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夢先生の玉手箱-annex

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カテゴリ:中学生
春休みに行う海外研修の最終打ち合わせの為に
26日からインドネシアに行き、今朝、帰国しました。
寒さが暑さで膨張した身に堪えます…涙ぽろり

実教室の生徒達が資金集めをして
インドネシア人の日本語講師を雇って
孤児院での日本語の授業を始めてもう6年になる。
何度も先生が変わり、そのつど頓挫しそうになりながらも
なんとか活動を続けてきたのだが、
今回、予期せぬ形でその6年間の成果を目にすることができた。

出発の3日前、現地スタッフから
孤児院の生徒が日本語のコンペティションに出るから
参加費を出してあげてくれないか?というメールを受け取った。
日本語のコンペティション?
詳細を聞こうと電話で尋ねるが
「ひらがなを読むと書くコンペティション」という返事で
さっぱりわからない。
28日行われるから見に来て下さいと
日本語の先生から連絡があったと言う。

どのような内容でも生徒たちの経験になればと、
参加費(7人分で5000円弱)を
インドネシアでの活動資金から出すことを了承し、
昨日の10時に何もわからぬまま会場である
旅行専門学校に向かった。

学校のホール(私立の学校らしく冷房完備)の前には
浴衣を着た数人の専門学校生の姿も。
ドアを開けると、女の子が審査員を前に
ステージの上でお婆さんの動き、演技をしながら
桃太郎を朗読している光景が飛び込んで来た。
なかなか上手だ。

私の姿を見つけた日本語の先生が側に寄ってきて
おそろいの制服を身につけた孤児院の生徒達が
座っている一角に案内してくれた。
皆、私に笑顔で会釈するものの
緊張からか表情が固い。

日本語のコンペティションとはこの島の州都にある
日本語の授業を行っている中学校、6校から
70人ほどの生徒が参加しての
お習字と桃太郎の朗読のコンテストで
ステージの左奥には1位から3位までのトロフィーが並んでいた。

いよいよ孤児院の中学生の中では一番上手な子が呼ばれ
ステージに上がった。
声もはっきりしているし、なにより堂々と日本語を口にしているのがいい。
審査員に目をやると、しきりに頷きあっている。
好印象を得たようだ。

出番を終えほっとした表情で席に戻ってきた彼女を褒めながら
ひょっとしたら賞が貰えるかも、と思っていたら、
なんと次ぎに登場した男の子の上手なこと
びっくりびっくり

彼の学校はこの市でお金持ちが通う一番いい学校。
私たちみたいな普通の家では通わせることができない
とスタッフが私に耳打ちをした。

生憎、午後から他の学校の先生とも会わなければならなかったので
日本語の先生と生徒達が訪問した時に何をやるかなどの
打ち合わせをして、結果発表を待たずに学校を去った。

全部を見たわけではないが、
優勝は、ぶっちぎりでこの男の子
2位が私が入ってきた時にお婆さんを熱演していた女の子
上手くすれば3位に孤児院の生徒が入れるのではないかと
心の中では密かに期待をしていた。

そして、夕方6時過ぎに孤児院に打ち合わせに行った時に
結果を聞くと習字部門で一人が2位に入り、
朗読部門では、私の予想通り3位に入ったと言う。

SA3D0011.jpg

3位に入った彼女は、去年は学校から出て何も賞を貰えなかったけれど
もっとがんばって上手になりたいと思った。
今年は、日本の生徒達のお金でコンテストに出してもらって
賞を取ることができて本当に嬉しいです。
と、嬉しそうにトロフィーを持ってきた。

実は昨年は孤児院の生徒達が通う学校が
このコンテストの参加費を出してくれたのだが、
今年は、財政難から個人で出すように言われたという。
孤児院で暮らす彼女たちにとって、
個人で出すと言うことは、孤児院が出すということだ。
しかしインドネシアの軟弱な経済基盤は、
世界的な経済悪化の影響を強く受け、
孤児院は寄付も集まらなず苦しい状態だ。
そこで、孤児院の院長先生と日本語の先生が相談し
私に話しが回ってきたというわけだ。

大卒が全体の10%程度にもかかわらず
高卒では企業への就職は難しいという状況の中、
孤児院で暮らす彼女たちは
高校から先、大学や専門学校に行きたければ
学費を出してくれるスポンサーを見つけなければならない。
こういう小さなコンテストを足がかりにして
大きなコンテストで成績を残すことが
スポンサーを見つける上では大切なのだ。

優勝した男の子が通う学校は
日本語を学んでいる生徒達を日本に研修に
連れて行っているのである。
そんな恵まれた環境にいる子どもたちに
打ち勝たねばならない、厳しい状況だ。

2位や3位に入ったことで彼女たちが自信を持って
より積極的に日本語を学んでくれることも嬉しいが
今回の結果で彼女たちの未来が少し開けたことが
何よりも嬉しい。

親がかりで進学している日本の子どもたちとは
全く違った次元で語学が活きる世界なのである。
そんな彼女たちの少しでも役に立てればと
実教室の生徒たちが始めた週1回の日本語のレッスン。
6年がたち、孤児院の生徒達の中で
少しづつ大きな実をつけ始めたようだ。

来月この地を訪れる海外研修の中学生である参加者たちが
彼女たちと過ごし、何を感じ取り、どのように消化するのか
とても楽しみだ。






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最終更新日  2009年03月01日 17時18分05秒



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