この【毛谷村】の配役は魅力的っ!
この演目だけでも、と思ってましたが何とか【口上】から見ることが出来ました。
錦之助さん襲名披露と、あわせて松江さんの襲名のご報告。
東蔵さんの弾んだ声。なんと嬉しそうなことか!
そんな暖かでアットホームな空気を残して迎える【毛谷村】。雰囲気作りもバッチリ。
錦之助さん。
どう考えても弾正っていうより六助ですよ、錦之助さんは!
お人柄のわかる偽りのないあの笑顔、ふっくらしたほっぺがおおらかで優しさいっぱいの六助。
弥三をあやす場面なんて、それはそれは微笑ましく。見ているこっちも思わずにっこり。
もう、錦之助さんは六助!決定っー!(←なんの権限があるのやら…)
そんな六助も仲間の婆さんの死体が担ぎこまれて思案の表情。
すぅと閉じてた目を、カッ!と見開き
『己が母と偽って孝行ごかしに六助を―』
イヤホンガイドのインタビューでおっしゃってた『私を見て下さい、という気持ち。』
その表れでしょうか?とても凛々しく、吸込まれそうでした。
お園は時蔵さん。
行き遅れたことなんて、なんのその。芯の強い大人の女性って感じ。
そんなお園も六助が許婚と分かると一変、とろけるようなあの笑顔。たまらなく可愛い。
忍びを使ったクドキ。
松江さんの弾正もふてぶてしく、自分的にはとても楽しいお芝居でした。
いや、まだまだ。清々しい気分にトドメをさすかのように、梅玉さんの【神田祭】が続きます。
めでたい!とにかく、いろいろめでたい!
おめでたい尽くしの観劇に、「明日っからも頑張るぞぉ~。」な気分です。