染した、中国産ソバ粉が社会問題にも成った。ソバが好んで食べられる様に成ったのは、その調理法の確立された16世紀末~17世紀初頭と考えられて居り、蕎麦切りという言葉が生まれた。江戸で爆発的に人気を博し、蕎麦の食べ方の作法が確立された。西欧人には考えつかない、箸に蕎麦を摘んで、蕎麦露に半分程浸しズルっと音を立てて食べる。喉越しと風味を味わう、粋な食べ方が良しとされた。今日の日本人でも何の躊躇いも無く音を立てて食べる姿は日本人ではの所作であると言える。ソバには日本人に合った嗜好と美味しいと言うイメージの他にアレルギーを発現する植物としての一面が有る。実やハチミツを含む食品の摂取や接触、粉末の吸引により、アナフィラキシーショック等を伴う急性アレルギー症状を起こすことがある。また、茎、果実に含まれるファゴピリン(fagopyrin)という物質はビタミンB群とルチンを含む栄養要素では有るが、食後に日焼けを伴う程度の日光に当たった場合、光線過敏症を起こす。蕎麦殻の枕は有名だが、アレルギー症状を引き起こす事から最近では、需要の減少が言われている。アナフィラキシー(英: anaphylaxis)とはヒトや他の哺乳類で認められる急性の全身性かつ重度なI型過敏症のアレルギー反応の一つで、アナフィラキシーショック(IgEというタイプの免疫グロブリンが肥満細胞(マスト細胞)や好塩基球という白血球に結合し、そこに抗原が結合するとこれらの細胞がヒスタミン、セロトニンなどの生理活性物質を放出する。これにより、血管拡張や血管透過性亢進などが起こり、浮腫、掻痒などの症状があらわれる。この反応は抗原が体内に入るとすぐに生じ、即時型過敏と呼ばれ、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、蕁麻疹等の症状を伴う。また、反応が激しく、全身性のものをアナフィラキシーと呼び、さらに急速な血圧低下によりショック状態を呈したものをアナフィラキシーショックという。また、この種のアレルギー症状は、10分前後で現れてくる。)と言えばオオスズメバチ、キイロスズメバチ等に刺され死に至る事が年間何例か報道されている。美味しいものには棘が有る諸刃の剣なのかも知れない。食品の安全表示でのアレルゲンとして表示が義務付けされて居る事は止むを得ない事なのかも知れない。タデ科 Polygonaceae ソバ属 Fagopyrum 学名:Fagopyrum esculentum英名:buckweat, common buckwheat, sweet buckwheat 和名:ソバ、普通ソバ、甘ソバ、和ソバ ブログランキングに登録しています。目指せベスト4桁!クリックをお願いします。