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カテゴリ:意味なしバカ話
臨月の妻を、知り合ったばかりの日本人の女のご機嫌をとるために、実家へ追い返した男である。
日本人の女には独身だといい続けていた。 でも周囲から妻の存在がばれることを恐れて、妻子がいることを打ち明けた。 それもやり方が汚かったし、男として情けなかった。 いいわけは「離婚の話し合いをしていたから、キミのこととは関係なく別れるはずだった」「妻とは長い間夫婦生活がなかった」「妻を女として見れなくなった」「親に決められた結婚だから愛情がない」などなど。 その妻と5年も結婚生活を続け、子供を2人も作っているわけである。 そして2人目がまもなく生まれるというのに、離婚するために無理矢理、実家に追い返し、離婚も不利にならないように、妻の悪行をでっちあげた。 トルコの離婚は裁判で決定される。 日にちが決められ、呼び出され、両者に問題がなければ、その場で終わることができる。しかし、決定されない事項があれば、さらに数か月待たされたあげく、再び裁判に呼び出される。そうなると長引くのである。 離婚が簡単にいくように、男は妻サイドに脅しをかけた。 「子供がいることは言わないように。そうしないと一生お前らを付け狙ってやる」 妻は黙ってうなづいた。 そして離婚裁判の日。 妻は子供のことを触れなかった。 しかし、傍聴人のご近所さんのおばさんが言った。 「2人の子供のことはどうなるの?」 そこで裁判官が妻に聞く。 「どうして子供がいることを黙っていたのか? 養育費の取り決めなどもしなくてはならないよ」 男は日ごろ言っていた。 「妻は子供を連れて、さっさと誰かと再婚してくれれば、こちらの手間もかからなくていい。子供のことも知らないふりできる」 妻への愛情が冷めるのは仕方がない。でも自分の子供へのこれらの言葉・・・もしかしたら自己中心の勝手で冷たい人間かもしれない。 日本人の恋人には連日連夜の愛の言葉。 一緒になってくれなければボクは死んでしまう。 いいんだよ、いやなら去ってくれて、でもそのあとボクの人生は終わったと思ってくれ。 長い手紙と自分がどれだけ日本人の女を好きか、ノートに夜な夜な詩を書いては朗読する。 「ここの、このフレーズがすばらしいだろ? ボクは本当は自分で曲を作って歌手になろうと思ったんだよ」 その間、妻との離婚話もすすんでいく。 自分の勝手な都合で妻子を捨てるわけなんだから、いいじゃない。家電でも家具でもなんでもあげたら。 だけど両家で争ったことと言えば 「お前のところの娘は嘘つきだ」 「お前のとここそ」 「知っているぞ、2年前、叔母さんの家の小銭を盗んだだろ」 「なんだって? うちの娘が盗みをするわけないだろ」 どうでもいいことでお互いをののしりあったそうだ。 そしてセコイことに、洗濯機は誰ので、応接セットは誰ので、皿や鍋まで取り合いをしたらしい。 男は壊れかけたオーブン、ローンで買ったばかりの洗濯機、鍋と皿、布団類、ご飯用の布と刺繍糸・・・戦利品を抱えて日本人の女のところへやってきた。 男の財産といえばあとは10年ものの古いクルマ。25万円ぐらいで買ったという。 小学校を卒業してから働いて、でも貯金も家もない人生だった。 その日のパン代を稼ぐ日々。 産まれた子供の顔を見たいと思わないの? 日本人の女は聞いたそうだ。 「ボクにはキミがいればいい。子供は母親のところで大きくなる。愛情も感じない。ボクはキミと生まれ変わるんだ」 自分の行動が後ろめたいのか、それをごまかすために、元妻への暴言、悪口。元妻がどんなに嘘つきで、そのために自分が不幸だったか・・・。 そして日本人の女は思ったそうだ。 これを自分への愛情ととるべきか、元妻にこんな仕打ちをできる男の冷たさととるべきか・・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年05月21日 16時04分56秒
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