みなさん、初めまして。昨年秋から車にて四国八十八カ所を回っております。現在2周目に突入してます。
では、さっそく・・・。今回は「歩き遍路」につきまして・・・。「おぃ!車遍路の話と違うんか!」というツッコミが入りそうですが・・(^_^;)・・車遍路の事を書くんだったらまず本来の歩き遍路の事を書かんといかんでしょ(^_^)v。
お遍路・・・世の中の大多数の人がこの言葉を聞いて思うこと・・「歩くの大変そう!」。
そう・・・大多数の人にとって「お遍路=歩き遍路」でございます。テレビで紹介されるのもほとんどが歩き遍路。映画やドラマになるのも歩き遍路。そりゃそうでしょ。昔は歩き遍路しかなかったわけだし、修行という意味からしても歩くのが王道ですわ。
しかしながら・・・お遍路の中での歩き遍路の割合は如何ほどなのか???そんな資料はどこにもなく、また調べられるわけもないんですけど、一説によれば・・・全お遍路(歩き・バス・車・自転車等々)が年間約20万人で、その内歩き遍路が約4千人。更に、最後まで歩き通せた歩き遍路は約2千人と言われています。つまり歩き遍路は全遍路の1%~2%でございます。それだけすごい事ですし、尊敬に値するわけでございます。
ただ、逆を言えば歩き遍路以外のお遍路さんが98%以上という事で・・・こうなると「お遍路=乗り物遍路」というのが実態という事ですわねぇ。
また、テレビや雑誌でよく出てくるお遍路さんの衣装と言えば・・菅笠をかぶって全身を白装束で包み、輪袈裟をかけて杖持って・・・こんな感じでしょうか?
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でも実際の歩き遍路さんは見た目より実用重視で、いわゆる「フル装備」で歩いてる方にはあんまりお目にかかりません。せいぜい菅笠と輪袈裟、あとはよれよれの白衣(上だけ)を着て、見た目はきたない格好(あえて「きたない格好」と書きましたが、それが私にとってはとても眩しくうらやましく神々しく見えますからぁ~m(_ _)m)で歩いています。フル装備の方はたいだいバス遍路のような気がします。
どうも世の中のお遍路のイメージと実態はかけ離れてるような気がしないでもないです。「だからどうした?」って言われればそれまでなんですけどね。
歩き遍路・・・めっちゃあこがれる存在ではありますが・・・現実には無理(T_T)。
![134317204738713115527_20090403_yasu_henro_01.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/b687f7923a3c8d0a597ccb6ecab34d397ed8fe5e.79.2.9.2.jpeg)
まずは体力。1日30キロ近くを毎日走破する体力は・・・無い(>_<)。ただ歩くだけでもしんどいのに、山有り谷ありトンネルありはもっと無理。それを1400キロ・・・天文学的数字です。
続いて気力。よっぽどのモチベーションがなかったら続けられない。だって・・歩いたからって誰かに褒められるわけでもないし、途中でやめたからって誰かから怒られるわけでもない。いつ行ってもいつやめても誰にも何にも言われない。つまり自分の中で自分と戦いながら歩く・・・そんな精神力は・・・悲しいかな持ち合わせてない(T_T)。
続いてお金。歩き遍路を完遂する為には45日~50日くらいかかるそうな。その間の食事代、宿泊代等々で1日1万円が目安だそうな。つまり軽く50万はかかる計算。結構な出費でございます。
最後に時間。通しで約50日間・・・俗世間から50日離れてすごすだけの社会的立場にいなければならない。区切り打ちでもせめて1週間の休みはいるでしょうし・・・。現実にはこれが一番のネックかも(>_<)。
仮に定年退職してからの出発だったとしたらお金はあるでしょうけど、体力が心配。体力と時間が有り余ってる若いうちなら今度はお金が心配。その間のいわゆる「現役世代」の人は時間が取れない。
それらを全部クリアできる一握りの(1%の)歩き遍路・・・御大師さまに導かれてるって感じがしますよねぇ。
超零細自営業者の私には無理みたいですわm(_ _)m。
~つづく~