「15時17分、パリ行き」
クリント・イーストウッド監督
2015年、フランス。3人のアメリカ人が電車内でテロリストと戦ったという実話を本人達で再現した映画。
この三人が素人とは全く思えない。
どうやって演者となったのか、どうやって撮影したのか、興味津々。
不器用で、真面目で、信仰心の篤いスペンサーの地味な毎日の積み重ね。
希望とは異なる仕事も、正面から取り組む。
彼ら三人の十年来の関係も、ゆっくり時間をかけた積み重ね。
イタリアの名所の場面が、普通の旅番組的な絵になっていて新鮮。
本当に普通のアメリカ人観光客。
なんだけど。
いざ、というときに、出来ることがすごい。
躊躇なく、反射的に。
これが、いわゆる古き良き時代の「アメリカの良心」なのか。
電車に乗り込むお年寄りに手を貸したように。
レジオンドヌールを授与したオランド大統領のスピーチと、スペンサーの祈りの言葉がイーストウッド監督らしい。